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【05】 アリスと王家
*060* 魂の確認
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女王陛下は、生まれて直ぐに自分の下から居なくなった娘が見つかったのではないだろうか…という事で胸がいっぱいになっており、外の事は、残念ながら全く見えていないと言って良いだろう…。
「でもね、イーズ。私が認めるのは、アリスちゃんがそれを望んでいる場合だけよ。もしも、アリスちゃんが望まないならば、そこは断固、反対するわ!!」
何も解っていないアリスに確認されては、事を仕損じてしまう。
ここは、落ち着いて…自分の手に入れたい方向へと進めなくては。
まずは、この王家ご一行様に、アリスの胎内にイーズが核を植え付けたという事実を突き付け、既に未来は変えられないという事をしっかりと認識させなければならない。
「勿論、アリスの気持ちを最優先するよ。ね、アリス?」
アリスに向かってニッコリと周りの人々がウットリとするような笑顔を向ける。
アリスは、イマイチ理解していないが、イーズが何かを言う時には、既に肯定するクセが付いているようで、今回も、当たり前に頷いていた。
ある意味、非常に上手に躾けていると言えるだろう。
「話を戻しますが…ようは、国王陛下と女王陛下とアンナは、アリスが王家の存在か否かの確認が出来れば良いんですよね?」
「まぁ……。」
「そう言う事になるわねぇ…。」
国王陛下と女王陛下が確認したい事は、確かにそれに尽きるので、二人共、曖昧に頷く。
「では、如何でしょうか? 核を埋め込む前のアリスの魂をお見せしますから、そちらで判断されてみては?」
イーズは、通常では有り得ない提案をした。
国王陛下、女王陛下、アンナは当惑した表情を浮かべる。
「簡単な事ですよ。少し過去に遡って、核を埋め込む前のアリスを見せるだけですから…そんなに難しい事ではありません。」
イーズは簡単に言うが、それは、相当、高度な魔法である。
「アリス、おいで。」
イーズは、アリスの後ろ側から自分の胸の中に抱き込み、辺りを暗闇で覆うと、核が埋め込まれる直前のイーズのお誕生日会に訪れた時のアリスを映し出していた。
「あ…私だわ!!」
アリスは、嬉しそうにイーズに振り返って言う。
「そうだね。」
イーズも嬉しそうな笑顔で答えた。
王家ご一行様は、まだ核が埋め込まれていないアリスの髪の色が淡いピンク色で、眼の色が薄いラベンダー色の姿は初めて目にする。
「まぁ…何て愛らしい…。」
女王陛下は、ピュアピュアな状態のアリスを見て、思わず呟いた。
「国王陛下、女王陛下…アリスの魂の形は確認出来そうですか?」
イーズは、勝算があった上で、敢えて質問した。
「でもね、イーズ。私が認めるのは、アリスちゃんがそれを望んでいる場合だけよ。もしも、アリスちゃんが望まないならば、そこは断固、反対するわ!!」
何も解っていないアリスに確認されては、事を仕損じてしまう。
ここは、落ち着いて…自分の手に入れたい方向へと進めなくては。
まずは、この王家ご一行様に、アリスの胎内にイーズが核を植え付けたという事実を突き付け、既に未来は変えられないという事をしっかりと認識させなければならない。
「勿論、アリスの気持ちを最優先するよ。ね、アリス?」
アリスに向かってニッコリと周りの人々がウットリとするような笑顔を向ける。
アリスは、イマイチ理解していないが、イーズが何かを言う時には、既に肯定するクセが付いているようで、今回も、当たり前に頷いていた。
ある意味、非常に上手に躾けていると言えるだろう。
「話を戻しますが…ようは、国王陛下と女王陛下とアンナは、アリスが王家の存在か否かの確認が出来れば良いんですよね?」
「まぁ……。」
「そう言う事になるわねぇ…。」
国王陛下と女王陛下が確認したい事は、確かにそれに尽きるので、二人共、曖昧に頷く。
「では、如何でしょうか? 核を埋め込む前のアリスの魂をお見せしますから、そちらで判断されてみては?」
イーズは、通常では有り得ない提案をした。
国王陛下、女王陛下、アンナは当惑した表情を浮かべる。
「簡単な事ですよ。少し過去に遡って、核を埋め込む前のアリスを見せるだけですから…そんなに難しい事ではありません。」
イーズは簡単に言うが、それは、相当、高度な魔法である。
「アリス、おいで。」
イーズは、アリスの後ろ側から自分の胸の中に抱き込み、辺りを暗闇で覆うと、核が埋め込まれる直前のイーズのお誕生日会に訪れた時のアリスを映し出していた。
「あ…私だわ!!」
アリスは、嬉しそうにイーズに振り返って言う。
「そうだね。」
イーズも嬉しそうな笑顔で答えた。
王家ご一行様は、まだ核が埋め込まれていないアリスの髪の色が淡いピンク色で、眼の色が薄いラベンダー色の姿は初めて目にする。
「まぁ…何て愛らしい…。」
女王陛下は、ピュアピュアな状態のアリスを見て、思わず呟いた。
「国王陛下、女王陛下…アリスの魂の形は確認出来そうですか?」
イーズは、勝算があった上で、敢えて質問した。
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