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時刻は12:17。
「なんだ、まだ深山は無言電話にやられてんの?ウケるね」
「このどクズが、なんでうちの部にいるんだ。ウケるだけなら今すぐ自分の巣に帰れ!!」
「そんな…自分の巣なんて言われたらずっとここに居ちゃうよ?」
「はーはっは!なんだなんだ?自分の部署も分からなくなったのか?迷子かこの野郎」
「僕が帰るところは穂ちゃんがいるところしかないからね」
「だあああああ!きえろ!あたしの前からきえうせろおおおおお!!」
「またそんなに怒って、ビタミン足りてる?」
「誰のせいだ!!誰の!!!」
「うるせー!あんたら!仕事しろ!!!」
先週も事件続きでドタバタとしていたように思うが、事件は概ね解決したし、金曜の夜から行ったシステム更新もうまくいったし、土日は久々に克己さんと過ごせたし、彼じゃないけど私も充分満ち足りている…なんて気持ちを今の楓先輩に知られようもんなら追い出されかねない。それに蒼汰くんも荒れているようだし、もうここは気配を消して静かにしているしかないようだ。私はいそいそと、例の無言電話対策を講じている。
「ねぇ、穂ちゃん。ちょっと横山くんの相談乗ってあげてくれない?」
「蒼汰くんの?」
「できるできるって言うから提案したんだけど、なかなか仕上がってこないんだよね」
「それはあんたが無茶振りするからだ!時間がかかるって言っただろ!」
蒼汰くんが手こずっているのは知っているが、彼も優秀なエンジニアなので特に心配はしていなかった。ただ私も同じ部署の仲間だ。できることは何でもしたいと思っているのだが…
「一体何を要求されてるの?」
「うーん、やっぱり難しいのかな。その辺のことは専門外だから、無理なら無理って言ってほしいんだけど」
「いや…正直な話、イケると思ってるから断ってないんすよ…ただ俺の専門からちょっと外れるんで、今電子系を勉強しながらやってるんです」
「なるほどね………んー……」
克己さんに見せてもらった企画書を見て、私も頭を働かせる。私も蒼汰くんもいわゆるシステムエンジニアだが、この会社に来てから産業用機器のソフトウェアの組み込み等もちらほら担当していて、若干系統が違うだけに毎日が勉強の日々だ。IT関連は日々進歩するので付いていくのに必死なのである。
「穂ちゃんが唸るってことは、やっぱり難しいのかな」
「それみたことか。だから時間をくださいって言ってるんですよ。そしたら必ず組みますから!」
「…この企画書だけじゃ何がしたいのか大まかにしか分からないんだけど、パターンの移し替えなら、ここを組み替えてみるといけるかも」
「……え?」
「あれ、違った?」
「……目からウロコ過ぎて脳内情報処理が追い付いてないですね?」
「いや聞かれても?」
「…え?なんで?なんでこうなるんですか?」
「この間たまたま情報工学専攻の学生と話す機会があって、ロボット製作のこと色々教えてもらったの。それを応用してみた?」
「なんで二人して疑問系で話してんのよウケる」
もちろんこれだけではうまくいくものでもないので、もう少しちゃんと読み込んで、二人で当たった方がいいかなぁと頭の中でスケジュールを確認しながら蒼汰くんと話す。先輩としていいところを見せたい場でもあるし、蒼汰くんがこれ以上やつれないためにも、部長に少し相談しようということになった。それを聞いていた克己さんもその話に合意してくれたので、後は部長待ちということになる。私は引き続き、電話回線ハッキングの準備を行う。これは時間との勝負だから気が抜けない。
「にしても、穂ちゃんにもそういう繋がりがあるんだね」
「そういう繋がり?」
「情報工学部の学生と交流ってやつ」
「んー…」
「穂先輩、常に何かしら勉強してますもんね。そういうのって講演会とかに出かけるんですか?今度俺も連れてってくださいよ」
「あ、まぁ講演会は行くけど、あの子たちはほんとたまたま出会って…」
「たまたま?」
まさか克己さんも見ていたあのナンパしてきた子たちだなんて口が裂けても言えないので、濁しながら話題を変えようとした。
「そ、それより電話の、「あぁ、その子たちってあのナンパされて一緒にカラオケオールした子たちでしょ?」っ、ちょ!楓先輩!」
「は?」
突然の楓先輩の乱入に場の空気が冷える。隣で固まる克己さんをチラ見するも、未だかつて見たことのない顔をしているので全力で目を逸らす。
「結局そのお坊ちゃんたち食わなかったんだっけ?もったいないわよね」
「っもう!黙ってください!」
「は?食うって?なに?」
「え、いやあの、克己さん、」
「なに?いいじゃない別に。その子たちのおかげで"トヨケン"にたどり着いたって言ってたでしょ?我社の救世主よ!」
「そ、それはそうだけど」
「へーえー、私大の外部講師って、その子たちからの情報だったんですね。なるほど」
「い、いやまぁその通りなんだけど!」
結果的に褒められてるんだからいいのかと納得しかけるも、ふいに握られた手がとても冷たくてびくりとする。まずい、めちゃめちゃ怒ってる。
「まぁほら、穂先輩立ってるだけだったらマジ振り返る美女ですから」
「ナンパしたくもなるわよね~喋らなかったら」
「ちょっと失礼ですよそれ!そもそも二人だってモテるくせに、喋らなかったら!」
握られた手に一層力が籠もるので思わず彼を見上げると、見開いた目には困惑が感じられて、私の中に罪悪感が膨れ上がった。
「え、だから、食うって、なに?」
「っ待って!ほんとに違うから!食ってないし、そんなんじゃないから!」
「そんなんってなに?食ってないってなに?ねぇ、穂ちゃん」
「だーもー!楓先輩!責任とってください!」
「なんのことかなぁ~」
楓先輩がわざとらしく吹けもしない口笛をふーふーしていて思わず舌打ちが漏れる。この人は全くいつも、すごくいい人なのに時限爆弾みたいなとこがあるんだから!こうしちゃいられないと、彼が握る手を振り払って、うんっと背伸びをして彼の頬を両手で挟む。怒る瞳の裏には寂しさが見えて、私の胸をずくりとさせた。
「違うから!」
「…穂ちゃん」
「ほんとに!違うから!…ちゃんと説明するから」
「……っ、穂ちゃ」
ピロン
その時小さく可愛らしい通知音が鳴り、緊張が走る。これはつい先程設定した数十秒後に内線が鳴る音だ。これが鳴るとコンマ秒単位を争う。時刻は12:54。やつが来る。
可愛らしい癖にえげつないことを知らせる通知音が鳴ったと同時に私は彼の頬を離し、デスクに向かって指を動かす。時間との勝負だ。気持ちを切り替えて。準備はできている。いざ、尋常に………!
「っ!分かった!6階総務部!東側の窓際から2つ目の島にある電話機!」
「蒼汰ぁ!走れ!」
「っす!」
蒼汰くんが走り出したのより数秒遅れて電話が鳴った。
prrrr…prrrr…
「で、出るわよ?」
「楓先輩、なるべく引き延ばして」
「え、えぇ」
ガチャッ…
「っ…ま、まって!切らないで!…っあたし!あたしね?あーっと実は…」
先輩が優しい声色で話し出すと、いつもならすぐに切れる電話が今は途切れることなく今もなお無言のまま通話中であった。スピーカーに切り替えた楓先輩は一つ息をついてから、意を決したように話し出すので私も思わずつばを飲み込む。
「………今日、パンツ履いてないの」
何言ってんだこの人。
『っ』
電話越しに息を呑む音が聞こえる。いやいやまてまてお前もそこで息を呑むな反応するな。どうするんだこの微妙な空気。
『……はぁー…何言ってんすか、楓先輩』
その直後に蒼汰くんの呆れた声が聞こえて、いつの間にか呼吸を忘れていたらしい私もようやく一息吐けた。なんだか大したことはしてないけれど、ものすごく疲れた気がする。
「っ!蒼汰!やったのね?!」
『ええ、ちゃんと捕まえましたよ。じゃあそっち、連れてくんで』
ガチャッ……ツー…ツー…
「やった、やったわ!穂!」
「えぇほんとに。よかったです」
「穂のおかげよ!本当にありがとう!」
「これでストレスから解放されるー!」と叫ぶ楓先輩に苦笑している間に、また握られた手が今度は暖かくて、そっと振り返る。寂しそうな目でこちらを見る彼の手を今度は私もぎゅっと握り返した。
後は、蒼汰くんの帰りを待つのみだ。
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「はーはっは!なんだなんだ?自分の部署も分からなくなったのか?迷子かこの野郎」
「僕が帰るところは穂ちゃんがいるところしかないからね」
「だあああああ!きえろ!あたしの前からきえうせろおおおおお!!」
「またそんなに怒って、ビタミン足りてる?」
「誰のせいだ!!誰の!!!」
「うるせー!あんたら!仕事しろ!!!」
先週も事件続きでドタバタとしていたように思うが、事件は概ね解決したし、金曜の夜から行ったシステム更新もうまくいったし、土日は久々に克己さんと過ごせたし、彼じゃないけど私も充分満ち足りている…なんて気持ちを今の楓先輩に知られようもんなら追い出されかねない。それに蒼汰くんも荒れているようだし、もうここは気配を消して静かにしているしかないようだ。私はいそいそと、例の無言電話対策を講じている。
「ねぇ、穂ちゃん。ちょっと横山くんの相談乗ってあげてくれない?」
「蒼汰くんの?」
「できるできるって言うから提案したんだけど、なかなか仕上がってこないんだよね」
「それはあんたが無茶振りするからだ!時間がかかるって言っただろ!」
蒼汰くんが手こずっているのは知っているが、彼も優秀なエンジニアなので特に心配はしていなかった。ただ私も同じ部署の仲間だ。できることは何でもしたいと思っているのだが…
「一体何を要求されてるの?」
「うーん、やっぱり難しいのかな。その辺のことは専門外だから、無理なら無理って言ってほしいんだけど」
「いや…正直な話、イケると思ってるから断ってないんすよ…ただ俺の専門からちょっと外れるんで、今電子系を勉強しながらやってるんです」
「なるほどね………んー……」
克己さんに見せてもらった企画書を見て、私も頭を働かせる。私も蒼汰くんもいわゆるシステムエンジニアだが、この会社に来てから産業用機器のソフトウェアの組み込み等もちらほら担当していて、若干系統が違うだけに毎日が勉強の日々だ。IT関連は日々進歩するので付いていくのに必死なのである。
「穂ちゃんが唸るってことは、やっぱり難しいのかな」
「それみたことか。だから時間をくださいって言ってるんですよ。そしたら必ず組みますから!」
「…この企画書だけじゃ何がしたいのか大まかにしか分からないんだけど、パターンの移し替えなら、ここを組み替えてみるといけるかも」
「……え?」
「あれ、違った?」
「……目からウロコ過ぎて脳内情報処理が追い付いてないですね?」
「いや聞かれても?」
「…え?なんで?なんでこうなるんですか?」
「この間たまたま情報工学専攻の学生と話す機会があって、ロボット製作のこと色々教えてもらったの。それを応用してみた?」
「なんで二人して疑問系で話してんのよウケる」
もちろんこれだけではうまくいくものでもないので、もう少しちゃんと読み込んで、二人で当たった方がいいかなぁと頭の中でスケジュールを確認しながら蒼汰くんと話す。先輩としていいところを見せたい場でもあるし、蒼汰くんがこれ以上やつれないためにも、部長に少し相談しようということになった。それを聞いていた克己さんもその話に合意してくれたので、後は部長待ちということになる。私は引き続き、電話回線ハッキングの準備を行う。これは時間との勝負だから気が抜けない。
「にしても、穂ちゃんにもそういう繋がりがあるんだね」
「そういう繋がり?」
「情報工学部の学生と交流ってやつ」
「んー…」
「穂先輩、常に何かしら勉強してますもんね。そういうのって講演会とかに出かけるんですか?今度俺も連れてってくださいよ」
「あ、まぁ講演会は行くけど、あの子たちはほんとたまたま出会って…」
「たまたま?」
まさか克己さんも見ていたあのナンパしてきた子たちだなんて口が裂けても言えないので、濁しながら話題を変えようとした。
「そ、それより電話の、「あぁ、その子たちってあのナンパされて一緒にカラオケオールした子たちでしょ?」っ、ちょ!楓先輩!」
「は?」
突然の楓先輩の乱入に場の空気が冷える。隣で固まる克己さんをチラ見するも、未だかつて見たことのない顔をしているので全力で目を逸らす。
「結局そのお坊ちゃんたち食わなかったんだっけ?もったいないわよね」
「っもう!黙ってください!」
「は?食うって?なに?」
「え、いやあの、克己さん、」
「なに?いいじゃない別に。その子たちのおかげで"トヨケン"にたどり着いたって言ってたでしょ?我社の救世主よ!」
「そ、それはそうだけど」
「へーえー、私大の外部講師って、その子たちからの情報だったんですね。なるほど」
「い、いやまぁその通りなんだけど!」
結果的に褒められてるんだからいいのかと納得しかけるも、ふいに握られた手がとても冷たくてびくりとする。まずい、めちゃめちゃ怒ってる。
「まぁほら、穂先輩立ってるだけだったらマジ振り返る美女ですから」
「ナンパしたくもなるわよね~喋らなかったら」
「ちょっと失礼ですよそれ!そもそも二人だってモテるくせに、喋らなかったら!」
握られた手に一層力が籠もるので思わず彼を見上げると、見開いた目には困惑が感じられて、私の中に罪悪感が膨れ上がった。
「え、だから、食うって、なに?」
「っ待って!ほんとに違うから!食ってないし、そんなんじゃないから!」
「そんなんってなに?食ってないってなに?ねぇ、穂ちゃん」
「だーもー!楓先輩!責任とってください!」
「なんのことかなぁ~」
楓先輩がわざとらしく吹けもしない口笛をふーふーしていて思わず舌打ちが漏れる。この人は全くいつも、すごくいい人なのに時限爆弾みたいなとこがあるんだから!こうしちゃいられないと、彼が握る手を振り払って、うんっと背伸びをして彼の頬を両手で挟む。怒る瞳の裏には寂しさが見えて、私の胸をずくりとさせた。
「違うから!」
「…穂ちゃん」
「ほんとに!違うから!…ちゃんと説明するから」
「……っ、穂ちゃ」
ピロン
その時小さく可愛らしい通知音が鳴り、緊張が走る。これはつい先程設定した数十秒後に内線が鳴る音だ。これが鳴るとコンマ秒単位を争う。時刻は12:54。やつが来る。
可愛らしい癖にえげつないことを知らせる通知音が鳴ったと同時に私は彼の頬を離し、デスクに向かって指を動かす。時間との勝負だ。気持ちを切り替えて。準備はできている。いざ、尋常に………!
「っ!分かった!6階総務部!東側の窓際から2つ目の島にある電話機!」
「蒼汰ぁ!走れ!」
「っす!」
蒼汰くんが走り出したのより数秒遅れて電話が鳴った。
prrrr…prrrr…
「で、出るわよ?」
「楓先輩、なるべく引き延ばして」
「え、えぇ」
ガチャッ…
「っ…ま、まって!切らないで!…っあたし!あたしね?あーっと実は…」
先輩が優しい声色で話し出すと、いつもならすぐに切れる電話が今は途切れることなく今もなお無言のまま通話中であった。スピーカーに切り替えた楓先輩は一つ息をついてから、意を決したように話し出すので私も思わずつばを飲み込む。
「………今日、パンツ履いてないの」
何言ってんだこの人。
『っ』
電話越しに息を呑む音が聞こえる。いやいやまてまてお前もそこで息を呑むな反応するな。どうするんだこの微妙な空気。
『……はぁー…何言ってんすか、楓先輩』
その直後に蒼汰くんの呆れた声が聞こえて、いつの間にか呼吸を忘れていたらしい私もようやく一息吐けた。なんだか大したことはしてないけれど、ものすごく疲れた気がする。
「っ!蒼汰!やったのね?!」
『ええ、ちゃんと捕まえましたよ。じゃあそっち、連れてくんで』
ガチャッ……ツー…ツー…
「やった、やったわ!穂!」
「えぇほんとに。よかったです」
「穂のおかげよ!本当にありがとう!」
「これでストレスから解放されるー!」と叫ぶ楓先輩に苦笑している間に、また握られた手が今度は暖かくて、そっと振り返る。寂しそうな目でこちらを見る彼の手を今度は私もぎゅっと握り返した。
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