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プラスアルファ7.8
アインの監視レポート20
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キャナル王国の端の方に位置する街、レグル。
かつては聖アルトリス王国との国境付近の街として栄えたのが、この街であったという話だが、あちこちに騒乱の跡が伺える。
崩れた石壁、焼け焦げた木々……。
つい最近何かあったばかりというような雰囲気の中ではあるが、道行く人々の雰囲気は明るい。
暗いよりはいいのだが、何か違和感のある光景でもある。
「……何だろう?」
「さて、な」
カインにそう返すと、アインは近くを歩いていた壮年の男性に声をかける。
「すまない。今この街に来たばかりなのだが……この街は今、どういう状況なんだ? あまり失礼な行動をとりたくないんだが、状況がイマイチ掴めなくてな」
ピカピカの大銀貨を男の懐に滑らせると、男は懐の感触を確かめ人のよさそうな笑顔を浮かべてみせる。
「ん? あ、ああ。実は最近、悪いことと良いことが一度に起きてな」
「ふむ?」
「第一王女様側の義勇団を名乗る盗賊共が襲ってきてな。それを第二王女様が撃退したってわけさ!」
「……すまんが、ちっとも状況が分からん。第一王女様と第三王女様での争いについては聞いているが、その第二王女様はどういう立ち位置なんだ?」
アインの疑問に、男は自慢気な顔を浮かべる。
「あー、なるほどな。姉ちゃん、本当に何も知らねえんだな。まあ、俺の知ってることでよければ教えてやってもいいんだが……さっきも言った襲撃のせいで、何かと物入りでよ」
「そうか。お前の口の滑りによっては、懐に幸運が滑り込むかもしれんぞ。その色についてまでは分からんがな。まあ、場合によっては金色の何かかもしれんが……」
「任せろって。俺以上の情報通はいねえよ。いや、マジで」
そうして必死でペラペラと喋る男から得た情報は、初めて聞くものばかりだった。
第二王女エルトリンデ。
第一王女と第三王女の争いが始まった直後に行方不明となり、死亡説すら流れていた人物である。
しかし、実は生きていて各地の内乱に乗じた争いを収めている……というのである。
そして、つい数日前にこの街にも来たのだという。
「どう思う?」
ホクホク顔で去っていった男の消えた方向を見ながら、アインは隣のカインへと問いかける。
「どうって……うーん。なんで第二王女様は内乱自体を止めないんだろう?」
そう、そこが最大の疑問点となる。
内乱に乗じた混乱を止める事が悪いなどとは言わない。
しかし、それを止める力があるのであれば内乱自体を止めるべきではないのだろうか。
たとえ自身に王権への欲がなくとも、それならばせめて第一王女か第三王女の側へとつくべきではないのか。
それとも、それよりも優先すべきだと本気で考えているのか。
「それより優先すべき何かがあって……混乱を止めるのはついでって考えることもできるけど。でも、この状況で内乱より優先すべき事なんて無いよね」
「たぶん、な」
ここで、第二王女が大局を見ることの出来ない愚物と見るのは簡単だ。
だが、そうではないとしたら。
第二王女の行動に、何か裏があるとするならば、それは何か。
判断するには、あまりにも情報が足りない。
「まあ、いい。それより今日の宿を決めるぞ」
今のアインは、カインの行動のサポートが最優先任務だ。
どの道王族と接触する以上、向こうから情報は集まってくるだろう。
その他の事は、今はあまり考えるべきではない。
「宿かあ……この状況で泊まれるのかなあ?」
「この状況だから、だ。暇してる宿などいくらでもあるだろう」
カインとアインは言いながら通りを歩き……その中に、見覚えのある看板を見つけて足を止める。
「あれ、これって……」
鋼の魚亭。
カインは、その名前に見覚えがあった。
