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真っ赤な誤解
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「……は?一部屋?」
「はい、長谷川様のお名前でダブルを一部屋、ご予約いただいておりますが」
なんとか最短で会議を終えて、予約した店で夕飯を終えた俺たちが向かった先のホテルでは、無情にも絶望的な現実が待ち構えていた。
この現実にどう立ち向かえばいいのか、突然の出張で疲れ切った俺には打開策など思い浮かぶはずもない。
「…あの、長谷川さん…これ、部屋の鍵です」
「うん、ありがとう…って、あれ?坂本くんのは?」
「っ…なんだか、事務の人の手違いみたいで。一部屋しかないらしいので、俺別のホテル行きます。ここ、もう空いてないみたいで」
はぁー、と大袈裟な息をつく。
時刻は夜9時を回ったところ。金曜日の夜、駅前の繁華街で空いているホテルを探すなど、そもそも不可能に近いのだ。ため息が漏れるのも許してほしい。
「別のホテル?」
「はい…まぁ、どこか空いてますよ。きっと…」
「どうして別のホテルをとるの?」
「は?」
ロビーの椅子に座ったままの長谷川さんを、俺は見下ろす。割と長いまつげなんだなとか、鼻筋も整ってるなとか、瞳は明かりに照らされると茶色っぽいんだなとか、今まで見てきたはずのその人をもう一度焼き付けるように見つめた。やっぱりこの人はかっこいい。
「なら僕と同じ部屋にしようよ」
「………は?」
だから、その一言に反応が遅れてしまったのだ。
「一緒の部屋でも、別にいいじゃない」
「な、なに…言って」
「ダブルなら二人でも寝られるでしょ?」
「っ…!」
まて。まさかこの人は同じ部屋というだけでなく、ベッドが一つしかないことにすら抵抗がないというのか。
それはそれで全く意識されていないのだなと再認識して、俺はぐっと言葉をつまらせる。
「い、や…だめですよ、だめです」
「なんで?それにこの時間からホテル探す方が無謀だと思うけど?」
「っゆ、友人が!学生時代の友人がこの辺に、住んでるので…最悪そこに泊めてもらいます」
そんなの今思いついた嘘だったが背に腹は変えられない。例え野宿となろうとも、この人との同室なんて下心しかない俺が受け入れるわけにはいかないのだ。
俺のことをなんとも思っていない好きな人との一夜なんて、俺が保たない。
「なにそれ、友人の家には泊まれるけど僕と同室は無理ってこと?」
「っ、は?何を…」
「まぁいいじゃない!たまには上司部下水入らずってことで」
「ちょ、ま、まって!」
強い力でぐいぐいと腕を引かれる。そのままあれよあれよという間に部屋まで来てしまい、結局俺はドアを潜ったすぐのところで項垂れるしかなかった。
◇◇◇
「先にシャワー浴びていい?汗かいたし」
「…どうぞ」
はぁっと脱力する俺を気にも止めずに、爽快に風呂場へ向かう長谷川さんを見送ってから、俺はその場に座り込む。シャワーの出る音に自然と高鳴る胸を押さえつつ、大きく深呼吸をした。
別に、おかしな話ではない。男同士で同じ部屋に泊まるのだ。気にする方がおかしいし、事実部屋探しは絶望的なのだから、多少強引とはいえ長谷川さんの行動は間違っていない。
けれど俺にとって、恋い焦がれる人と同じベッドで寝るということへの抵抗が大きいのも事実だ。仕事があると言えば何の不信感もなく、ベッドを使わない理由になるだろうか。
「…いつも通り、平常心で」
ベッドに関してはうまく誤魔化そう。最悪、長谷川さんが寝入ってから、俺が椅子に移動すればいい話だ。
