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ダンジョンスタンピード第二波 装甲
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仁菜さんが捲ったシート。その下から姿を現したのは、なんと真っ赤な蟲王スーツだった。
(し、真紅の蟲王スーツだと!?バカな…完成していたのかッ!?)
て、いや…。実際にはバラバラで、ぜんぜん完成してないんだけど。でもなんかそれくらいのインパクトで衝撃を受けた。
「こ、これを全て仁菜さんが…?」
「せや、ふたりで魔力合わせてなぁ~。なぁ瑠羽ちゃん!」
「はい!がんばりました!」
「そうか、瑠羽とふたりでか。おお、これはスゴイ」
確かにバトルスーツの応急修理が出来るよう魔力を用いた素材加工の方法はレクチャーしていたが、初めてでこれほどのモノを仕上げてしまうとは…。
ん、でもコレ、仁菜さん達が着るにはかなり大きすぎない?なんならオレでも大きいと思うけど??
「ふふっ…コレはな~、ウチと瑠羽ちゃんからコォチへのプレゼントや」
(え、なんですとッ!?)
「コーチはいつも前に出て私たちを守ってくれるから『怪我をしませんように…』って頑張って作りました!」
「ほら、こうやってスーツの上から付けたり着られるようにしたんよ。男の子って、こういうの好きやろ?」
(えぇッ!コレってもしかしなくても、増加装甲ってヤツじゃないディスか!!マジで!?う…うおぉぉぉぉぉ!男の子っていうか、オタはこういうの大好きでアリマスッ!!)
「い…今まで貰ったプレゼントの中でも、最高に嬉しいよ!ありがとうッ!!」
そう感謝を伝えると、ふたりは手を取り合って喜んでくれている。
「ほらなぁ~。コレなら絶対コォチが喜んでくれるって、ウチ言うたやろぉ?」
「うん!静ちゃんありがとう!!」
そうか…仁菜さんは小学生の弟がふたりもいるお姉さんだもんな。それに男心にもめっぽう鋭い。それによりオレの好みもまるっとお見通しという訳か!
「ん?とすると瑠羽がオレに何かプレゼントをしようと考えてくれたの?」
「あ、あの…はい。コーチはいつも私たちの事を守ってくれるから…」
「そうか…ありがとう瑠羽」
「あ…えと、つ、付けてみてくださいッ!」
恥ずかしいのか真っ赤に照れている瑠羽から真紅のパーツを受け取ると、装着してみる。
「あ、ありがとう。有難く身に着けさせてもらうよ」
『(ス…ふきゅん!)』
すると蟲王スーツの金地に鮮やかな真紅が映えて、実に見事な色合いに。
「う、美しい…。それに見事な造形美だ」
「わたしが素材を柔らかくして、静ちゃんが綺麗に形を整えてくれたんです」
なるほど、仁菜さんは器用だし美的センスも抜群だもんな。しかしボス級モンスターの素材を加工できるまでとは思わなかった。
「ふふ、けっこう苦労したんよ。せやからいっぱい感謝してな」
「それで昨日は疲れた顔をしてたのか…。ありがとう、仁菜さん」
『(がぽっ…カシン)』
背中にまわった仁菜さんが、胸部の増加装甲をつけてくれる。
こうして瑠羽と仁菜さんの説明を受けながら『ガシンッ!&ブッピガン!』して、巨大赤蠍の外殻を用いた真紅の増加装甲を装着し終えた。
その重厚かつ洗練されたデザインは、なんだかネトゲで課金した外装を思わせるほどのゴージャス感…て、くそう…説明下手クソかオレ!
ともかくそんな訳で、オレはメチャくそカッコ良く、かつド派手になった。
「うわ、江月さんソレちょっと派手過ぎじゃない?なんかお祭りの山車みたいよ??」
「むむむ…そんなに派手か?」
う~む、山車か。言われてみれば…、瀬来さんも上手い事言うな~。うん、赤金だもんな…そら目立つわ。
でもこれではオレが望んでいる職業【忍者】が、また遠のきそうである。うん、目立つばかりでどこにも潜んで忍ぼうとする要素が、まったくないもんな…。
だがそんな風にして見た目を気にしていたら、瑠羽の表情が曇ってしまった。
「あの、ダメ…ですか??」
「あ、いや瑠羽!全然だいじょうぶ!ダメな訳ないじゃないかッ!!うん、動きやすくて着心地も最高!とても気に入ったよ!!」
「そうですか!よかった~!!」
「良かったなぁ瑠羽ちゃん」
「ありがとうふたりとも、最高のプレゼントだよ」
「いいなぁ江月さんだけ…。ねぇねぇ、私には何かないの??」
するといつもの如く、自分も何か欲しいとおねだりを始める瀬来さん。
「もぉ、万智はミスリルの靴ベラを武器に持って、一番硬い女王のスーツ着とるやろぉ。どれだけ欲しがりやのぉ~?」
「そうだよ万智ちゃん。め!」
「てへ、そっか。私がみんなのなかで一番最強装備でした。ってキゃ!ごめ~ん、言ってみただけだから許してよぉ~!」
ははは。欲をかいた瀬来さんが、仁菜さんと瑠羽に左右から赤蠍のトゲでつつかれてる。ホント、この3人は仲が良いね。
(し、真紅の蟲王スーツだと!?バカな…完成していたのかッ!?)