そう、あれは確か……「冒険者シオン」に会いに行ったときに泊まっていた宿と同じ名前ではなかっただろうか。
「どうした、カイン」
アインはカインの視線を追い……カインの視線の先にあるものを見て、小さく息を呑む。
鋼の魚亭と書かれた鋼鉄製の看板が、その店にはかかっている。
鋼の魚亭とは、魔王ヴェルムドールが「冒険者シオン」として聖アルトリス王国に潜入していた時に拠点としていた酒場兼宿屋の名前だ。
キャナル王国に主人と娘が行ったらしいという報告は受けていたが……まさか、これがそうだというのだろうか。
だとすると、なんという確率か。
宿屋などそれこそ目移りするほどあるだろうに、カインは導かれるかのようにこの宿屋を見つけた。
「王都の店閉めたのは知ってたけど、まさか此処って……」
「此処にするつもりなのか?」
アインが聞いてみると、カインはうーんと言って首を傾げる。
「どうしようかなあ、久々のまともな街だから、ちょっと高級な宿でもいいかなあって」
「あれ!?」
言いかけたカインの台詞は、背後からかけられた声に遮られる。
「あ、やっぱりだ! カイン君だよね!」
「へ?」
言われてカインが振り向いた先には……茶色の髪を両側でおさげにした可愛らしい少女の姿がある。
その姿にカインはえーと……と悩んだ後、ちょっと困ったような笑みを浮かべる。
「ちょっと自信ないけど……ひょっとして、鋼の魚亭のキャロルちゃん?」
「うん、そうだよ! えへへ、たまに食事に来てくれてたよね!」
そう、そこにいたのは鋼の魚亭の看板娘、キャロルだった。
シオンにルーティからの依頼を届けに行ったときに出会った少女で、幼く見えるが確かカインと同い年の、メタリオと人間のハーフだ。
あの時の依頼以来、なんとなく揚げ物を食べたくなった時に行っていたのだが……顔を合わせる度にシオンには嫌な顔をされたものだ。
「シオンがよく愚痴ってたよ。適度に寂れてるのが取り柄だったのに……って。超失礼だよね」
「あはは……」
シオンの無愛想な顔を思い出して、カインは苦笑する。
そういえば、あれ以来「冒険者シオン」は行方不明だという話だった。
一緒にいた「メイドナイトのニノ」はジオル森王国で見かけたという噂を聞くから、ひょっとするとシオンも其処にいるのかもしれない。
「シオンもこっちに来たっていう噂もあるけど、私はまだ会えてないんだよね……。ねえ、カインは何か知らない?」
「え? う、うーん。ジオル森王国で一緒に居た子の方は見たって話もあるけど」
「そっかー……」
少し寂しそうな目をするキャロルにどう声をかけたものかとカインが僅かに手を伸ばすと、キャロルは突然目を輝かせてその手を両手で掴む。
「そういえば! カインと……えーと、そっちのお姉さんは今日の宿は決まったの!? すっごいキョロキョロしてたから、たぶん来たばっかりなんだよね!?」
「え? う、うん」
「やっぱり! お客様二名様ごあんなーい!」
「あ、ちょ、待って。まだ何も決めてな……」
ズルズルと引きずられていくカインに助けを求めるような目で見られて、アインは黙って肩をすくめる。
「諦めろ。何処に行っても女に縁のあるお前が悪い」
「何それ! 僕ちっとも悪いことしてないんだけど!」
「大丈夫、割引はしないけどサービスはするから! 気持ち程度だけどね!」
まあ、今日の宿が決まったのは良いことだ。
そんな事を考えながら、アインは周辺を見回す。
未だ破壊痕の生々しい中で、それでも頑張って生きようとする気概の見える人々。
おそらくはそれが、第二王女の残した影響なのだろうが……。
「……ん?」
離れた屋根の上。
そこに、ふと黒い影がよぎったような気がして。
アインはその屋根の上に、目を凝らす。
しかし、そこには気配一つ無くて。
「……気のせいか」
周辺に聞こえる程度の声でそう呟いて。
アインは、木の枝の上の黒鳥にチラリと視線を送る。
黒鳥が短く鳴いたのを確認すると、アインもカインを追って鋼の魚亭の中へと入っていくのだった。
