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2章 領地での暮らし

神子様、悩む

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『神子様、いろいろ問題が積みかさなっていますわね』

ジエイドが、ベッドでごろごろ転がっている俺に声をかけてきた。そうそう、重なりすぎてマジやばい。

「そうなんだ。クズ過ぎる神々と、性格不明な神子があと2名、お母様の邪神問題と、現在封印中の妖精落ちした女神‥‥‥。それに、お母様の問題をお父様に話すかどうかもあるし……」

神々の権力争いを、無関係?なお父様を巻き込むのは気が引ける。お母様の問題は、俺一人だけの問題だけではなく、お父様、いずれ生まれてくる弟妹にも、直結するからなぁ。

『神々の問題を不用意に、人間に話すことはやめておいたほうが、いいと思いますの。神々とは、人間にとっては心の支えとなることが大きな仕事の一つらしいですの。その仕事を失う事は、神界でも避けたい思っていると予想されますの。もし、がないとも限りませんし、やはりここは神子様がおひとり解決されることが望ましいと思いますの』

ジエイドは、意外にも的確な発言をした。そうなのだ。神界は、人間に信仰心を抱かれることを、何故か大事に思っている。この国の守護精霊太陽のマルグリット様の威厳あふれる姿や、神話にも破壊神がヤンデレストーカーだった記述や、創造神の好色については一切触れられていない。恥ずかしいから隠すってこともありえなくはないが、俺の口調がおかしい。この国の言葉がよくわからなかったからそのまま使っていたが、最近だんだんようわかってくるようになってみると、完全なる命令口調だ。ただし、契約精霊には別。俺に、言語を覚えさせるのに、命令口調が一番ふさわしかったというならわからなくもないが、契約精霊への時は、素の口調がそのまま出るのは変だ。

「そうだと思う。神々は、人間の信仰心を必要としている」

なぜかは、わからない。だが、必要としていないのなら、取り繕う必要がない。その必要がないなら、ギリシャ神話のように、自由に書けばいい話だ。

『何を信用していいのかわからないくらい疑問点がありますの』

「本当にだ」

なんか、胃に深刻なダメージを受けていた社畜元父に、親近感を覚えてきた。

『フェルディナンド様』

「あれ?エン。そういえばどこに行ってたんだ?」

スピネルは、精霊剣の中で休んでいるし、ジエイドはここでだべっている。何故かエンがいなかったから、どこに行ってたんだろうって、心配していたら窓をすり抜け、すごい勢いで入ってきた。

『ここの精霊たちに会いに行ってきました。そうしたら、ちょうど満月の夜なので、今から神子様の歓迎会をするから、神子様がよければ来ないかと誘われました。土地神様がいらっしゃるようなので、何か聞けるかもしれません』

全く状況が伝わりません。いや、何が言いたいの?
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