あまやどり

あまき

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【番外編】河野正宗への感謝状

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―この前はみっともない姿をさらして申し訳ありませんでした。お詫びにその…大変遺憾ではありますが、週末家でご馳走させてください―

そう言って頭を下げる律に、一週間ほど前の出来事が思い出される。
二人で早退した月曜日。律の未だかつてないあまりの落ち込みようと面白そうな話に、俺は真っ昼間からビールを飲むしかなかった。「今日は飲もうぜ!」なんて差し出した缶ビールを俺の手から奪い取り、一気に飲み干した律は、次の缶に手を伸ばしながら、最愛の彼女とかいう相手への愛と未練をうだうだぐちぐちと言葉にし続けた。4本目が空になる辺りで俺は自分の行動を後悔し始めたがもう時既に遅し。うじうじ虫の酔っぱらいが完成した。
というのも、律は金曜日夜から土曜日にかけトラブルによる急な出張で北の大地まで飛んでいたはずだ。今朝会社で見かけたときは特に違和感もなく、俺も律もそれぞれデスクワークを中心に仕事に取りかかっていた。午後は珍しくお互い外出の予定がなかったので、久々に昼飯でも誘おうかと律に近づき声をかけた。その時でさえ涼しい顔をしてパソコンに向かっていたのに、共に外に出ようと立ち上がったときにふと思い出して呟いた言葉に、律の顔色は真っ青を通り越した恐ろしい色に肌を変え、そのまま崩れ落ちたのだった。
なにかおかしなことがあったのかと思いだしても、やはり引き金は「『春野徹』の新作映画化」の話題であることは確かで、それがなんで「最愛の彼女との別れ話」を彷彿とさせたのかは未だに分からない。しかし一晩俺の家でひたすらに飲みに飲み続け、気持ちを吐き出し続けたことが幸いしたのか、次の日の朝シャワーを浴びる頃には幾分かスッキリした顔つきで、「申し訳なかった。お礼は必ず…」と呟いていた。
別に構わないことを伝え、一緒に出社した火曜日。律は朝から部長に頭を下げ、律のチームの人間にも頭を下げ、「もうお加減は大丈夫ですか?」なんて優しい声をかけてもらいながら、いつもより眉間のシワを深く刻みつつ仕事を始めた。
その様子を見て俺は「まぁ色恋は時間が解決するのを待つしかないしな」と一人納得し、あのよく的を得なかった律の独白の中に出てくる「最愛の彼女」とやらがどんな人物なのか興味を持ちつつ仕事に励んだ。
一週間、律はなんとか持ちこたえて仕事を終えた。その週の金曜日、まだ青白い顔をしている律を飲みに誘ってみたが、律は「花屋に寄るから…」なんて力のない声で断りを入れてきた。「これはこの土日に、彼女との決戦の火蓋が落とされるに違いない!」と考えた俺は、「頑張ってこいよ!未だかつて狙った取引先をのがしたことのないお前ならやれるって!」なんて肩を叩いて見送ったのだった。

それから俺は「今頃律は一世一代の大勝負に出て、自分から気持ちの離れた最愛の彼女を引き止めようと、鬼気迫る勢いで立ち向かっているに違いない」と考えては、「…もしかしてもう決着がついて、意気消沈した律が家で一人屍になっていたらどうしよう?!」と気が気じゃない土日を明かしたのだった。

明けた月曜日。血色の戻った晴れやかな律の姿に、心底ほっとしたのは言うまでもない。
仕事のタイミングを見計らって、「うまく言ったんだな!」と声をかけると、少し照れた表情をして「どうにか、一緒にいられるようです」なんて呟くので、驚きと嬉しさでいっぱいになった俺は「ほんとによかったな!また紹介してくれよ!」なんて声をかけたところで、冒頭のセリフに戻るのである。






「大変遺憾ではありますが~なんて、政治家かよお前は」
そう呟きたくなる気持ちを分かってほしい。だがあの律がプライベートの空間に招待してくれるというので、俺は休みの昼間にワイン片手に奴の家の前に立つのであった。
送られてきた住所にたどり着くと、そこにはそびえ立つ高級マンションがあり、よくよく見れば部屋は最上階だと言うのだから、同じ仕事をする身として情けない格差を感じる。そうか、律ほどの役職に付けば億ションに住めるのか、と内心ドキドキしながらエントランスのコンシェルジュに繋いでもらって、敷地内に入っていく。エレベーターに乗って最上階を押すと、これまた高級マンションならではの、静かで早いエレベーターにどぎまぎする。
「落ち着け、俺は友人に招待されたんだから、堂々としていたらいいんだ」と拳を掲げ自分を奮い立たせ、なんとかたどり着いた先には、フロアに玄関扉が2つしかない間取りであったものだから、掲げた拳はすぐに項垂れてしまった。



ええいままよ!と呼び鈴を鳴らす。
ピーン…ポーン…
「くそ、呼び鈴までおしゃれかよ」なんて悪態をつきながら待っていると、玄関横の空いた窓から「はーい」なんて可愛い女性の声が聞こえた。ん?可愛い声?