************************************************
カインが出ると、途端に王道度が増します。
かつては聖アルトリス王国との国境付近の街として栄えたのが、この街であったという話だが、あちこちに騒乱の跡が伺える。
崩れた石壁、焼け焦げた木々……。
つい最近何かあったばかりというような雰囲気の中ではあるが、道行く人々の雰囲気は明るい。
暗いよりはいいのだが、何か違和感のある光景でもある。
「……何だろう?」
「さて、な」
カインにそう返すと、アインは近くを歩いていた壮年の男性に声をかける。
「すまない。今この街に来たばかりなのだが……この街は今、どういう状況なんだ? あまり失礼な行動をとりたくないんだが、状況がイマイチ掴めなくてな」
ピカピカの大銀貨を男の懐に滑らせると、男は懐の感触を確かめ人のよさそうな笑顔を浮かべてみせる。
「ん? あ、ああ。実は最近、悪いことと良いことが一度に起きてな」
「ふむ?」
「第一王女様側の義勇団を名乗る盗賊共が襲ってきてな。それを第二王女様が撃退したってわけさ!」
「……すまんが、ちっとも状況が分からん。第一王女様と第三王女様での争いについては聞いているが、その第二王女様はどういう立ち位置なんだ?」
アインの疑問に、男は自慢気な顔を浮かべる。
「あー、なるほどな。姉ちゃん、本当に何も知らねえんだな。まあ、俺の知ってることでよければ教えてやってもいいんだが……さっきも言った襲撃のせいで、何かと物入りでよ」
「そうか。お前の口の滑りによっては、懐に幸運が滑り込むかもしれんぞ。その色についてまでは分からんがな。まあ、場合によっては金色の何かかもしれんが……」
「任せろって。俺以上の情報通はいねえよ。いや、マジで」
そうして必死でペラペラと喋る男から得た情報は、初めて聞くものばかりだった。
第二王女エルトリンデ。
第一王女と第三王女の争いが始まった直後に行方不明となり、死亡説すら流れていた人物である。
しかし、実は生きていて各地の内乱に乗じた争いを収めている……というのである。
そして、つい数日前にこの街にも来たのだという。
「どう思う?」
ホクホク顔で去っていった男の消えた方向を見ながら、アインは隣のカインへと問いかける。
「どうって……うーん。なんで第二王女様は内乱自体を止めないんだろう?」
そう、そこが最大の疑問点となる。
内乱に乗じた混乱を止める事が悪いなどとは言わない。
しかし、それを止める力があるのであれば内乱自体を止めるべきではないのだろうか。
たとえ自身に王権への欲がなくとも、それならばせめて第一王女か第三王女の側へとつくべきではないのか。
それとも、それよりも優先すべきだと本気で考えているのか。
「それより優先すべき何かがあって……混乱を止めるのはついでって考えることもできるけど。でも、この状況で内乱より優先すべき事なんて無いよね」
「たぶん、な」
ここで、第二王女が大局を見ることの出来ない愚物と見るのは簡単だ。
だが、そうではないとしたら。
第二王女の行動に、何か裏があるとするならば、それは何か。
判断するには、あまりにも情報が足りない。
「まあ、いい。それより今日の宿を決めるぞ」
今のアインは、カインの行動のサポートが最優先任務だ。
どの道王族と接触する以上、向こうから情報は集まってくるだろう。
その他の事は、今はあまり考えるべきではない。
「宿かあ……この状況で泊まれるのかなあ?」
「この状況だから、だ。暇してる宿などいくらでもあるだろう」
カインとアインは言いながら通りを歩き……その中に、見覚えのある看板を見つけて足を止める。
「あれ、これって……」
鋼の魚亭。
カインは、その名前に見覚えがあった。
そう、あれは確か……「冒険者シオン」に会いに行ったときに泊まっていた宿と同じ名前ではなかっただろうか。
「どうした、カイン」
アインはカインの視線を追い……カインの視線の先にあるものを見て、小さく息を呑む。
鋼の魚亭と書かれた鋼鉄製の看板が、その店にはかかっている。
