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異界の国のアリス
アルヴァ3
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「さて、と……」
ソードマンが最大レベルに上がった以上、此処で狩りをする意味はない。
拠点に戻って……あ、40になったから何か解放されてるかも。
ジョブチェンジの方法も探して、あとは……。
「……何これ」
足元に、何か落ちてる。赤い色の、宝石みたいな石。大きさは、私の手に載る程度。
んー……なんか、明らかに怪しい。
スペードソードの先で軽くつつくと、抗議するようにピカピカと点滅する。
「これ……まさか、さっきのアルヴァなんじゃ」
幽霊っぽい事言ってたし、宝石にとりつくくらいは出来そうな気もする。
「念のために真っ二つにしとこうかしら?」
言いながらスペードソードを振り上げると「うわー!」という悲鳴が宝石から聞こえてくる。
「待て待て! なんて女だ、宝石に対する憧れとか敬意とかはないのか!」
「呪いの宝石じゃないの。そういうのは滅されるのが定めよ!」
「だから待て! 俺はもう貴様に敵意はない!」
「どうかしら。ていうかクローバーボムから生き残るとか、しつこいわね!」
ゲームの時も体力的な問題でボスをボムの一撃で倒せないとかあったけど、そういうのでもないだろうし。単純にしつこいのかしら?
「そうだ、その……えーと、クローバーボム! なんだアレは! あれだけの圧倒的魔力を撒き散らしながら、森と通常の生物には全くダメージを与えていない! しかも、俺がこの森に仕掛けた全ての術式が解除されている……これはもう、超攻性の聖域展開と言い換えてもいい! 一体どれ程の時間と術式を詰め込めば、あんな大魔法が手の平サイズの物体に収まる!?」
「秘密。で、それが遺言でいいのかしら」
「だから待て! なんでそんな好戦的なんだ!」
なんでって……。
「初対面の女の子に触手けしかけておいて、それ聞いちゃう?」
「触手じゃない! あれは闇の塊だ! そんなものと一緒にするな!」
「見た目が触手なら触手よ」
「ていうか、貴様を傷つける類の攻撃魔法は撃たなかっただろうが!」
「乗っ取る為なんでしょ?」
「その通りだ! だが、もうその気はないと言ってるだろう!」
……凄く信用できない。どう考えても、この場でトドメ刺した方がいいと思うのだけど。
やっぱりやっつけておこうと思ってスペードソードを構えると「うわー!」と悲鳴が上がる。
「だからやめろ、その剣を俺に振りおろそうとするな! 大体なんだ、その剣は! 勇者の聖剣だって、そんな凶悪な魔力を秘めてはいなかったぞ!?」
……勇者、ねえ。そういえば私、その辺の事情とか全然知らないのよね。
あんまり聞いて回っても変に思われるだろうし。
そもそも、人間の私に親切に教えてくれる人とか、いるのかしら?
「……ねえ」
「な、なんだ!? 何か欲しいものでもあるのか! 言ってみろ!」
「そうじゃなくて。貴方、私が此処で見逃したら何するの?」
「何、とは?」
「だから、今後どうするのって」
私がそう聞くと、アルヴァはしばらく悩むように黙り込む。
「……俺は今、何をしようか迷っている」
「は?」
「冗談の類ではない。貴様のあのクローバーボムとかいうやつの放った光を受けた時……俺の中の妄執のようなものが溶けていった。先程『聖域』と表現したが、まさにそのようなものであったと感じられる」
……妄執、ねえ。まあ、勇者と敵対してたとかっていうんなら「そういうの」もあったのかしらね?
正直、よく分からない、けど。
「悪い事する気はないってこと?」
「社会正義の類におもねる気はない。だが、進んで世界を混乱させようとも思わないな」
「うーん……」
どうしよう。なんか、扱いに困る。
悪人が改心した、とかいう状況なんでしょうけど……うーん。
悩む私に、宝石のはずのアルヴァから視線のようなものがぶつかってくるのを感じる。
「それより、俺の方こそ貴様に聞きたいことがある」
「……何かしら」
「アリス。貴様は何者だ。その力で、これから一体何をする気なんだ?」
「何って……平穏に暮らしたいと思ってるわよ」
「無理だ」
うぐっ。そりゃまあ、人目を避けたはずがアルヴァみたいなのと関わっちゃってるけど。
「強大な力は、それ自体が夜道の輝きのようなものだ。必ず貴様を利用しようとする者は現れるぞ」
「貴方みたいに?」
「俺はもうその気はないと言ってるだろう」
むー……グレイも似たような事言ってたわよね。私が目立つと、利用しようとする人間が出るみたいなこと。
「俺を連れていく気はないか、アリス」
その提案に、私は。
「ええー……」
「なんて顔してやがる……女にそんな本気で嫌そうな顔を向けられたのは初めてだぞ」
「だって、触手男だし……」
「あれは魔法だし、貴様を傷つけまいと配慮した結果だろうが!」
「その言葉だけで判断すると立派な行いに聞こえるのが不思議よね」
実際は乗っ取り未遂だし。
正直、クローバーボムで改心したとか言われても……。
「じゃあ、えーと……その件については前向きに検討して、承諾の際にはその結果をもって返答とする、ってことで」
「あ、待てコラ! そんな文官みたいな対応で!」
「リターンホーム!」
私が拠点に転移する瞬間、ポケットに重たい何かが入り込む感触。
そうして拠点についた時……ポケットの中から、赤い宝石が転がり出る。
「おお、この魔力に満ちた空間……素晴らしい! 楽園か!?」
あああーっ、ついてきちゃったああああああ!
