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第1章 家をつくろうと思っていたら街ができてい
6.縄文時代に入りました
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いやあ、会社ないのに朝目が覚めちゃうなんて、俺は身体から社畜に染まってるんだなぁ。
なんて思いながら外に出たら土の天井は半分以上崩れていた。
……土じゃ脆かったらしい。つらい。
湿り気を帯びているうちはよかったが、乾いてくるとボロボロと崩れてしまうようだ。見ているうちにも粉のような砂がパラパラと降ってくる。
しかし気休め程度に作った高い塀は効いてくれたらしい。俺の陣地内に蜘蛛の姿は見えなかった。だがいつ蜘蛛が侵入してくるか分からないし、外での活動は当分できなさそうだな。
天井を作れるほど木材は確保できていないし、土以外の材料があるわけでもないので、ひとまず外の天井部は諦めるほかなさそうだ。
何か手ごろな素材が見つかるといいのだけど。
後、思ったんだが無限収納の中は時間が停止しているようだ。無限収納の中に入れておいた土は崩れるほどに乾いていなかったからな。
ひとまず見える範囲の果物をすべて無限収納に入れておいた。
「うーん」
俺は伸びをしてあたりを見回した。
もう果物はなさそうだ。
いや、しかし草ベッドはよろしくないな。身体がバキバキだ。
「よし」
外(シャバ)の空気が名残惜しいが、今日はフローリングを貼ろうと思ってたし。
俺は溝から自宅に戻ることにした。
◆
無限収納から昨日採取した木を取り出して玄関に並べる。
ホントなら木材にするには、生木は乾かさなきゃいけないらしいんだが、俺の能力は念動力。
乾いてきて変形しちゃっても、そこはなんとかなるだろう。
木の皮を一気に剥いて再び無限収納に突っ込む。
素っ裸になった木々が粘土のようになるのを想像して、念動力を発動。
さらにその粘土が、麺棒で伸ばされる生地のようにウニョーンと伸ばされていくように想像。
木々が一気に玄関に広がっていた。
同じ要領で廊下と寝室と厨房にも木を敷いていく。
なんだか、フローリングとは違う何かーーどちらかというとベニヤ板を隙間なく並べた感じになってしまったが、床を板張りにすることには成功した。
靴もドロドロに汚れていたし、革靴で走り回って蒸れてるしで最悪な履き心地だったので、俺はさっさと靴を脱いで玄関と入り口の溝の間にとっておいた土の空間に置いておいた。
さて、今日やろうと思ってたことが終わってしまった。
ゴロンと出来上がったばかりの板張りの玄関に寝転がる。入り口である溝が正面にあるので、ここが一番自宅の中で明るいのだ。
寝っ転がったまま、腕と脚をワイパーのように動かす。
……どうしよう、暇だ。
働いてる時はあれだけ働きたくない、ゴロゴロしてたいと思っていたのに、こうやって好きなだけゴロゴロできるようになってみると暇で仕方なくなるのだな。隣の芝生は青いってことか。
……いや、いまココにはスマホも小説もないから、ゴロゴロしようにも娯楽がない。ネットがあれば延々とゴロゴロしてられるんだがなぁ。そして何より快適なベッドがないと!
そりゃゴロゴロする欲も湧いてこないよなぁ。
せめて明るい陽の下でぬくぬくと日向ぼっこしながら眠れたら幸せだろうなぁ……。
「それだ!」
俺はバッと起き上がった。
って、ことで俺は自分の娯楽の為に、何か動き出すことにした。
第一目標は、やっぱり外の陣地の安全性の確保。
具体的に言えば、外の天井を作れる材料を見つけることだ。
土がダメなら岩だろうってことで、地下を掘り進めていくことにする。
岩だって鉱石だって土の下に埋まっているのが普通だ。それが地層だって、たぶん中学生の理科かなんかで習った。そんな気がする。
この世界では土の下に岩がないのかもしれないが掘っていく分には、家も広がるし俺の暇も潰れるし一石二鳥だろう。
よーし、掘るぞ!
