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【04】 花嫁修業、始まる
*045* 作法の先生
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エイミーは、初めて水の精霊を目にした事に酷く驚いていた。
そして、その水の精霊と普通にお喋りしているアリスの様子に…。
天才魔法使いと言われているイーズは、そのような状況になっても特に驚く事は無いが、当主も同日に、風の精霊と水の精霊を連続で見た事に腰を抜かしそうになっていた。
アンナは、王女然とした様子で、特に変わらずに食事を楽しんでいる。
「そうだ、アンナ。君にしか頼めない事をお願いしようと思っているんだ。」
「まぁ…何かしら?」
「アリスにね、作法を教えてやって欲しいんだ。」
「私に?」
「そう。この世界で、君以上に所作が綺麗なのは、女王陛下くらいなものだろう?」
イーズは、笑いながらアンナに言う。
「まぁ…そう、かもしれないわね?」
「だから、君に教えて貰うのが、アリスにとっても良いのではないかと思ってね。」
イーズは、アンナに最上級の笑顔を向け、更に続けた。
「アリスは、アンナの事が大好きなようだし、アンナだって満更でも無いんじゃないかな?」
「そう…ね。アリスちゃんなら、素直だし、面白い子だし…いいわ。」
アンナもイーズの依頼を笑顔で請け負った。
「アリス、良かったね。アンナに色々な事を習うと良いよ。」
「まぁ…またアンナお姉さんに会えるのね!! とっても嬉しいッ!!」
「アリスちゃん、私もまた会える機会があるのはとっても嬉しいわ。よろしくね。」
「よろしくお願いしますッ!!」
アリスは、お皿に顔を突っ込む勢いで頭を下げた為、横からイーズが、ヒョイとお皿を持ち上げた。
何と…連携プレーである。
アリスが顔を上げたタイミングで、アリスの前にお皿は戻された。
その行動も抜かりない。
アンナは、素直なアリスの様子を見て、また、微笑んだ。
それを見ていたエイミーは気が気では無い。
作法の先生として、アンナが教えるという事は、行く末は、アリスの所作は完璧になる事だろう。
王族に名を連ねたいグランディア家としては、何としてもアリスは邪魔なのである。
ここで、アリスが完璧になる事も、アンナと仲良くなる事も阻止したいところであった。
何か、方法は無いか…と策を巡らせているエイミーだったが、アリスに何かを仕掛けようとしても、ウンディーネがフラフラとダイニングを浮遊している為、簡単にはアリスに手出しが出来ない状況だった。
この状況を見て、イーズは、腹の中で作戦通りに進んでいる事に大変満足している。
予期せぬ、ウンディーネの援護射撃も功を奏していた。
そして、その水の精霊と普通にお喋りしているアリスの様子に…。
天才魔法使いと言われているイーズは、そのような状況になっても特に驚く事は無いが、当主も同日に、風の精霊と水の精霊を連続で見た事に腰を抜かしそうになっていた。
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「まぁ…何かしら?」
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「私に?」
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イーズは、笑いながらアンナに言う。
「まぁ…そう、かもしれないわね?」
「だから、君に教えて貰うのが、アリスにとっても良いのではないかと思ってね。」
イーズは、アンナに最上級の笑顔を向け、更に続けた。
「アリスは、アンナの事が大好きなようだし、アンナだって満更でも無いんじゃないかな?」
「そう…ね。アリスちゃんなら、素直だし、面白い子だし…いいわ。」
アンナもイーズの依頼を笑顔で請け負った。
「アリス、良かったね。アンナに色々な事を習うと良いよ。」
「まぁ…またアンナお姉さんに会えるのね!! とっても嬉しいッ!!」
「アリスちゃん、私もまた会える機会があるのはとっても嬉しいわ。よろしくね。」
「よろしくお願いしますッ!!」
アリスは、お皿に顔を突っ込む勢いで頭を下げた為、横からイーズが、ヒョイとお皿を持ち上げた。
何と…連携プレーである。
アリスが顔を上げたタイミングで、アリスの前にお皿は戻された。
その行動も抜かりない。
アンナは、素直なアリスの様子を見て、また、微笑んだ。
それを見ていたエイミーは気が気では無い。
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