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空っぽ
空っぽ 2
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車の雪を払い、出発する。
途中コンビニによって家に帰る。
玄関を開け、家に入る。
すると美紅が急に泣き出した。今まで我慢していたのだろう。大粒の涙が次から次へとこぼれ落ちていく。
とりあえずリビングまで美紅を連れていき
「どうしたの」
と聞いた。
「彼氏と別れた」
驚いていると
「しかも浮気された。転職して、会社に女の人イッパイいて、チヤホヤされて。それで魔が差したって。ごめん。って。そんな事言われても許す事ができなくて」
泣きながら話す。
「しかも相手は直美ちゃんのお姉ちゃんだった。彼氏のLINE見たら、【今日、妹が美紅ちゃんとご飯食べに行くって言ってたよ。口を滑らせなければいいね。笑】って書いてあった」
さらに驚く。
開いた口が塞がらないとはこの状況の事だろうか。
暫くの間なだめるように美紅の背中をさすっていたが、段々と驚きよりも怒りの感情が押し寄せてきた。
「いつから?」
「分かんないけど、3人でご飯食べにいって、その後結奈の家に泊まったでしょ?その次の日に彼氏に会った時にあまりにも様子がおかしくて。問い詰めたら。ごめん。って」
直美の敵意の対象は私だけだと思っていた。
それなのに……美紅まで。
もしかしたら直美は、美紅の彼氏が姉と浮気をしていた事を知って私達に近付いて来たのだろうか。そう思うとより一層怒りがこみ上げてきた。
暫く泣いていた美紅だが、そのうち寝息に変わっていた。
残業続きだったし、色々あって疲れてるんだろうなと思いながら、美紅をベッドに連れていき布団をかける。
仕事も忙しかったし、私も私でバタバタとしていたし、ずっと吐き出せずにいたのかも。と思いながらも私も眠りに着いた。
翌朝。
カーテンの隙間から溢れる日の光で目覚める。
時計を見ると10:00を回っていた。
ベッドから降りる。
その振動で美紅も目を覚ます。
「目がパンパンだよ」
2人同時に声を上げた。
お互い見慣れない顔と、台詞がシンクロしたことにクスッと笑う。
洗面所に行き鏡を見ると。確かに!私の目も腫れていた。自分の事や美紅の事、色んな感情がまざって、いつの間にか一緒に泣いてしまったようだ。
その日は2人共何もする気がおきず、撮りためたドラマを見たりしながらボーッと過ごしていた。
夕方になり、ボソッと
「結奈が居てくれて良かった」
と言われたので
「私も」
と答えた。
しかしそんな時でもお腹は減るもので、グルグルとお腹がなった。
お腹の音を聞き2人とも何も食べていなかったことに気づく。
「何か買いに行こ」
と聞くと
「うん」
と美紅が返事をした。
「今日も泊まって良いの?」
と聞かれたので
「そのつもりだった」
と答え、買い物に行く準備を始めた。
支度をして外に出ると辺りは暗くなっていた。
今日は鍋でもしようかな。と思いスーパーに向かう。
途中に小さな公園を通りかかる。
少しだがイルミネーションをしていて、美紅が
「綺麗ー」
と言った。
帰りに少し寄ろうかな。と思い通りすぎた。
白菜にネギ、豆腐など鍋の材料を買って、来た道を戻る。
そして途中の公園に寄る。
「寒い」と言いながらも公園の奥の方に向かって歩く。
気温の寒いのとは別に、寒気が走る。
何だかここに、無性に居るのが嫌になった。
なぜだか分からないが、この場に居てはいけない気がしたが、奥へと進む美紅に必死に付いて行った。
途中コンビニによって家に帰る。
玄関を開け、家に入る。
すると美紅が急に泣き出した。今まで我慢していたのだろう。大粒の涙が次から次へとこぼれ落ちていく。
とりあえずリビングまで美紅を連れていき
「どうしたの」
と聞いた。
「彼氏と別れた」
驚いていると
「しかも浮気された。転職して、会社に女の人イッパイいて、チヤホヤされて。それで魔が差したって。ごめん。って。そんな事言われても許す事ができなくて」
泣きながら話す。
「しかも相手は直美ちゃんのお姉ちゃんだった。彼氏のLINE見たら、【今日、妹が美紅ちゃんとご飯食べに行くって言ってたよ。口を滑らせなければいいね。笑】って書いてあった」
さらに驚く。
開いた口が塞がらないとはこの状況の事だろうか。
暫くの間なだめるように美紅の背中をさすっていたが、段々と驚きよりも怒りの感情が押し寄せてきた。
「いつから?」
「分かんないけど、3人でご飯食べにいって、その後結奈の家に泊まったでしょ?その次の日に彼氏に会った時にあまりにも様子がおかしくて。問い詰めたら。ごめん。って」
直美の敵意の対象は私だけだと思っていた。
それなのに……美紅まで。
もしかしたら直美は、美紅の彼氏が姉と浮気をしていた事を知って私達に近付いて来たのだろうか。そう思うとより一層怒りがこみ上げてきた。
暫く泣いていた美紅だが、そのうち寝息に変わっていた。
残業続きだったし、色々あって疲れてるんだろうなと思いながら、美紅をベッドに連れていき布団をかける。
仕事も忙しかったし、私も私でバタバタとしていたし、ずっと吐き出せずにいたのかも。と思いながらも私も眠りに着いた。
翌朝。
カーテンの隙間から溢れる日の光で目覚める。
時計を見ると10:00を回っていた。
ベッドから降りる。
その振動で美紅も目を覚ます。
「目がパンパンだよ」
2人同時に声を上げた。
お互い見慣れない顔と、台詞がシンクロしたことにクスッと笑う。
洗面所に行き鏡を見ると。確かに!私の目も腫れていた。自分の事や美紅の事、色んな感情がまざって、いつの間にか一緒に泣いてしまったようだ。
その日は2人共何もする気がおきず、撮りためたドラマを見たりしながらボーッと過ごしていた。
夕方になり、ボソッと
「結奈が居てくれて良かった」
と言われたので
「私も」
と答えた。
しかしそんな時でもお腹は減るもので、グルグルとお腹がなった。
お腹の音を聞き2人とも何も食べていなかったことに気づく。
「何か買いに行こ」
と聞くと
「うん」
と美紅が返事をした。
「今日も泊まって良いの?」
と聞かれたので
「そのつもりだった」
と答え、買い物に行く準備を始めた。
支度をして外に出ると辺りは暗くなっていた。
今日は鍋でもしようかな。と思いスーパーに向かう。
途中に小さな公園を通りかかる。
少しだがイルミネーションをしていて、美紅が
「綺麗ー」
と言った。
帰りに少し寄ろうかな。と思い通りすぎた。
白菜にネギ、豆腐など鍋の材料を買って、来た道を戻る。
そして途中の公園に寄る。
「寒い」と言いながらも公園の奥の方に向かって歩く。
気温の寒いのとは別に、寒気が走る。
何だかここに、無性に居るのが嫌になった。
なぜだか分からないが、この場に居てはいけない気がしたが、奥へと進む美紅に必死に付いて行った。
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