そんなことを考えつつ落ち着きを取り戻してきた俺は、自身のカバンから着替えの入ったポーチを取り出して、またしても絶句することになった。
「っ!?はぁぁぁぁ!?なっ!なんで、これが!ここに!?」
目の前に現れた赤い布に、俺は文字通り目を白黒させた。そこにあるのはこの前勢いで購入した総レースの男性用ブリーフ。
「ぁ…っ!くそ、あのときか…!」
昨夜突然決まった今回の出張で、スケジュールの調整に時間を取られた俺は、とにかく慌てて荷をカバンに詰めて電車に文字通り飛び乗った。だからこれは故意ではなく、うっかり持ってきてしまったものだ。決して何かを期待していたわけではない。
「ばっか…もう俺、ほんとばか…」
それにしたって、この状況では自分の愚かさを呪う他ない。
そもそもコレを買ったのだって、こういう可愛いものを身に着ければ、あわよくば俺も…なんて馬鹿なことを考え、勢いに呑まれた故の行いだ。全く持って馬鹿げている。
この下着をつけたからって、その俺を見てもらえるわけでもないのに。買ってしまったことも、間違えて持ってきてしまったことも、今となっては後悔が残った。
「…っそもそも、似合わねーだろ」
「なにが似合わないの?」
「っ!?は、長谷川さん!?」
その時、突然聞こえた声に勢いよく振り返る。
手に持っていたソレを背中に隠すが、その人の視線は確実に俺の手元を捉えていた。
「ねぇ、ソレなに?」
「な、に、って…べ、別にっ」
これは、まずい。絶対にからかわれる。
俺が言葉を詰まらせながら見上げると、なぜだかその人はとても怖い顔をしていた。
「…あ、の…長谷川、さん…?」
長谷川さんのいつもセットされている髪はまだ濡れていて、風呂上りの石鹸の香りも漂っている。ゆっくりと近づいてくる長谷川さんは、それでもまくし立てるように言葉を連ねた。
「坂本くんって、そういう趣味なの?」
「えっ…あ、いや、そ、の」
「それさぁ、女性用じゃないよね?前が膨れてるし、男性用の下着だよね?」
「あ、の…えっと」
「そんな女の子みたいな下着をつける趣味があるなんて、僕知らなかったなぁ」
「ち、ちがいます!そんな趣味じゃ…!」
趣味でないことは確かで、だからってまさかあなたに抱かれたくて買いましたなんて言えない俺は、力のない否定をすることしかできない。
普段の長谷川さんならからかってきそうなネタなのに、どうしてこんなにも怖い顔をしているのか。それが不思議でならなかった。
「ふぅ~ん…じゃあ、コレは一体誰の趣味なの?」
「っ…え?」
「誰の趣味に合わせて、総レースなんて履くの?」
「だ、だれって」
語気を強めるその人に、俺はその場に縫い付けられたみたいに体が動かなくなった。
誰も何もない。俺はずっと一人で、この人のことを思って一人で…
この場には不釣り合いで、きらびやかな下着を握りしめる俺の手を、その人は片手で覆う。その手も風呂上がり故なのか、じっとりとしていた。
「君にはさ…こ~んなに可愛い下着をつけてって言ってくる恋人でも、いるの?」
「へ?は?」
「まさか、今日泊まろうとしてた友人とか?」
「っ!ち、ちがいます!そんなんじゃ!」
「なら誰?趣味悪いよね、男にこんな下着履かせるなんて。気持ち悪い」
「っ…!」
気持ち悪い。その言葉がすべてを物語っていて。俺はその場から一歩も動けないまま、けれど頭の中はよりクリアにすべてを理解していった。
そうか、そうなんだ。男がレースなんて、長谷川さんにとっては気持ち悪いことなんだ。
それもそうだろう。だって、この人の性対象は女性で、そもそも男じゃない。つまり俺がいくら頑張ったって、この人に抱かれることはない。
