初期スキルが便利すぎて異世界生活が楽しすぎる!

霜月雹花

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第十章

第458話 【その後・2】

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 そしてゼラさんの部屋に着いた俺は、早速シャファルの報告を聞いた。
 報告によると、新たな大陸にはこれまで以上に大きな山が有ったり、人が住みやすそうな場所も沢山あったと言われた。
 シャファル曰く、これまでの大陸以上に人が住みやすそうな環境だと言った。

「という事は、その大陸に移住者を早く見つけないと行けないな……」

「そうよね。シャファル君がそんなに環境が良さそうって言うなら、早く手を付けた方が良いわね」

「うむ、我としてはそれが良いと思うぞ。だが、一度ラルク達も見てから判断してほしい、我だけの意見で皆を動かした後にやっぱりというのは嫌だからな」

「そうだね。それじゃ、一度この場所に行って確認しようか。シャファル、その場所に転移してくれる?」


 俺の言葉にシャファルは「うむ、任せろ」と言い、俺とゼラさんの肩に手を置いて転移魔法で件の大陸に向かった。
 転移魔法でやってきた大陸、上空から見てみるとシャファルと言った通り、少し手を加えたら人が住みやすそうな環境だった。
 海から程よく離れた所に大きな平原があり、川が近くに流れていて水源の確保も楽に出来そうだ。
 更にその川を上に辿ると湖が有り、更に上に行くと天然の温泉が湧いている場所も見つけた。

「少し開拓をすれば良い街になりそうね」

「そうですね。それに迷宮も既にあるみたいですし、早めに人に住んで貰って迷宮から魔物が溢れない様にもしないといけませんね」

 この大陸にも、迷宮を発見した。
 これを放置していたら、この大陸は迷宮から生まれた魔物で溢れるだろう。
 そうなる前に人に住んで貰って、冒険者を集わせ適当に処理をしてもらわないといけない。
 それから大陸の確認をした俺達は、部屋に戻って来て話し合いを始めた。

「まずは運搬作業だけど、あれだけの大きい大陸なら一気に大きな街を作った方がよさそうね。ラルク君、荷物の運搬頼めるかしら?」

「良いですよ。荷物なら俺が運んだ方が早いですし、あの場所には転移魔法で行けますので任せてください」

 神になって力が強くなり、更にスキルレベルがMAXになって〖便利ボックス〗の容量はもう無限と言っていいほどある。
 更に〖異界転移魔法〗を覚えた事で、何処にでも一瞬で行けるようになった。
 その為、荷物の搬送等であれば俺が行えば一瞬で終わってしまう。

「資材の方は〖便利ボックス〗にも溜め込んでますけど、資材置き場からも取って行った方が良いですね。後、一緒に大工も連れて行って先に建物を建てておいたが良いですね」

「そうね。それじゃ、大工の方はシャファル君に任せてもいいかしら?」

「うむ、任せろ」

「ありがとう、それじゃ私は移住者を集めるわね」

 それから、各自割り振った仕事を行った。
 俺は資材置き場へと出向き、木材や石材食料に魔道具等を揃えて行った。
 その間にシャファルは、大工の所へと出向いて新しい場所を開拓するぞ! と呼びかけ、数百人集めて居た。
 その数は驚いたが、元々シャファルに付いてくる為に楽園入りした人も多いし、シャファルが声を掛けたらこうなるんだなと改めて思った。

「ラルク、大工の者達は集まって居るぞ! 後、大工だけじゃ厳しいと思って料理人の奴等と戦闘員も何人か連れて来たぞ!」

「うん、ありがとう。皆も良かったの、新大陸に行くって事は結構な時間拘束されちゃうんだよ?」

 そう聞くと、皆は口を揃えてこう言った。

「「シャファル様とラルク様の力になれるなら本望です!」」

「あっ、そ、そう? うん、それじゃ行こうか」

 目をキラキラとさせて一斉に言われた俺は、一瞬後ずさりして何とかそう口にした。
 そして転移魔法で集まってくれた者達を連れて、先の大陸へと移動して持ってきた荷物を出して作業を始めて貰った。
 それから数日後には、立派な街が既に出来上がろうとしていた。
 俺はここの現場監督をしているシャファルの所に行き、この街の様子の事を聞いた。

「……うん、皆凄いね」

「我もここまで早いとは思わなかったな、多分じゃが竜の時に自分達が使われなかったことが悔しかったんじゃないか?」

「あ~、そういやあの時は戦闘員組がやけにやる気が高かったね……」

「まあ、何だ悪い訳じゃないし、無茶をさせない程度に見張っておく」

 シャファルからそう言われた俺は、よろしくと伝えてその場を去った。
 それからその街は、これまでの街の中で一番の大都市が出来上がった。
 その街の名前は、最初から決めていたと移住者達が言い、街の名前は〝ガルディアン〟という名前に決まっていた。
 名前の意味は、ガーディアンを文字った名前らしく、言ってしまえば俺の神としての名前が使われているみたいだった。
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