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第二章
三毛さんとデート出来ちゃうらしいですよ!➁
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余程このお店に行ってみたかったのか、私の言葉に三毛さんの顔がパァァァッ!と輝きを取り戻す。
「えっ!?いいんですか?」
「はい。そんな事ならお安い御用です!!」
「あ、ありがとうございます!!」
自分が無理を言っていると勘違いしている三毛さんは、頭を何度も下げている。
三毛さんは気付いていないかもしれないけど、私にしたら三毛さんとデートが出来るなんてご褒美以外にない。むしろ、私がお願いしたいくらいだ。
(やったー!今度こそ本当に三毛さんとデート!!)
心の中でガッツポーズをしていると、「じゃあ……」と三毛さんが再度携帯を差し出して来た。
「……?画像はさっき見せてもらいましたよ?」
私が首を傾げると、「あ、そうじゃなくて……」と言って三毛さんがモジモジし出した。
ん?なんだろう??
「あの、連絡先、交換しませんか……?」
「えっ……!?」
私は目が飛び出るんじゃないか、と言う勢いで驚いた。
「い、良いんですか?」
これ以上のご褒美があって良いの?
本当に?マジで??
恐る恐る尋ねると、三毛さんが満面の笑みを浮かべて頷いた。
「あ、あの、じゃあお願いします!!」
そう言って私も携帯を差し出し連絡先を交換した。
「では、詳細はあとでまた連絡しますね。実森さんも何かありましたら連絡下さい」
「はいっ!!」
「じゃあ、おやすみなさい」
「はいっ、おやすみなさいっ」
三毛さんがペコっとお辞儀をして来た道を帰って行った。
私は三毛さんが見えなくなるまで見送り、部屋の中へ入る。玄関を後ろ手に閉めた瞬間、私は足をバタバタさせながら喜びを全身で表現した。
「嬉しいよ~~~~!!」
本当は叫びたいけど、こんな時間に雄叫びなんて上げたら通報待ったなしだからこれくらいで我慢。
やっと……やっと手に入れた三毛さんのプライベートナンバー。知り合って半年、本当はずっと聞きたくて聞けなかった携帯番号がこんなにすんなり入手出来るなんてっ……!
プルプル震える手で三毛さんの番号をディスプレイに表示させる。大げさなんかじゃなく、本当に画面がキラキラ輝いて見える。
「これは宝物だ……」
携帯に頬ずりをする。しながらハタと気が付く。
「これって、特に用事がなくても連絡しても良いのかな?」
しまった。そこは何も聞かなかった。
「連絡網って事じゃない、よね……?」
靴も脱がずに玄関にしゃがんで、う~んと悩んだ。
悩んでいたら急に着信音が鳴ってビクッと体が飛び跳ねる。見てみると三毛さんからメッセージが届いた。
「えっ!?いいんですか?」
「はい。そんな事ならお安い御用です!!」
「あ、ありがとうございます!!」
自分が無理を言っていると勘違いしている三毛さんは、頭を何度も下げている。
三毛さんは気付いていないかもしれないけど、私にしたら三毛さんとデートが出来るなんてご褒美以外にない。むしろ、私がお願いしたいくらいだ。
(やったー!今度こそ本当に三毛さんとデート!!)
心の中でガッツポーズをしていると、「じゃあ……」と三毛さんが再度携帯を差し出して来た。
「……?画像はさっき見せてもらいましたよ?」
私が首を傾げると、「あ、そうじゃなくて……」と言って三毛さんがモジモジし出した。
ん?なんだろう??
「あの、連絡先、交換しませんか……?」
「えっ……!?」
私は目が飛び出るんじゃないか、と言う勢いで驚いた。
「い、良いんですか?」
これ以上のご褒美があって良いの?
本当に?マジで??
恐る恐る尋ねると、三毛さんが満面の笑みを浮かべて頷いた。
「あ、あの、じゃあお願いします!!」
そう言って私も携帯を差し出し連絡先を交換した。
「では、詳細はあとでまた連絡しますね。実森さんも何かありましたら連絡下さい」
「はいっ!!」
「じゃあ、おやすみなさい」
「はいっ、おやすみなさいっ」
三毛さんがペコっとお辞儀をして来た道を帰って行った。
私は三毛さんが見えなくなるまで見送り、部屋の中へ入る。玄関を後ろ手に閉めた瞬間、私は足をバタバタさせながら喜びを全身で表現した。
「嬉しいよ~~~~!!」
本当は叫びたいけど、こんな時間に雄叫びなんて上げたら通報待ったなしだからこれくらいで我慢。
やっと……やっと手に入れた三毛さんのプライベートナンバー。知り合って半年、本当はずっと聞きたくて聞けなかった携帯番号がこんなにすんなり入手出来るなんてっ……!
プルプル震える手で三毛さんの番号をディスプレイに表示させる。大げさなんかじゃなく、本当に画面がキラキラ輝いて見える。
「これは宝物だ……」
携帯に頬ずりをする。しながらハタと気が付く。
「これって、特に用事がなくても連絡しても良いのかな?」
しまった。そこは何も聞かなかった。
「連絡網って事じゃない、よね……?」
靴も脱がずに玄関にしゃがんで、う~んと悩んだ。
悩んでいたら急に着信音が鳴ってビクッと体が飛び跳ねる。見てみると三毛さんからメッセージが届いた。
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