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【第四章】女、愛を得る

終古の契(2)

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    ◇◇◇



……ちゅっ、ぢゅるっ……

 室内に水音が響く。リメイの露わになった乳頭を弄りながら下着を剥いだホークは、開いた足の間に見えたきれいな割れ目に釘付けになった。一言も喋らず下腹部に顔を埋めるホークの頭を、リメイは頼りない力で押し返す。


「も、ぅ……っあ! や、めてぇ」


 何度懇願してもホークは顔を上げてくれない。ホークが鼻先をリメイの小さな突起に触れながら、割れ目の中へ分厚い舌を押し進めた。


「お、ねがい……わ、たし……だけっ……んんぁ!」


 まだ正装に身を包んだホークはボタンを襟元までとめていて、涼し気な顔をしながらリメイの蜜壺を舐めている。それがなんとも恥じらいを生み、リメイはいやいやと喘ぐしかなかった。

 ホークがちゅっと音を立てて唇を離し、その喉を鳴らして顔を上げる。興奮からか目元を赤く染め、ちらりと見せる舌はなんとも艶めかしい。


「ホークも脱いで……私ばっかり、ずるい」
「んー……でも、プロポーズ? まだだし」
「は……へ?」


 ホークの言葉にリメイは心底驚いた声を上げた。


「リメイがプロポーズしてって言ったんじゃない。まだしてないもの。脱げないわ」
「なっ」
「うっとりするように決める予定だったけど、あんたがあまりに美味しそうだからねぇ。先に食べちゃおうかなって」
「な、ななな!」


 人の体を散々玩びここまでひん剥いておきながら今更何を言うのか。リメイは叫びだしそうになる喉をぐっと押し込んだ。


「まぁ、でも? 脱げって言うなら脱がなきゃねぇ。続きをご所望のお嬢様の仰せのままに」
「っ、もうこのっ、一生着てなさい、よ、って! ちょっとなにす……っ!」


 突然体を持ち上げられてうつ伏せにされる。後ろから覆い被さっていたホークが、リメイの唇にそっと指を這わせた。


「しー……いい子にしてなさい。言う通り契を結ぶから」


 ホークが自身の親指をガリッと噛んで、血の滴るそれをリメイの白い項にそっと置いた。


「ぁ……っひ、うぅ」


 項に触れた指先からホークの魔力を感じた途端、焼けるような熱が体を貫いてリメイは呻いた。


《この血に契りて、終古に続く縁を結ぶ》


「ああっ……っぅう、んんっ、やぁぁ」


 ホークが低く唱えながら指を動かすとそこが焦げたように熱くなり、リメイは声を我慢することができなかった。項から始まった熱はゆらゆらと左右に揺れながら両肩をなぞり、背筋を降りていく。


《唯一と誓い、その身を縛る》


「あっ……く、ぅんん~~ーーっ!」


 腰に触れ、臀部まで降りてきたホークの指が燃えるように熱い。その熱が体内に浸透して、お腹の奥の方をビリビリと震わせた。


「あぁ……んっ、う、ずくぅ……ぁ、つい」


 リメイの膣内からどろりと愛液が滴り落ちる。触られていないのにまるで何かが中で蠢いているようで、リメイは体をくねらせた。しかし、リメイが望むものはこれではない。


「や、だぁ……ほ、くが……い、いのにぃ!」
「っ!」


 体内に入ってきた熱を押し出そうとするかのように、リメイは悶えた。目にも見えず形もないはずなのに、リメイは腹の中で感じるその感触が嫌で仕方がなかった。


(私の中に入っていいのは、ホークだけなのに……!)


「っあ、ついぃ! ほ、ほーくがほし……っあああ~~ーー!」
「っ、リメイ!」


 いやいやと暴れるリメイをホークが体で抑え込む。リメイが叫んだと同時にホークはリメイの腰を掴み持ち上げ、自らの勃ち上がった陰茎を蜜の溢れ出るそこへ押し付けた。力を込めて割り入る必要もないほどに、リメイの入口はぱくぱくと開いていて。ホークは剛直をゆっくりと押し入っていった。


「あ、ああ……っああ! は、入ってぇっ!」
「大丈夫、俺だから」
「ほ、ぉく……?」
「だから安心して、ね?」


 しっかりと解した穴はそれでもきつく、しかし中がやらしく動いていて、ホークも思わず顔をしかめる。奥でリメイの破瓜を直接感じて、ホークは思わず真っ白なその背に唇を寄せた。


「っ…」



《生ある限り唯一を守り抜かん》



 ホークの魔力を乗せた低い声が、まるで水が流れるようにリメイの全身に行き渡った。


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