俺は腕まくりをして気合を入れた。
玄関の正面から下に向かって階段状に穴を掘り出す。滑り台みたいにしてもいいかもだけど、登ってくるとき大変そうだしな。
地下深く掘っていくと空気が通らなくなって、息ができなくなるとか聞くから、息苦しさを感じないか試すために、ちょっとずつ掘って休憩というのを繰り返している。
なんたって暇つぶしの為にはじめたことなので、疲れるほどのペースですることもない。
休憩中には無限収納にしまっておいた「美味しい地下水」と「産地直送 新鮮な果実」を味わう。
ここが地下じゃなかったら、マジ天国だなぁ……。
と、しばらくすると、土の下に石のようなものが顔を覗かせてきた。砂利だか、石だか判断がつかないほどの屑石だが変化が目に見えると嬉しい。
もうちょっと大きい石が見つかったら打製石器を作るのもいいかもしれん。縄文時代のロマン。
小学生の社会で縄文時代の打製石器とか聞いてからは、しばらく皆で放課後になんちゃって打製石器を作って木の枝に装着して、縄文人ごっこなんてやったもんだ。
深く掘っていくと、やはり暗くなってくるし、気分転換に玄関先でカンカン石を叩いて砕いて武器を作るというのも乙だな。お疲れ様の方の乙じゃないぞ。
思いつくと、やりたくなってくるもので、俺はノリノリで土を掘っていった。
その結果、岩盤らしきものにぶち当たったらしい。
一面に広がる岩の塊を見つけた俺は、適量を念動力でねじ切ると無限収納に突っ込んだ。そのままいそいそと玄関に戻り、カンカンと打製石器作りを始めるのであった。
まあすぐに疲れちゃうんだけど。
なんとなく刃(やいば)っぽいものが出来上がったところで腕が疲れてきたので、打製石器作りをやめて、念動石器作りを始めることにした。
うーん。
ロマンは実用性に叶わなかったのだ……。
俺はグングンと変化して、色々な形に変わる石たちを見ながらロマンの敗北を知った。念動力、便利。
あっという間にナイフらしきものと、まな板らしきものと、食器らしきものを作り上げてしまった。
食器を作ったところで思い出す。せっかく厨房作ったんだから、厨房っぽいものも作っておこう。
厨房の空間に向かい、四角く模っておいた土を無限収納にしまう。そして、空いた空間に岩でかまどを作った。
今のところ果物しか食べ物がないから、かまどの出番はないけれども、いつか役立ててやるのだ。
で、そこまでやったところで思い出す。
俺ってば外の天井を作るために地下を掘ってたんだった。
慌てて地下に戻り、念動力と無限収納をフル稼働させ、これでもかという岩を持ち帰ってきた。
溝から顔だけを出し、外の様子を伺う。
蜘蛛はいなかった。
岩をあるだけ引っ張り出して、それを少しずつ伸ばしていく。
昨日、土で一度作ってるから、動きはスムーズだ。
それでも結構な大きさを覆わなければならないので、時間はかかる。
「はーあ、時間切れかぁ」
作り終えた頃には、天井の向こうの空はかなり陰ってきていた。
よし、帰って寝よう。
今度こそ、天井は完成していると信じて。
俺は溝から自宅に入ると、寝室に向かった。草ベッドに寝っ転がり考える。
とんでもなく不便な生活ではあるが、俺は異世界2日目にして、なんだかこの生活を気に入り出していた。
いやぁ、好きなときに起きて、好きなときに好きな事ができて、やめようと思ったときにやめられるとか、マジ幸せだわ……。
なんて思いながら外に出たら土の天井は半分以上崩れていた。
……土じゃ脆かったらしい。つらい。
湿り気を帯びているうちはよかったが、乾いてくるとボロボロと崩れてしまうようだ。見ているうちにも粉のような砂がパラパラと降ってくる。
しかし気休め程度に作った高い塀は効いてくれたらしい。俺の陣地内に蜘蛛の姿は見えなかった。だがいつ蜘蛛が侵入してくるか分からないし、外での活動は当分できなさそうだな。
天井を作れるほど木材は確保できていないし、土以外の材料があるわけでもないので、ひとまず外の天井部は諦めるほかなさそうだ。
何か手ごろな素材が見つかるといいのだけど。
後、思ったんだが無限収納の中は時間が停止しているようだ。無限収納の中に入れておいた土は崩れるほどに乾いていなかったからな。
ひとまず見える範囲の果物をすべて無限収納に入れておいた。
「うーん」
俺は伸びをしてあたりを見回した。
もう果物はなさそうだ。
いや、しかし草ベッドはよろしくないな。身体がバキバキだ。
「よし」
外(シャバ)の空気が名残惜しいが、今日はフローリングを貼ろうと思ってたし。
俺は溝から自宅に戻ることにした。
◆
無限収納から昨日採取した木を取り出して玄関に並べる。
ホントなら木材にするには、生木は乾かさなきゃいけないらしいんだが、俺の能力は念動力。
乾いてきて変形しちゃっても、そこはなんとかなるだろう。
木の皮を一気に剥いて再び無限収納に突っ込む。
素っ裸になった木々が粘土のようになるのを想像して、念動力を発動。
さらにその粘土が、麺棒で伸ばされる生地のようにウニョーンと伸ばされていくように想像。
木々が一気に玄関に広がっていた。
同じ要領で廊下と寝室と厨房にも木を敷いていく。
なんだか、フローリングとは違う何かーーどちらかというとベニヤ板を隙間なく並べた感じになってしまったが、床を板張りにすることには成功した。
靴もドロドロに汚れていたし、革靴で走り回って蒸れてるしで最悪な履き心地だったので、俺はさっさと靴を脱いで玄関と入り口の溝の間にとっておいた土の空間に置いておいた。
さて、今日やろうと思ってたことが終わってしまった。
ゴロンと出来上がったばかりの板張りの玄関に寝転がる。入り口である溝が正面にあるので、ここが一番自宅の中で明るいのだ。
寝っ転がったまま、腕と脚をワイパーのように動かす。
……どうしよう、暇だ。
働いてる時はあれだけ働きたくない、ゴロゴロしてたいと思っていたのに、こうやって好きなだけゴロゴロできるようになってみると暇で仕方なくなるのだな。隣の芝生は青いってことか。
……いや、いまココにはスマホも小説もないから、ゴロゴロしようにも娯楽がない。ネットがあれば延々とゴロゴロしてられるんだがなぁ。そして何より快適なベッドがないと!