分かりきっていた癖に、突きつけられる現実に体が震えた。
「ねぇ、なんで?なんでこんな下着持ってるの?」
「お、俺は…ただ」
「ただ?」
指先が痺れて、動かない。身体を射抜くようなその眼光に、震える唇が何か言おうとするが、思考を伴わない俺には何を言えばいいのか分からなかった。
俺はただ、あなたに…
「…だ、抱かれたくて」
小さく溢れるように落ちた言葉が部屋の中に響いた。ぼーっとする頭は、その人の「ふぅ~ん」なんてやけに低い声で、はっと覚める。
「そう、抱かれたいんだ」
「ぁ…っち、ちが…」
「なら、それ。僕でもいいよね?」
「………え…?」
気持ち悪い、と…きっと次に続く言葉は絶望をもたらすと思っていたのに。その人は俺から視線をそらすことなく言った。
「こんな下着履いてでも男を誘惑したいんでしょ?女みたいに、誰かに抱かれたいんでしょ?」
「ぁ…」
「誰でもいいなら、僕が抱いてもいいよね?」
トンッと肩を押されて、体が揺らぐ。膝裏がベッドの縁に触れ、そのまま倒れ込んだ。起き上がる間もなく長谷川さんが俺の体に馬乗りになって、顔の横に腕が置かれる。
「っ…!長谷川さん!な、にを!言って」
「あれ、慣れてる割にうぶな反応するね」
「な、なっ」
「とりあえず先にシャワー浴びて準備しておいでよ」
「じ、準備って…!」
「あれ?できるでしょ?抱かれたいんなら」
その目が、口調が、語気が、あまりに強く鋭いから。捕らえられた俺は身動きがとれない。
それを知ってか知らでか、体を起こした長谷川さんが俺の体を引っ張りあげる。よろめいた体のまま腕を引っ張られ、風呂場へ誘われた。
「これ着て、出ておいでね」
「っ…長谷川さんっ!」
バンッとドアが閉められて、俺はなす術もないままズルズルとその場に座り込んだ。手には長谷川さんから渡された、真っ赤な総レースの男性用下着を握りしめて。
「はい、長谷川様のお名前でダブルを一部屋、ご予約いただいておりますが」
なんとか最短で会議を終えて、予約した店で夕飯を終えた俺たちが向かった先のホテルでは、無情にも絶望的な現実が待ち構えていた。
この現実にどう立ち向かえばいいのか、突然の出張で疲れ切った俺には打開策など思い浮かぶはずもない。
「…あの、長谷川さん…これ、部屋の鍵です」
「うん、ありがとう…って、あれ?坂本くんのは?」
「っ…なんだか、事務の人の手違いみたいで。一部屋しかないらしいので、俺別のホテル行きます。ここ、もう空いてないみたいで」
はぁー、と大袈裟な息をつく。
時刻は夜9時を回ったところ。金曜日の夜、駅前の繁華街で空いているホテルを探すなど、そもそも不可能に近いのだ。ため息が漏れるのも許してほしい。
「別のホテル?」
「はい…まぁ、どこか空いてますよ。きっと…」
「どうして別のホテルをとるの?」
「は?」
ロビーの椅子に座ったままの長谷川さんを、俺は見下ろす。割と長いまつげなんだなとか、鼻筋も整ってるなとか、瞳は明かりに照らされると茶色っぽいんだなとか、今まで見てきたはずのその人をもう一度焼き付けるように見つめた。やっぱりこの人はかっこいい。
「なら僕と同じ部屋にしようよ」
「………は?」
だから、その一言に反応が遅れてしまったのだ。
「一緒の部屋でも、別にいいじゃない」
「な、なに…言って」
「ダブルなら二人でも寝られるでしょ?」
「っ…!」
まて。まさかこの人は同じ部屋というだけでなく、ベッドが一つしかないことにすら抵抗がないというのか。
それはそれで全く意識されていないのだなと再認識して、俺はぐっと言葉をつまらせる。
「い、や…だめですよ、だめです」