て、いや…。実際にはバラバラで、ぜんぜん完成してないんだけど。でもなんかそれくらいのインパクトで衝撃を受けた。
「こ、これを全て仁菜さんが…?」
「せや、ふたりで魔力合わせてなぁ~。なぁ瑠羽ちゃん!」
「はい!がんばりました!」
「そうか、瑠羽とふたりでか。おお、これはスゴイ」
確かにバトルスーツの応急修理が出来るよう魔力を用いた素材加工の方法はレクチャーしていたが、初めてでこれほどのモノを仕上げてしまうとは…。
ん、でもコレ、仁菜さん達が着るにはかなり大きすぎない?なんならオレでも大きいと思うけど??
「ふふっ…コレはな~、ウチと瑠羽ちゃんからコォチへのプレゼントや」
(え、なんですとッ!?)
「コーチはいつも前に出て私たちを守ってくれるから『怪我をしませんように…』って頑張って作りました!」
「ほら、こうやってスーツの上から付けたり着られるようにしたんよ。男の子って、こういうの好きやろ?」
(えぇッ!コレってもしかしなくても、増加装甲ってヤツじゃないディスか!!マジで!?う…うおぉぉぉぉぉ!男の子っていうか、オタはこういうの大好きでアリマスッ!!)
「い…今まで貰ったプレゼントの中でも、最高に嬉しいよ!ありがとうッ!!」
そう感謝を伝えると、ふたりは手を取り合って喜んでくれている。
「ほらなぁ~。コレなら絶対コォチが喜んでくれるって、ウチ言うたやろぉ?」
「うん!静ちゃんありがとう!!」
そうか…仁菜さんは小学生の弟がふたりもいるお姉さんだもんな。それに男心にもめっぽう鋭い。それによりオレの好みもまるっとお見通しという訳か!
「ん?とすると瑠羽がオレに何かプレゼントをしようと考えてくれたの?」
「あ、あの…はい。コーチはいつも私たちの事を守ってくれるから…」
「そうか…ありがとう瑠羽」
「あ…えと、つ、付けてみてくださいッ!」
恥ずかしいのか真っ赤に照れている瑠羽から真紅のパーツを受け取ると、装着してみる。
「あ、ありがとう。有難く身に着けさせてもらうよ」
『(ス…ふきゅん!)』
すると蟲王スーツの金地に鮮やかな真紅が映えて、実に見事な色合いに。
「う、美しい…。それに見事な造形美だ」
「わたしが素材を柔らかくして、静ちゃんが綺麗に形を整えてくれたんです」
なるほど、仁菜さんは器用だし美的センスも抜群だもんな。しかしボス級モンスターの素材を加工できるまでとは思わなかった。
「ふふ、けっこう苦労したんよ。せやからいっぱい感謝してな」
「それで昨日は疲れた顔をしてたのか…。ありがとう、仁菜さん」
『(がぽっ…カシン)』
背中にまわった仁菜さんが、胸部の増加装甲をつけてくれる。
こうして瑠羽と仁菜さんの説明を受けながら『ガシンッ!&ブッピガン!』して、巨大赤蠍の外殻を用いた真紅の増加装甲を装着し終えた。
その重厚かつ洗練されたデザインは、なんだかネトゲで課金した外装を思わせるほどのゴージャス感…て、くそう…説明下手クソかオレ!
ともかくそんな訳で、オレはメチャくそカッコ良く、かつド派手になった。
「うわ、江月さんソレちょっと派手過ぎじゃない?なんかお祭りの山車みたいよ??」
「むむむ…そんなに派手か?」
う~む、山車か。言われてみれば…、瀬来さんも上手い事言うな~。うん、赤金だもんな…そら目立つわ。
でもこれではオレが望んでいる職業【忍者】が、また遠のきそうである。うん、目立つばかりでどこにも潜んで忍ぼうとする要素が、まったくないもんな…。
だがそんな風にして見た目を気にしていたら、瑠羽の表情が曇ってしまった。
「あの、ダメ…ですか??」
「あ、いや瑠羽!全然だいじょうぶ!ダメな訳ないじゃないかッ!!うん、動きやすくて着心地も最高!とても気に入ったよ!!」
「そうですか!よかった~!!」
「良かったなぁ瑠羽ちゃん」
「ありがとうふたりとも、最高のプレゼントだよ」
「いいなぁ江月さんだけ…。ねぇねぇ、私には何かないの??」
するといつもの如く、自分も何か欲しいとおねだりを始める瀬来さん。
「もぉ、万智はミスリルの靴ベラを武器に持って、一番硬い女王のスーツ着とるやろぉ。どれだけ欲しがりやのぉ~?」
「そうだよ万智ちゃん。め!」
「てへ、そっか。私がみんなのなかで一番最強装備でした。ってキゃ!ごめ~ん、言ってみただけだから許してよぉ~!」
ははは。欲をかいた瀬来さんが、仁菜さんと瑠羽に左右から赤蠍のトゲでつつかれてる。ホント、この3人は仲が良いね。
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