鋼の魚亭とは、魔王ヴェルムドールが「冒険者シオン」として聖アルトリス王国に潜入していた時に拠点としていた酒場兼宿屋の名前だ。
キャナル王国に主人と娘が行ったらしいという報告は受けていたが……まさか、これがそうだというのだろうか。
だとすると、なんという確率か。
宿屋などそれこそ目移りするほどあるだろうに、カインは導かれるかのようにこの宿屋を見つけた。
「王都の店閉めたのは知ってたけど、まさか此処って……」
「此処にするつもりなのか?」
アインが聞いてみると、カインはうーんと言って首を傾げる。
「どうしようかなあ、久々のまともな街だから、ちょっと高級な宿でもいいかなあって」
「あれ!?」
言いかけたカインの台詞は、背後からかけられた声に遮られる。
「あ、やっぱりだ! カイン君だよね!」
「へ?」
言われてカインが振り向いた先には……茶色の髪を両側でおさげにした可愛らしい少女の姿がある。
その姿にカインはえーと……と悩んだ後、ちょっと困ったような笑みを浮かべる。
「ちょっと自信ないけど……ひょっとして、鋼の魚亭のキャロルちゃん?」
「うん、そうだよ! えへへ、たまに食事に来てくれてたよね!」
そう、そこにいたのは鋼の魚亭の看板娘、キャロルだった。
シオンにルーティからの依頼を届けに行ったときに出会った少女で、幼く見えるが確かカインと同い年の、メタリオと人間のハーフだ。
あの時の依頼以来、なんとなく揚げ物を食べたくなった時に行っていたのだが……顔を合わせる度にシオンには嫌な顔をされたものだ。
「シオンがよく愚痴ってたよ。適度に寂れてるのが取り柄だったのに……って。超失礼だよね」
「あはは……」
シオンの無愛想な顔を思い出して、カインは苦笑する。
そういえば、あれ以来「冒険者シオン」は行方不明だという話だった。
一緒にいた「メイドナイトのニノ」はジオル森王国で見かけたという噂を聞くから、ひょっとするとシオンも其処にいるのかもしれない。
「シオンもこっちに来たっていう噂もあるけど、私はまだ会えてないんだよね……。ねえ、カインは何か知らない?」
「え? う、うーん。ジオル森王国で一緒に居た子の方は見たって話もあるけど」
「そっかー……」
少し寂しそうな目をするキャロルにどう声をかけたものかとカインが僅かに手を伸ばすと、キャロルは突然目を輝かせてその手を両手で掴む。
「そういえば! カインと……えーと、そっちのお姉さんは今日の宿は決まったの!? すっごいキョロキョロしてたから、たぶん来たばっかりなんだよね!?」
「え? う、うん」
「やっぱり! お客様二名様ごあんなーい!」
「あ、ちょ、待って。まだ何も決めてな……」
ズルズルと引きずられていくカインに助けを求めるような目で見られて、アインは黙って肩をすくめる。
「諦めろ。何処に行っても女に縁のあるお前が悪い」
「何それ! 僕ちっとも悪いことしてないんだけど!」
「大丈夫、割引はしないけどサービスはするから! 気持ち程度だけどね!」
まあ、今日の宿が決まったのは良いことだ。
そんな事を考えながら、アインは周辺を見回す。
未だ破壊痕の生々しい中で、それでも頑張って生きようとする気概の見える人々。
おそらくはそれが、第二王女の残した影響なのだろうが……。
「……ん?」
離れた屋根の上。
そこに、ふと黒い影がよぎったような気がして。
アインはその屋根の上に、目を凝らす。
しかし、そこには気配一つ無くて。
「……気のせいか」
周辺に聞こえる程度の声でそう呟いて。
アインは、木の枝の上の黒鳥にチラリと視線を送る。
黒鳥が短く鳴いたのを確認すると、アインもカインを追って鋼の魚亭の中へと入っていくのだった。
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カインが出ると、途端に王道度が増します。
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