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【02】 地獄行きの切符
*013* 灰かぶり姫
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汗が渇く前に次々を流れ続ける汗で、ブラウスとスーツには汗でシミが出来てしまった。
まるで、何日も風呂に入れずに同じ服を着続けているかのような出で立ちだった。
小袖は、身体を竦めて出来るだけ汚れてしまった自分を見せないようにした。
「今直ぐに、シャワーを浴びてこい!!」
小袖の不潔さを嘲るような視線で、言い捨てられた。
「あの…一度、自宅に戻ってもよろしいでしょうか? 何も用意が無いのです。」
小袖は、今着ているボロボロになってしまったスーツ以外、何も持ち合わせていない。
通常通りの出勤のスタイルのままで貴桜邸に来てしまった為、シャワー後に着替える服も無ければ、スキンケアの道具も無い状態だった。
「ダメだ!!」
大河の一言に、目の前が真っ暗になる。
「シャワーをお借りしても、着替えさえも無いのです…。」
「戻る事は認めない!! もし、お前がこの家を出たら、その瞬間に白紙だ!!」
「……。」
「お前は、返事さえも出来ないのか!?」
「申し訳ございません…。」
「解ったのか?」
「解りました…。」
大河の決定事項は、絶対と約束した。
ここで、歯向かうと全てが水の泡になってしまう。
小袖が選択出来る選択肢は一つしか無かった。
「着替えは、こちらで用意しておく。」
ニヤリと笑いながら言われ、小袖は悪い予感しかしなかった。
「さっさと行け!!」
乱暴に言い捨てると、大河は大股で立ち去って行く。
小袖は、家のレイアウトを知らない為、バスルームが何処にあるのか…自身は何処に向かえば良いのか、途方に暮れた。
「ご案内致しましょう。」
茫然としていた小袖に、優しい声が掛かる。
その声に反応し、ゆっくりと振り返った。
「私は、アルベルト 本郷と申します。貴女と同じような仕事だと思って頂ければ結構です。」
アルベルトの言葉に、小袖は頭を下げる。
「事情は、大河さまより伺っております。お部屋にご案内致しますので、ついてきてください。」
そのまま歩き出したアルベルトを追い掛け、小袖も歩き出した。
階段を上り、先へ先へと進んで行く。
幾つか扉を通り越えて、残りの扉が僅かになった時、アルベルトは、その部屋の扉を開けた。
「こちらです。」
小袖を部屋の中へと促し、自身も部屋の中へと進んだ。
納戸にあった調度品よりは、少し機能的だが、それでもアンティークで上品な家具が誂えられている。
部屋の広さも、普通の仕事をしていては、借りられないような程の広さの部屋だった。
「あ…の……奴隷、なんですよね?」
余りの部屋の素晴らしさに、思わず溜め息を漏らした。
まるで、何日も風呂に入れずに同じ服を着続けているかのような出で立ちだった。
小袖は、身体を竦めて出来るだけ汚れてしまった自分を見せないようにした。
「今直ぐに、シャワーを浴びてこい!!」
小袖の不潔さを嘲るような視線で、言い捨てられた。
「あの…一度、自宅に戻ってもよろしいでしょうか? 何も用意が無いのです。」
小袖は、今着ているボロボロになってしまったスーツ以外、何も持ち合わせていない。
通常通りの出勤のスタイルのままで貴桜邸に来てしまった為、シャワー後に着替える服も無ければ、スキンケアの道具も無い状態だった。
「ダメだ!!」
大河の一言に、目の前が真っ暗になる。
「シャワーをお借りしても、着替えさえも無いのです…。」
「戻る事は認めない!! もし、お前がこの家を出たら、その瞬間に白紙だ!!」
「……。」
「お前は、返事さえも出来ないのか!?」
「申し訳ございません…。」
「解ったのか?」
「解りました…。」
大河の決定事項は、絶対と約束した。
ここで、歯向かうと全てが水の泡になってしまう。
小袖が選択出来る選択肢は一つしか無かった。
「着替えは、こちらで用意しておく。」
ニヤリと笑いながら言われ、小袖は悪い予感しかしなかった。
「さっさと行け!!」
乱暴に言い捨てると、大河は大股で立ち去って行く。
小袖は、家のレイアウトを知らない為、バスルームが何処にあるのか…自身は何処に向かえば良いのか、途方に暮れた。
「ご案内致しましょう。」
茫然としていた小袖に、優しい声が掛かる。
その声に反応し、ゆっくりと振り返った。
「私は、アルベルト 本郷と申します。貴女と同じような仕事だと思って頂ければ結構です。」
アルベルトの言葉に、小袖は頭を下げる。
「事情は、大河さまより伺っております。お部屋にご案内致しますので、ついてきてください。」
そのまま歩き出したアルベルトを追い掛け、小袖も歩き出した。
階段を上り、先へ先へと進んで行く。
幾つか扉を通り越えて、残りの扉が僅かになった時、アルベルトは、その部屋の扉を開けた。
「こちらです。」
小袖を部屋の中へと促し、自身も部屋の中へと進んだ。
納戸にあった調度品よりは、少し機能的だが、それでもアンティークで上品な家具が誂えられている。
部屋の広さも、普通の仕事をしていては、借りられないような程の広さの部屋だった。
「あ…の……奴隷、なんですよね?」
余りの部屋の素晴らしさに、思わず溜め息を漏らした。
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