そりゃゴロゴロする欲も湧いてこないよなぁ。
せめて明るい陽の下でぬくぬくと日向ぼっこしながら眠れたら幸せだろうなぁ……。
「それだ!」
俺はバッと起き上がった。
って、ことで俺は自分の娯楽の為に、何か動き出すことにした。
第一目標は、やっぱり外の陣地の安全性の確保。
具体的に言えば、外の天井を作れる材料を見つけることだ。
土がダメなら岩だろうってことで、地下を掘り進めていくことにする。
岩だって鉱石だって土の下に埋まっているのが普通だ。それが地層だって、たぶん中学生の理科かなんかで習った。そんな気がする。
この世界では土の下に岩がないのかもしれないが掘っていく分には、家も広がるし俺の暇も潰れるし一石二鳥だろう。
よーし、掘るぞ!
俺は腕まくりをして気合を入れた。
玄関の正面から下に向かって階段状に穴を掘り出す。滑り台みたいにしてもいいかもだけど、登ってくるとき大変そうだしな。
地下深く掘っていくと空気が通らなくなって、息ができなくなるとか聞くから、息苦しさを感じないか試すために、ちょっとずつ掘って休憩というのを繰り返している。
なんたって暇つぶしの為にはじめたことなので、疲れるほどのペースですることもない。
休憩中には無限収納にしまっておいた「美味しい地下水」と「産地直送 新鮮な果実」を味わう。
ここが地下じゃなかったら、マジ天国だなぁ……。
と、しばらくすると、土の下に石のようなものが顔を覗かせてきた。砂利だか、石だか判断がつかないほどの屑石だが変化が目に見えると嬉しい。
もうちょっと大きい石が見つかったら打製石器を作るのもいいかもしれん。縄文時代のロマン。
小学生の社会で縄文時代の打製石器とか聞いてからは、しばらく皆で放課後になんちゃって打製石器を作って木の枝に装着して、縄文人ごっこなんてやったもんだ。
深く掘っていくと、やはり暗くなってくるし、気分転換に玄関先でカンカン石を叩いて砕いて武器を作るというのも乙だな。お疲れ様の方の乙じゃないぞ。
思いつくと、やりたくなってくるもので、俺はノリノリで土を掘っていった。
その結果、岩盤らしきものにぶち当たったらしい。
一面に広がる岩の塊を見つけた俺は、適量を念動力でねじ切ると無限収納に突っ込んだ。そのままいそいそと玄関に戻り、カンカンと打製石器作りを始めるのであった。
まあすぐに疲れちゃうんだけど。
なんとなく刃(やいば)っぽいものが出来上がったところで腕が疲れてきたので、打製石器作りをやめて、念動石器作りを始めることにした。
うーん。
ロマンは実用性に叶わなかったのだ……。
俺はグングンと変化して、色々な形に変わる石たちを見ながらロマンの敗北を知った。念動力、便利。
あっという間にナイフらしきものと、まな板らしきものと、食器らしきものを作り上げてしまった。
食器を作ったところで思い出す。せっかく厨房作ったんだから、厨房っぽいものも作っておこう。
厨房の空間に向かい、四角く模っておいた土を無限収納にしまう。そして、空いた空間に岩でかまどを作った。
今のところ果物しか食べ物がないから、かまどの出番はないけれども、いつか役立ててやるのだ。
で、そこまでやったところで思い出す。
俺ってば外の天井を作るために地下を掘ってたんだった。
慌てて地下に戻り、念動力と無限収納をフル稼働させ、これでもかという岩を持ち帰ってきた。
溝から顔だけを出し、外の様子を伺う。
蜘蛛はいなかった。
岩をあるだけ引っ張り出して、それを少しずつ伸ばしていく。
昨日、土で一度作ってるから、動きはスムーズだ。
それでも結構な大きさを覆わなければならないので、時間はかかる。
「はーあ、時間切れかぁ」
作り終えた頃には、天井の向こうの空はかなり陰ってきていた。
よし、帰って寝よう。
今度こそ、天井は完成していると信じて。
俺は溝から自宅に入ると、寝室に向かった。草ベッドに寝っ転がり考える。
とんでもなく不便な生活ではあるが、俺は異世界2日目にして、なんだかこの生活を気に入り出していた。
いやぁ、好きなときに起きて、好きなときに好きな事ができて、やめようと思ったときにやめられるとか、マジ幸せだわ……。
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