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第十章
第451話 【守護神・3】
しおりを挟むそれからサマディさんは、転生の時の様に色んなボードを出現させ、新スキルの構築を行った。
転生の時は時間も余裕があったが、今回に関しては今現在も戦闘が続いており余裕な時間は全く無い。
「もう少しで出来るから待っててねラルク君!」
サマディさんはそう言いながら、俺の目が負えない程の速さでスキルの設定を行った。
そして新しいスキルの作成に取り掛かって5分も掛からず、サマディさんは「出来たよ!」と疲れた表情で言った。
「大丈夫ですか、サマディさん?」
「だ、大丈夫だよ。ただちょっと呼吸を忘れてたから、少し息苦しいかな……まあ、でも新しいスキルは完成したから、今からラルク君の〖生活魔法〗を発動させて、ラルク君に渡すね」
深呼吸をしたサマディさんそう言って、俺に手を向けて残り一枠残っていた〖生活魔法〗を使い新しいスキルを俺に与えた。
俺はステータスを出して、その新しいスキルを確認した。
新しいスキルの名前は〖異界転移〗という名前で、俺はそのスキルの能力を鑑定で見た。
〖異界転移魔法〗
神界・魔界・現実世界の3つの世界を移動する事が可能なスキル。
「どうかな? 急いで作ったから少し曖昧な部分があるけど、言ってしまえば転移魔法系最強の魔法だね。ラルク君も遂に転移魔法を取得で来たね」
「いやいや、そんな軽い感じで言わないでくださいよ! 神界に魔界って、そもそも俺は魔界に行った事すら無いですよ!」
「あれ? 魔界も入れちゃってた? まあでも、ラルク君なら別に問題は無いよ」
「その俺なら、何でも許すって感じ信頼されてるからって分かってますけど、結構プレッシャー感じますよ……」
そう言う俺は溜息をつき、この話は戦いが終わってすると気持ちを切り替えた。
「それじゃ、サマディさん。今度こそ、戻りますね」
「頑張ってね、ラルク君。ここからラルク君達が勝つ事を応援してるよ」
サマディさんに見送られながら、俺は新たなに手に入れた〖異界転移魔法〗を使用して、現実世界へと帰還した。
帰還した俺は自身の体に引き寄せられ、目を開けた。
すると、空の上から竜がブレスを放とうとしていて、俺の体を義父さんが守る様に前に立っていた。
俺は直ぐに起き上がり、足に力を入れ義父さんの肩を使わせてもらって飛んだ。
「ラルク!?」
義父さんは俺が起きた事に対しての驚きと、またブレスに向かって行く俺の行動に驚いていた。
「大丈夫だよ。義父さん……〖神の盾〗!」
俺はそう言いながら、新しく手に入れた力を使用した。
神となった俺に授けられた新しい力の一つ〖神の盾〗は、どんな攻撃も防ぐ最強の防御魔法だと書かれていた。
俺はその力がどんなものなのか試してはいないが、あのブレスを止められると信じて発動した。
「ドッ!!!!」
〖神の盾〗は竜が放ったブレスを、簡単に受け止めブレスを防ぎきってしまった。
うん、本当に最強の防御魔法だな。
「さぁ、次はこっちの番だ! 行け【雷炎】!」
俺はそう叫び、爆上げされた能力値から繰り出す攻撃魔法を竜に向けて放った。
その魔法は直線状に発射され、竜の体に直撃する寸前の所で竜は回避して翼に当たるだけだった。
しかし、翼に当たったその魔法は片翼の全てを燃やし、竜の地面へと墜落させた。
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