…ガチャ…

「…と!お待たせしてすみません!河野正宗さんですか?」
「う、え、あぁっと、はい。河野正宗です」
「お待ちしてました。今律は手が離せなくて、どうぞ!上がってください!」

にこりと笑うその顔に一瞬意識が飛んでいた。そして瞬時に理解する。そうか彼女が、律が泣いて愚図って手放したくないと訴えた、律の最愛。
玄関に屈んでスリッパを用意してくれる彼女からはいい匂いがして、これは確かに手放したくないなぁなんて思っていたら、奥の扉から律が出てきた。

「……………どうも」
「いや、なんだよそれ。もうちょっとなんかあるだろ。いらっしゃい、とか、ゆっくりしてけよ、とか」

「いきなり仏頂面で迎えられる身にもなってみろ」なんて俺の言葉にくふくふと笑った彼女が「律ってば昨日から緊張してたもんね」とか言うものだから、想像した俺も可笑しくなって一緒に笑った。
おかげでより眉間のシワを深くした律が、リビングまで促してくれたので、俺はお言葉に甘えてスリッパに足を入れる。

「あぁ!そうだ。これ大したものじゃないんですけど、よかったら皆で飲みませんか」

そう言ってワインを差し出すと、彼女の顔がみるみる輝いていった。
「わー!嬉しい!ワイン大好きです。ありがとうございます!グラス用意しますね!」

にっこり笑った彼女がパタパタとかけて行く姿に思わず緊張が綻びる。すると律の大きな溜息が聞こえるので見ると、訝しげにこちらを見つめている。

「なんだよ」
「…あげませんからね」
「はぁ?!」

くるりと背中を向けて奥へと入っていくと、「貴女はやめておきなさい。明日朝から打ち合わせでしょう」
「大丈夫よ!もうプロットも送ってあるし。それに今度のは自信あるから!」なんて二人の会話が聞こえてきて、今度は俺が溜息をついた。「招待しといて牽制するなんて、普段の律からは考えられないな」なんて考えながら、そうか、だから「遺憾」なのか、と一人納得した。
そんなことを考えていたので、会話に出てくる不思議で聞いたことのある言葉に気を止めることなく、俺は今度こそ横峯家の敷居を跨いだのだった。







「どれもこれもうまー!律、うますぎだろ料理」
「美味しいですよねー!私も律の料理に胃袋掴まれちゃってもー」
「ははは!こんな料理出されたら逃げられないですね」

俺と彼女さんの会話を無言で聞いている律だが、意識は常に彼女に向いているのがわかる。彼女のグラスが空くとワインを注いだり、途中水を促したりと忙しそうに世話を焼いているのだ。なるほど、確かに律のぞっこんらしい。だがそれを余すことなく受け入れている彼女さんにも俺は驚いた。凸凹したものがガッチリ当てはまるような関係ってこういうことを言うのかと思う。

そしてふと目の端にうつったのは、壁にたくさん並んだ本だった。大きな本棚に俄然興味が沸く。

「…見てもいいですよ。本棚。奥の書斎にもまだありますが」
「ええー!いいのか?なら遠慮なく………わー!これもう絶版になってる作品じゃん!しかも初版!よく持ってるなぁ!」
「昔発売日に買いましたから」
「律の本への欲は流石だなぁ」

中にはプレミアがつきそうな本まであって、俺の本好きなんて微々たるもんだなと思わされるその書籍たちに圧倒された。

「正宗さんも本好きなんですね?律から聞いています」
「えぇ!昔からよく読む方だと思います」
「ふふふ、律から会社で仲良くなった人がいるって聞いて、しかもそれが無類の本好きだなんて言うから、今日会えるのを楽しみにしてたんですよ!」

そう言って笑う彼女に、律が俺を友だちとして紹介してくれていたことに嬉しさを感じた。

「なんだか、先週の私たちのいざこざに、正宗さんを巻き込んだと聞いて、これは私も一緒にお詫びしなきゃって思ってたんです」
「いえいえ。律の勘違いだったって聞いて、そらそうだろうなと思ってました」

