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オフィスラブ

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「あ~あ~、ごほんごほん。どうもはじめまして、江月鳴人です。う~む、どうもあまり巧くないような…」

「え~、そんなことないよ。私はカッコイイと思うよ、その声」
「せやね。コレはこれで、塚っぽくてええんちゃう?」
「ですです!」

「うむむ…」

3人の献身により、すっかり元の胸へと戻ったオレ。

だがいかんせん、まだ顔と声は戻りきっていないのだった。そこでトーンを落として発声してみたのだが、どちらかというと男役を演じる女性声優みたいな声になってしまう。

まぁそれでも顔から下は無事男に戻ったので、実に大きな進展だ。80%くらいの完成度でも、最終決戦には出撃できるからな。

「それに顔だって胸のあった時よりも、男のひとに戻ってきてますコーチ。もうすこしです!」
「そうか?ふむ、自分ではよくは解らないが…、でもありがとう。瑠羽」

瑠羽は口数は少なくても、ジッとオレの事を見てくれていたりもする。そんな瑠羽がそう言うのであれば、きっとそうなのだろう。

「これならさ、もういつでもルウのお父さんに会いに行けるね!」
「ああ、でもその前にひと仕事してくるよ。じゃあ、そろそろいこうか仁菜さん」

と、顔をビジネススーツに身を包み伊達眼鏡で決めた仁菜さんに向けると、出発を促す。

「せやね。ウチが巧い事この商談、纏めたるわぁ」

実は、先日ダメ元で送りつけた各製薬会社宛のメッセージ。それになんと、返事をくれた企業があったのだ。その会社の名は、真田薬品工業。それはオレでも知っているくらい超有名な、製薬大手。

で、そんな大手製薬会社を相手にするのに、サラリーマンをしていたとはいえ対人スキルの乏しいオレでは荷が勝ちすぎる。そこで交渉事に抜群の才能を誇る仁菜さんに、今回の交渉一切を任せることにしたのだ。

うん、これぞまさに適材適所!オレが超有名な製薬会社相手に、ビ、ビビった訳じゃないんだからねッ!

「じゃ、行ってくるよ」

「朗報待ってるね!」
「コーチ、いってらっしゃい」

釣り用のクーラーボックスを肩に下げたライダーファッションのオレを、愛する瑠羽と瀬来さんが見送ってくれる。クーラーボックスには先方が現物を直に確認したいというので、どっさりとスライムのドロップを詰めてある。

「ほんでもコォチ。大手企業と交渉しに行くのに、ホンマにその格好でええの?」
「ああ、これも役割分担だ。オレがダンジョンでの荒事よろず承り。で、仁菜さんとアイテムの護衛。そして仁菜さんは、交渉を担当。ふたりとも似たようなスーツ姿より、この方が互いを引きたて合わないかな?」

「う~ん、そういう考えならしゃ~ないか。ホンマはふたりともスーツの方がええと思うけど…」
「ま、いずれにしたって今からスーツを仕立てている時間はないんだ。このまま行こう」

身体が厚くなったのでサラリーマン時代のスーツはもう着られないし、既製品に合うようなサイズもない。だから今日は、ライダーファッションで出かけるより他ないのだ。まぁ他には整体師用の白衣ならあるけど、それで交渉に行くのもこれまた意味不明だろう。


……。


で、着いた先は真田薬品工業の東京支店。一棟まるごとの持ちビルとは、いやはやなんとも豪勢な。

『カッカッカ…』

しかしそんなビルのフロントへと、臆することなく颯爽とハイヒールの音を響かせ真っ直ぐと向かう仁菜さん。

「いらっしゃいませ、真田薬品工業へようこそ。今日はどういったご用件でしょうか?」
「こんにちは、14時にお時間を頂きました江月と申します。営業2課の田所さんにお取次願えますか」

お見事。うん、まさに流れるような受け答え。

大暴落により資産のほとんどを失い、失意のどん底に飲まれた仁菜さん。しかしそんな大暴落を経験したことで、今度はとんでもないクソ度胸が備わったよう。うむ、やはりオレの眼に狂いはなかった。

ときに、接客については、瀬来さんもまた実に優秀である。

ただ瀬来さんの接客は、まだ学生気分の抜けきらない接客。なのでその初々しさが相手に好感を持たせる要素となる。だがそれがビシネスの場面においてプラスに働くかは、まぁ半々といったところだろう。

しかし今、オレの目の前でいっぱしの社会人としてフロントスタッフとやり取りをしている仁菜さんは、実にパリッとしたビジネスライク。これから臨む交渉の場に、相応しい知性と気品を充分に持ち合わせているといって過言ではない。いや、むしろ太鼓判を押し安心して送り出せる。

特にオレはそういった交渉事が苦手だから、よろしく頼むよ仁菜さん。


こうして個室の応接室に通された後、紙コップで珈琲が出されしばらく待つしばし。するとそこへメガネにスーツ姿の男性がノックし入室してきた。どうやらこの男性が、メールでやりとりをした田所という方らしい。

「っと…。ああ、この度は遠い所どうも。営業二課の田所と申します。(スッ)」

ふ…、どうやらオレの眼に狂いはなかったようだ。

一瞬、室内にいるオレと仁菜さんを視て驚いたように動きを止めたが、すぐに気を持ち直して自己紹介をしてくれる。恐らくは街中でちょっと見ないくらい美人の仁菜さんと、マッチョなオレという組み合わせは、予想外だったのだろう。