「なんで?それにこの時間からホテル探す方が無謀だと思うけど?」
「っゆ、友人が!学生時代の友人がこの辺に、住んでるので…最悪そこに泊めてもらいます」
そんなの今思いついた嘘だったが背に腹は変えられない。例え野宿となろうとも、この人との同室なんて下心しかない俺が受け入れるわけにはいかないのだ。
俺のことをなんとも思っていない好きな人との一夜なんて、俺が保たない。
「なにそれ、友人の家には泊まれるけど僕と同室は無理ってこと?」
「っ、は?何を…」
「まぁいいじゃない!たまには上司部下水入らずってことで」
「ちょ、ま、まって!」
強い力でぐいぐいと腕を引かれる。そのままあれよあれよという間に部屋まで来てしまい、結局俺はドアを潜ったすぐのところで項垂れるしかなかった。
◇◇◇
「先にシャワー浴びていい?汗かいたし」
「…どうぞ」
はぁっと脱力する俺を気にも止めずに、爽快に風呂場へ向かう長谷川さんを見送ってから、俺はその場に座り込む。シャワーの出る音に自然と高鳴る胸を押さえつつ、大きく深呼吸をした。
別に、おかしな話ではない。男同士で同じ部屋に泊まるのだ。気にする方がおかしいし、事実部屋探しは絶望的なのだから、多少強引とはいえ長谷川さんの行動は間違っていない。
けれど俺にとって、恋い焦がれる人と同じベッドで寝るということへの抵抗が大きいのも事実だ。仕事があると言えば何の不信感もなく、ベッドを使わない理由になるだろうか。
「…いつも通り、平常心で」
ベッドに関してはうまく誤魔化そう。最悪、長谷川さんが寝入ってから、俺が椅子に移動すればいい話だ。
そんなことを考えつつ落ち着きを取り戻してきた俺は、自身のカバンから着替えの入ったポーチを取り出して、またしても絶句することになった。
「っ!?はぁぁぁぁ!?なっ!なんで、これが!ここに!?」
目の前に現れた赤い布に、俺は文字通り目を白黒させた。そこにあるのはこの前勢いで購入した総レースの男性用ブリーフ。
「ぁ…っ!くそ、あのときか…!」
昨夜突然決まった今回の出張で、スケジュールの調整に時間を取られた俺は、とにかく慌てて荷をカバンに詰めて電車に文字通り飛び乗った。だからこれは故意ではなく、うっかり持ってきてしまったものだ。決して何かを期待していたわけではない。
「ばっか…もう俺、ほんとばか…」
それにしたって、この状況では自分の愚かさを呪う他ない。
そもそもコレを買ったのだって、こういう可愛いものを身に着ければ、あわよくば俺も…なんて馬鹿なことを考え、勢いに呑まれた故の行いだ。全く持って馬鹿げている。
この下着をつけたからって、その俺を見てもらえるわけでもないのに。買ってしまったことも、間違えて持ってきてしまったことも、今となっては後悔が残った。
「…っそもそも、似合わねーだろ」
「なにが似合わないの?」
「っ!?は、長谷川さん!?」
その時、突然聞こえた声に勢いよく振り返る。
手に持っていたソレを背中に隠すが、その人の視線は確実に俺の手元を捉えていた。
「ねぇ、ソレなに?」
「な、に、って…べ、別にっ」
これは、まずい。絶対にからかわれる。
俺が言葉を詰まらせながら見上げると、なぜだかその人はとても怖い顔をしていた。
「…あ、の…長谷川、さん…?」
長谷川さんのいつもセットされている髪はまだ濡れていて、風呂上りの石鹸の香りも漂っている。ゆっくりと近づいてくる長谷川さんは、それでもまくし立てるように言葉を連ねた。
「坂本くんって、そういう趣味なの?」
「えっ…あ、いや、そ、の」
「それさぁ、女性用じゃないよね?前が膨れてるし、男性用の下着だよね?」
「あ、の…えっと」
