3 / 99
偶然知ったヒミツ③
しおりを挟む
「津田ぶ……もがっ!」
最後まで言い切らない内に、バッ!と伸びて来た彼女?の掌で口を塞がれる。
「シッ!大声出さないでよ!」
私の声に、何人かのお客さんが不振な目をこちらに向けていた。
私は、コクコクと頷く。
「黙って付いて来て」
彼女?はそれだけ言って、スタスタとお店を出て行ってしまった。
「あ、ちょっ……」
まだ会計が済んでいなかった私は、慌てて会計を済ませ、後を追いかける。
「ま、待って下さい!」
彼女?は私の声に振り向く様子も無く、近くのひと気の無い公園にそのまま入って行った。
「待って下さい!津田部長!」
もう辺りは暗いし、このままだと見失ってしまいそうで私は声を上げる。
すると津田部長らしきこの女性は、丁度街灯の下辺りで足を止め、勢いよく振り向き叫んだ。
「叫ばないでって言ってるでしょう!?」
静まり返った住宅街に、声が響いた。
街灯の明かりが、スポットライトの様に彼女?を照す。それは、舞台演劇さながらだった。
「あなただって、叫んでるじゃないですか」
私はゆっくりと近付き、ジッと顔を見つめる。
「……やっぱり」
改めて見ると、疑惑が確信に変わる。
「海外事業部の津田雪哉部長ですよね……?」
最後まで言い切らない内に、バッ!と伸びて来た彼女?の掌で口を塞がれる。
「シッ!大声出さないでよ!」
私の声に、何人かのお客さんが不振な目をこちらに向けていた。
私は、コクコクと頷く。
「黙って付いて来て」
彼女?はそれだけ言って、スタスタとお店を出て行ってしまった。
「あ、ちょっ……」
まだ会計が済んでいなかった私は、慌てて会計を済ませ、後を追いかける。
「ま、待って下さい!」
彼女?は私の声に振り向く様子も無く、近くのひと気の無い公園にそのまま入って行った。
「待って下さい!津田部長!」
もう辺りは暗いし、このままだと見失ってしまいそうで私は声を上げる。
すると津田部長らしきこの女性は、丁度街灯の下辺りで足を止め、勢いよく振り向き叫んだ。
「叫ばないでって言ってるでしょう!?」
静まり返った住宅街に、声が響いた。
街灯の明かりが、スポットライトの様に彼女?を照す。それは、舞台演劇さながらだった。
「あなただって、叫んでるじゃないですか」
私はゆっくりと近付き、ジッと顔を見つめる。
「……やっぱり」
改めて見ると、疑惑が確信に変わる。
「海外事業部の津田雪哉部長ですよね……?」
応援ありがとうございます!
10
お気に入りに追加
35
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる