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家族に心配されてたようです

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「ヴィル、よかったわ。無事みたいね」

目を開けたら?どういう状況?ふわふわ金髪たれ目緑目巨乳美女に抱き着かれてる。赤ちゃんの意識のせいで、巨人に見えるけど。もしかしたらこの人が、お母さん?

「リリアーネ、そんなに抱き着いたらヴィルがつぶれるぞ」

さらさら銀髪涼やかな切れ長の紫目のイケメン。この人が多分お父さん?これなら容姿には期待できそう。

「だって、ヴィルは、生後1週間なのに急に高熱を出しちゃって、みんなで大慌てしてたのに、お医者様が来たらすっかり良くなっていたのよ。本当に大丈夫が気になるに決まってるじゃないの」

「確かにそうだ、リリアーネ。ヴィルーお父様とお母様だぞ」

ガチで、俺の父母らしい。あの糞爺も容姿は結構よくするうんたらかんたら言ってたからな。真面目に、期待できそう。上に4人もいるなんて信じられんな。たぶん、熱は記憶を取り戻した反動だと思われます。迷惑かけすみません。

「アイ」

口が回らん。すみませんって言いたかったのに。そういえば、生後一週間だったな。無理に決まってる。

「私たちの、言葉が分かったのかしら?」

「まだ早い、でもヴィルは天才だから、わかったのかもしれないな」

まさか、この人たち親バカですか?

「お母様、お父様、ヴィルは大丈夫でした?」

ふわふわ銀髪たれ目紫目の3歳くらいの美幼女がバンっとドアを開けて、やってきた。たぶんこの人が姉だな。父母の特徴をよく受け継いでいる。

「ティナ、抜けかげはずるいぞ、お母様、お父様、ヴィルは大丈夫でした?」

ふわふわ銀髪たれ目紫目美少年バンっとドアを開けてやってきた。双子だもんな。行動がそっくり。

「ティナ、ディルト、はしたないわよ。
 ヴィルは、もう大丈夫みたいよ。熱も下がってるし、お返事もできたわ」

「「そうだったのですか、よかったです」」

あ、ハモった。可愛い。

「ティナ、真似するな」

「ディルトが、真似しないでよ」

双子の、ハモった後の喧嘩って面白いな。

「二人とも、喧嘩するんじゃない。ヴィルが、びっくりするだろ」

「「ごめんなさい、お父様」」

可愛い。俺は、そんな事じゃ驚かないよーだから大丈夫だよー、って言ってみたい。

「そんなに、しおらしくならなくていいわよ。ヴィルを抱っこしてみる?」

「「したいです、お母様」」

「じゃあ、二人で仲良くね」

「「はーい」」

なんか、めっちゃ和むなぁ。これが、俺の双子の兄姉上か、下は、一歳らしいけど、どんな容姿なのか気になるなあ。お母様似の、金髪と緑目、お父様似の、切れ長の目だったりしたら面白いな。
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