「そんな女の子みたいな下着をつける趣味があるなんて、僕知らなかったなぁ」
「ち、ちがいます!そんな趣味じゃ…!」
趣味でないことは確かで、だからってまさかあなたに抱かれたくて買いましたなんて言えない俺は、力のない否定をすることしかできない。
普段の長谷川さんならからかってきそうなネタなのに、どうしてこんなにも怖い顔をしているのか。それが不思議でならなかった。
「ふぅ~ん…じゃあ、コレは一体誰の趣味なの?」
「っ…え?」
「誰の趣味に合わせて、総レースなんて履くの?」
「だ、だれって」
語気を強めるその人に、俺はその場に縫い付けられたみたいに体が動かなくなった。
誰も何もない。俺はずっと一人で、この人のことを思って一人で…
この場には不釣り合いで、きらびやかな下着を握りしめる俺の手を、その人は片手で覆う。その手も風呂上がり故なのか、じっとりとしていた。
「君にはさ…こ~んなに可愛い下着をつけてって言ってくる恋人でも、いるの?」
「へ?は?」
「まさか、今日泊まろうとしてた友人とか?」
「っ!ち、ちがいます!そんなんじゃ!」
「なら誰?趣味悪いよね、男にこんな下着履かせるなんて。気持ち悪い」
「っ…!」
気持ち悪い。その言葉がすべてを物語っていて。俺はその場から一歩も動けないまま、けれど頭の中はよりクリアにすべてを理解していった。
そうか、そうなんだ。男がレースなんて、長谷川さんにとっては気持ち悪いことなんだ。
それもそうだろう。だって、この人の性対象は女性で、そもそも男じゃない。つまり俺がいくら頑張ったって、この人に抱かれることはない。
分かりきっていた癖に、突きつけられる現実に体が震えた。
「ねぇ、なんで?なんでこんな下着持ってるの?」
「お、俺は…ただ」
「ただ?」
指先が痺れて、動かない。身体を射抜くようなその眼光に、震える唇が何か言おうとするが、思考を伴わない俺には何を言えばいいのか分からなかった。
俺はただ、あなたに…
「…だ、抱かれたくて」
小さく溢れるように落ちた言葉が部屋の中に響いた。ぼーっとする頭は、その人の「ふぅ~ん」なんてやけに低い声で、はっと覚める。
「そう、抱かれたいんだ」
「ぁ…っち、ちが…」
「なら、それ。僕でもいいよね?」
「………え…?」
気持ち悪い、と…きっと次に続く言葉は絶望をもたらすと思っていたのに。その人は俺から視線をそらすことなく言った。
「こんな下着履いてでも男を誘惑したいんでしょ?女みたいに、誰かに抱かれたいんでしょ?」
「ぁ…」
「誰でもいいなら、僕が抱いてもいいよね?」
トンッと肩を押されて、体が揺らぐ。膝裏がベッドの縁に触れ、そのまま倒れ込んだ。起き上がる間もなく長谷川さんが俺の体に馬乗りになって、顔の横に腕が置かれる。
「っ…!長谷川さん!な、にを!言って」
「あれ、慣れてる割にうぶな反応するね」
「な、なっ」
「とりあえず先にシャワー浴びて準備しておいでよ」
「じ、準備って…!」
「あれ?できるでしょ?抱かれたいんなら」
その目が、口調が、語気が、あまりに強く鋭いから。捕らえられた俺は身動きがとれない。
それを知ってか知らでか、体を起こした長谷川さんが俺の体を引っ張りあげる。よろめいた体のまま腕を引っ張られ、風呂場へ誘われた。
「これ着て、出ておいでね」
「っ…長谷川さんっ!」
バンッとドアが閉められて、俺はなす術もないままズルズルとその場に座り込んだ。手には長谷川さんから渡された、真っ赤な総レースの男性用下着を握りしめて。
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