ソードマンが最大レベルに上がった以上、此処で狩りをする意味はない。
拠点に戻って……あ、40になったから何か解放されてるかも。
ジョブチェンジの方法も探して、あとは……。
「……何これ」
足元に、何か落ちてる。赤い色の、宝石みたいな石。大きさは、私の手に載る程度。
んー……なんか、明らかに怪しい。
スペードソードの先で軽くつつくと、抗議するようにピカピカと点滅する。
「これ……まさか、さっきのアルヴァなんじゃ」
幽霊っぽい事言ってたし、宝石にとりつくくらいは出来そうな気もする。
「念のために真っ二つにしとこうかしら?」
言いながらスペードソードを振り上げると「うわー!」という悲鳴が宝石から聞こえてくる。
「待て待て! なんて女だ、宝石に対する憧れとか敬意とかはないのか!」
「呪いの宝石じゃないの。そういうのは滅されるのが定めよ!」
「だから待て! 俺はもう貴様に敵意はない!」
「どうかしら。ていうかクローバーボムから生き残るとか、しつこいわね!」
ゲームの時も体力的な問題でボスをボムの一撃で倒せないとかあったけど、そういうのでもないだろうし。単純にしつこいのかしら?
「そうだ、その……えーと、クローバーボム! なんだアレは! あれだけの圧倒的魔力を撒き散らしながら、森と通常の生物には全くダメージを与えていない! しかも、俺がこの森に仕掛けた全ての術式が解除されている……これはもう、超攻性の聖域展開と言い換えてもいい! 一体どれ程の時間と術式を詰め込めば、あんな大魔法が手の平サイズの物体に収まる!?」
「秘密。で、それが遺言でいいのかしら」
「だから待て! なんでそんな好戦的なんだ!」
なんでって……。
「初対面の女の子に触手けしかけておいて、それ聞いちゃう?」
「触手じゃない! あれは闇の塊だ! そんなものと一緒にするな!」
「見た目が触手なら触手よ」
「ていうか、貴様を傷つける類の攻撃魔法は撃たなかっただろうが!」
「乗っ取る為なんでしょ?」
「その通りだ! だが、もうその気はないと言ってるだろう!」
……凄く信用できない。どう考えても、この場でトドメ刺した方がいいと思うのだけど。
やっぱりやっつけておこうと思ってスペードソードを構えると「うわー!」と悲鳴が上がる。
「だからやめろ、その剣を俺に振りおろそうとするな! 大体なんだ、その剣は! 勇者の聖剣だって、そんな凶悪な魔力を秘めてはいなかったぞ!?」
……勇者、ねえ。そういえば私、その辺の事情とか全然知らないのよね。
あんまり聞いて回っても変に思われるだろうし。
そもそも、人間の私に親切に教えてくれる人とか、いるのかしら?
「……ねえ」
「な、なんだ!? 何か欲しいものでもあるのか! 言ってみろ!」
「そうじゃなくて。貴方、私が此処で見逃したら何するの?」
「何、とは?」
「だから、今後どうするのって」
私がそう聞くと、アルヴァはしばらく悩むように黙り込む。
「……俺は今、何をしようか迷っている」
「は?」
「冗談の類ではない。貴様のあのクローバーボムとかいうやつの放った光を受けた時……俺の中の妄執のようなものが溶けていった。先程『聖域』と表現したが、まさにそのようなものであったと感じられる」
……妄執、ねえ。まあ、勇者と敵対してたとかっていうんなら「そういうの」もあったのかしらね?
正直、よく分からない、けど。
「悪い事する気はないってこと?」
「社会正義の類におもねる気はない。だが、進んで世界を混乱させようとも思わないな」
「うーん……」
どうしよう。なんか、扱いに困る。
悪人が改心した、とかいう状況なんでしょうけど……うーん。
悩む私に、宝石のはずのアルヴァから視線のようなものがぶつかってくるのを感じる。
「それより、俺の方こそ貴様に聞きたいことがある」
「……何かしら」
「アリス。貴様は何者だ。その力で、これから一体何をする気なんだ?」
「何って……平穏に暮らしたいと思ってるわよ」
「無理だ」
うぐっ。そりゃまあ、人目を避けたはずがアルヴァみたいなのと関わっちゃってるけど。
「強大な力は、それ自体が夜道の輝きのようなものだ。必ず貴様を利用しようとする者は現れるぞ」
「貴方みたいに?」
「俺はもうその気はないと言ってるだろう」
むー……グレイも似たような事言ってたわよね。私が目立つと、利用しようとする人間が出るみたいなこと。
「俺を連れていく気はないか、アリス」
その提案に、私は。
「ええー……」
「なんて顔してやがる……女にそんな本気で嫌そうな顔を向けられたのは初めてだぞ」
「だって、触手男だし……」
「あれは魔法だし、貴様を傷つけまいと配慮した結果だろうが!」
「その言葉だけで判断すると立派な行いに聞こえるのが不思議よね」
実際は乗っ取り未遂だし。
正直、クローバーボムで改心したとか言われても……。
「じゃあ、えーと……その件については前向きに検討して、承諾の際にはその結果をもって返答とする、ってことで」
「あ、待てコラ! そんな文官みたいな対応で!」
「リターンホーム!」
私が拠点に転移する瞬間、ポケットに重たい何かが入り込む感触。
そうして拠点についた時……ポケットの中から、赤い宝石が転がり出る。
「おお、この魔力に満ちた空間……素晴らしい! 楽園か!?」
あああーっ、ついてきちゃったああああああ!
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