独裁者サマの攻略法

観月 珠莉

文字の大きさ
上 下
94 / 95
【08】 捕獲

*094* 分かち合う絶頂 (★)

しおりを挟む
二人の動きが…鼓動が連動して、一つのリズムを刻んでいく。
一つになった二人の身体は、溶けあってまるで一つになるような錯覚を起こしていた。

「も……ホントに…ダメ…。」

悠李は、完全降伏な状態を迎えた。

「イく……ッ!!!!!」

悠李のその言葉に合わせて、最後の追い込みを掛けるように、膣が一條を絞り上げた。
悠李は、その言葉を持って、頭が真っ白になり、全てを手放した

「クッ……。」

一條も悠李に絞り上げられた感覚に誘発されて、子宮に向けて激しい量の白濁を長時間かけて出し続けた。
悠李の膣の蠕動運動に合わせて、搾り取られるままに吐き出し続けた。
クッタリと力が抜けて、一條の方へと倒れ込んでくる悠李の身体が痛くないように支えながら、抱き留める。
お互いの体温が感じられる距離は、束の間、それぞれをホッとさせるのだった。
激し過ぎた快感は、二人の呼吸を元に戻すのに時間を要した。

「花村、辞めないのは構わないが、オニイチャンは大丈夫なのか?」

ようやく二人の呼吸が戻った頃、一條は静かな声で確認した。

「う~ん……。」

悠李は、後回しにしていた問題を戻されたような感覚に、顔を顰める。

「取り敢えず、後で考える。」

結局、今は答えが出ないので、後回しにし続ける事にしたらしい。

「まぁ…俺は、一向に構わないけどな。」

一條は、フッと笑った。

「ここは、訓練は厳しいけれど、命を落とす心配は無いでしょ?」
「確かにな。」

訓練所は自分達の命の守り方を教えてくれる守られた環境だ。
悠李が言っている事に間違いは無い。

「だから…今、直ぐには結論は出せないかもしれないけれど、残りの期間でしっかりと訓練を受けながら、考えてみる。」
「解った。」

一條は、ムダな事を言うでも無く、悠李の言葉を受け入れた。
そんな一條の返事は、二人の未来を確固たる時間にしているようで、とても安心出来た。

「そうは言っても、訓練はもっともっと厳しくなるぞ!! 手を抜いたら、考える時間さえも無くなるんだからな。」

最後にクギを刺す辺り、一條らしい。

「うん。」

悠李は、一條の言葉に頷きながらも、脱落しないよう決意を新たにする。
暫し、一條の体温を確認するように腹の上でまどろんでいた。
一條も、それを許している。
二人が作り出す時間は、何処までも甘かった。
一條の体力的には、悠李一人くらいが腹の上に何時までも乗っていようと全く問題無いのだが、悠李の方には多少の気遣いがあるらしい。
ノソノソと一條の腹の上から降り、チョコンと横に張り付いた。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

体育座りでスカートを汚してしまったあの日々

yoshieeesan
現代文学
学生時代にやたらとさせられた体育座りですが、女性からすると服が汚れた嫌な思い出が多いです。そういった短編小説を書いていきます。

アイドルグループの裏の顔 新人アイドルの洗礼

甲乙夫
恋愛
清純な新人アイドルが、先輩アイドルから、強引に性的な責めを受ける話です。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

М女と三人の少年

浅野浩二
恋愛
SМ的恋愛小説。

男性向け(女声)シチュエーションボイス台本

しましまのしっぽ
恋愛
男性向け(女声)シチュエーションボイス台本です。 関西弁彼女の台本を標準語に変えたものもあります。ご了承ください ご自由にお使いください。 イラストはノーコピーライトガールさんからお借りしました

由紀と真一

廣瀬純一
大衆娯楽
夫婦の体が入れ替わる話

とある高校の淫らで背徳的な日常

神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。 クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。 後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。 ノクターンとかにもある お気に入りをしてくれると喜ぶ。 感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。 してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。

処理中です...