…こんなスペックのいい男を捨てる女がいるわけない、なんて呟きは胸のうちに秘めておく。

「今日はお詫びと日頃の感謝を込めてご招待したので、ゆっくり寛いでいってくださいね。」

「さー、気分がよくなってきたから次はケーキ出しちゃうね!」なんてキッチンに向かう彼女さんに、俺まで気分がよくなって、「二人の馴れ初めは?」なんて聞いてしまった。

「ある作家の本がきっかけなんです。そんなマイナーな本を読んでる人がいると思わなくて、親近感が湧いてしまって」
「えー!俺もそうですよ!まさか俺の他にその本を読んでる奴がいるとは思わなくて!出会いも一緒なんですねー」

彼女がくふくふと笑う声がキッチンから聞こえる。そうか、一緒なのかー、てことは?

「あ、もしかしてその作家って、『春野徹』ですか?」

…ガチャン…

「い、いや…違いますけど、どうして?」
「いやー俺と律が知り合ったの、『春野徹』がきっかけなんですよね。俺も『春野徹』がマイナーな頃からファンでしたけど、律なんて1作目からファンだなんて言うから、運命の出会いだと思って。そっから飲みに行くようになったんですよ。なぁ律」
「そうでしたね」
「しかもさ、律ってば、俺が『春野徹』ってどんな奴なんだろうって聞いたら、「可愛い人じゃないですか」なんて言うからもうおかしくって」
「…可愛い人ですよ」
「ちょっと!律!」
「あ、知ってます?よね?『春野徹』って。今じゃちょー有名ですもんね。ほんと、どんな人なんだろうなぁ」

小声で話す2人に構わず、俺は本好きの人しかいない空間に酔いしれて、気分よく話し出す。

「…会ってみたいですか?」
「何言ってんだよー律。会いたいのはお前だってそうだろ?握手会とかやってくれたらさ…、ぜーったい行くよ、俺。有給とる」
「握手したいんですか?」
「いやいや。顔出さないで通ってるんだから、握手会なんて夢の話だよ。でもほら…もし、もし一目見れたら…いやまてまて、もし会っちゃったりなんかしたら、俺いかに『春野徹』が好きかを熱く語っちゃって引かれちゃうよ」

律の「まさにそのとおりですね」なんて応えを期待して、笑いながら話す。にしても今日は気分がいい。



「…だ、そうですよ?透」
「っ!律!」
「…?とおる?」

彼女は「とおる」と言うらしい。女性にしては珍しい名前だなぁ…ん?あれ、「とおる」?

「彼女が『春野徹』です」
「……………えへへ…」
「………………………は?」

え?

「え、あ、作家、の?」
「あ、はい。ペンネーム『春野徹』です。本名は秋川透といいます。いつも本をお手にとっていただきありがとうございます」
「………え…うぇ、あ…え?…ほんもの?」
「できれば、ご内密に…」
「……え?あ、はい。それは…もちろん、え?…お?あ?……ほんもの?」
「…ふふふ」

ええええええええええええええええええええ?!

本日を持って天地が入れ替わった気がした。








「な、なんで言わないんだよ!!!律!!」
「言えませんからね」
「さ、さいん…!っ、サインください!」
「あ、はい。いいですよー…えーっとどこにしようかな…」
「顔に!」
「えええええそれはちょっと、」
「…透、本にしてあげたらどうです?」
「あ、そうだね!たしか…えーっと、…これね」
   河野正宗殿
   日頃の感謝をこめて
        春野徹
「…っと、はい。どうぞ」
「うおおおおありがとうございます!」
「なんだか、感謝状みたいになっちゃったね」
「世話になった感謝の気持ちであることには変わりないのでいいかと」
「そんな感謝状だなんて…っ!家宝にします…って、…え?あれ、この、本って…」
「あ、来月店頭に並ぶ新作『パン屋は見た』がちょうど刷り上がってきたので、よかったら!」
「っ!、あ、え、お……………!、っ律…おれ、しぬのかな」
「死にません。…ちなみに私たち、結婚します」
「……………え?は…は、はあああああああああああああ?!」

俺の心臓は一日で停止と蘇生を繰り返したような衝撃を受け動けなくなり、その日はあの『春野徹』の住む律の高級マンションで一夜を明かし、朝から『春野徹』の入れたコーヒーを飲んで涙するのであった。





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