「はじめまして、こちらこそお時間を頂きありがとうございます(スッ)」

そしてこれぞジャパニーズビジネスマン・一の太刀、名刺交換。そう、ここから全てが始まるのだ。

なんてな。

仁菜さんは今回の交渉の話が来たと知ると、すぐに名刺を印刷してくれるお店を調べ準備してくれたのだ。うんうん、実に出来る女性だ。

「え~と…、仁菜静絵さん?ご連絡頂いたのは、江月さんという方では?」

「あ、それは私です。どうもはじめまして、田所さん」
「あ、そちらの方でしたか。これはどうも」

オレの分の名刺も仁菜さんが用意してくれてある。

が、同じような名刺を二枚あげても仕方がないので、オレの方は海外風にシェイクハンド。いや、その方がマッチョアピールできるしさ。「この筋肉で、ダンジョンからブツを仕入れてこられるんだよ」ってね。

「え~、では色々とお話の伺う前に、早速ですが品物の確認をさせて頂いても…?」

おっと、やはりそうきたか。どうも先ほどからチラチラとクーラーボックスを気にしていると思ったら、まずはブツを確認したいと。よろしい、ではご覧になって頂きましょう。

「(どすん)はいどうぞ、こちらがご希望の品になりますよ(がぱっ)」

テーブルの上にクーラーボックスを置き、よく視られるように田所さんに向けしっかりと開いてやる。クーラーボックスに入れて持ってきたのは、萎びた生八つ橋。

―ではなくスライムのドロップだ。

「おわ、こんなにッ!?」
「ええ。どうです?品質についても、悪くないと思いますよ?」

なにせダンジョンからは、一度も出していないのだから。ダンジョン前室は涼しくて快適。なのでそれは、冷暗所で保存していたようなもの。特に劣化したような痕跡も見受けられないので、どう使うかは知らないが品質にも問題はない筈だ。

「すこし調べさせていただきたいので、ここに人を呼んでも構いませんか?」
「ええ、どうぞ」

「では失礼して。おい、入ってくれ!」

田所さんが廊下に向け声を掛ける。

と、わらわらと白衣を着た研究者といった感じの人達が登場。手には検査器具を持って入室し、すぐさま萎びた生八つ橋を分析しはじめる。うん、オレや仁菜さんに対しては、一顧だにしない。無言で分析対象に向かう姿勢は、実に研修者らしい。なるほど、彼らはアレだ。研究オタクだな。

だがそんな彼らが萎びた生八つ橋を分析していると、徐々に驚きの歓声を上げ始めた。

「おお!すごいぞ、これは実に鮮度がいい!」
「コチラも、基剤として申し分のない品質です!」
「いったいどこでこれほどの量を…。ともあれ素材の品質維持にも、よく気が配られている!」

え、あそう?ならウケを良くするために、わざわざ釣具屋までクーラーボックスを買いに走って正解だったな。オタってのは、そういう部分をすごく気にするからね。ね、よく解ってるでしょ、オレもオタだからさ。

「研究者の方たちは、当方の用意した品物にたいへんご満足されているようですね」
「ハハハ、まぁそのようですなぁ~」

うんうん、田所さんと仁菜さんも朗らかに会話をしている。これは交渉もうまく進められそうだ。

……。

結果、今回持ち込んだスライムのドロップ約50キログラム。

これをなんと真田薬品さんで、420万円という高額で買い取ってもらえることになった。当初は380万円で落ち着くかと思われた買取金額。だがこれを、仁菜さんが粘り強く交渉し「早急にもう50キログラム追加で納品するから」と条件をつけ、買取金額を増額させたのだ。

うむむ、オレではこうも巧くは交渉出来なかったな。やっぱりすごいぞ仁菜さん!

こうして、「気分が良いからどこかで祝杯をあげたい」という仁菜さんの希望を受け、真田薬品さんのビルを出てすぐのコンビニで缶ビールを購入し、近くにあった公園で乾杯。

「「カンパ~イ!」」

「あぁ~ッ美味しい!でも悔しいッ!法人化しとったら、しっかり消費税分もとれたのにぃ~~ッ!」
「いやいや、取引を纏めただけでも十分お手柄だよ、二重の花丸に大金星だ!」

「ふふ、せやね。大成功や。これでコォチも、しばらくはお金の心配をせんで済む様になったやん」
「仁菜さんもね。増額して貰えた40万円と、約束した交渉代金20%。380万だから76万か。合わせて116万円は仁菜さんの取り分だよ」

「ホンマにッ!?あ…でも瑠羽ちゃんたちに悪いわ。それやとウチだけ贔屓されとるみたいで…」
「それは構わないさ。彼女たちには、オレの取り分でなにかプレゼントするし。仁菜さんはそれを元手に、また投資をガンバリなって!」

「ホンマに、ホンマに貰うてもええの…?(こてん)」

頭突きでもするようにして、オレの胸におでこを押し付けてくる仁菜さん。お金を貰える嬉しさと友人たちとの関係を天秤にかけ、迷っているようだ。

よし、ここはもう一押し、背中を押してやろう。

「いいんだよ。これからまた50キロ分のドロップを集めなきゃだしね。それには瑠羽にも瀬来さんにも手伝ってもらって、バイト代もオレから出すからさ」
「コォチ…おおきにッ!」

夕焼けのなか。そう言って抱きついてきた仁菜さんから、めいっぱいに熱いベーゼを頂いた。それは口紅の味とビールの後味と、仁菜さんの香りがいっぱいして、とっても大人なキスの味。

サラリーマン時代はオフィスラブなんて、全く無縁だったオレ。

だが、まさかこんな形でその雰囲気を味わうことになるとは。なんとも、嬉しいハプニング。ほんと、人生何が起きるか解らんね。
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