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第十章
第425話 【久しぶりの楽園・4】
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楽園会議を終えてから数日が経ち、現在抱えている問題解決の為にドルスリー商会の建物へとやって来た。
ラックさんには、お世話になりっぱなしだ。
ラックさんとしては、俺のお陰で商会が更に大きく出来たって言ってたけど、それ以上に俺はラックさんに世話になっている。
「それで、今日はどういった用で来たのかな?」
「ええ、以前から少しずつ野菜が余るようになってきていまして、少し商会に下ろす数を増やそうかなと思いまして、今日来たのですが。楽園産の野菜の売れ行きは、今も順調ですか?」
「順調だね。なんなら、ドルスリー商会が売っていた既存の品より、楽園産の野菜は多く売れているよ」
ラックさんはそう言いながら、ここ最近の売行の資料を渡してくれた。
それには、ラックさんが元々売っていた野菜の二倍から三倍程の数、楽園産の野菜は売れていた。
「売れていたのは嬉しいですけど、ラックさんの商売を邪魔してるみたいで、すみません……」
「そこは全然気にしなくていいよ。楽園産でも、既存の品でもどちらでもドルスリー商会には利益が入っているからね。逆に、ラルク君本人が売り出すより、私を通して売ってくれている方が助かっているよ」
ラックさんは、そう本音をぶちまけた。
確かに、俺が売った方が利益的にも良いだろうが、今更お金を稼ぎたい! と思ってはいない。
個人資産は、既にアルスさんの城を建てられる程のお金は持っている。
「まあ、お金は今の所そんなに必要としていませんからね。でも、それなら良かったです。どのくらい野菜を増やしても大丈夫ですか?」
「そうだね。今も欲しいというお客さん相手に、満足に渡せてなかったから今の5倍まで引き上げても、私としては助かるね」
「そ、そんなに良いんですか?」
「ああ、楽園産というかラルク君が卸している野菜は美味しいと、食関連の店では評判でね。私のお店では、他の農家のは既に取り扱ってなくて楽園産の米と野菜で作っているんだよ」
まさかそんなにラックさんが、楽園で作られている野菜を気に入ってくれているとは知らなかった。
その事実に俺は、嬉しい思い「ありがとうございます」とお礼を言った。
「まあ、でも私の本音は5倍程卸して欲しいって思ってるけど、ラルク君としては大丈夫かい?」
「そこは大丈夫ですよ。農地の拡大も行っていて、野菜が増加する一方なんですよね。今現時点でも、俺の収納魔法には大量の野菜が入ってますし……ああ、でも5倍は流石にやりすぎな感じもしますので、3倍程の数で少し様子見をしても良いですか?」
「うん、大丈夫だよ。私としては、楽園の野菜はいくらあっても困らないからね」
ラックさんは笑顔でそう言って、来月からはこれまでの3倍程の野菜を卸す契約を結んだ。
後日、俺は楽園にもう一度入り余っている野菜の回収を行った。
他の者の収納魔法は、俺の〖便利ボックス〗程の大きさでは無いので、こうして俺が集めて居る。
「ラルク様、野菜が余っていて大変だと噂が流れてましたけど、俺達作らない方が良いんですか?」
野菜を集めて居ると、一人の農家の人がそう尋ねて来た。
その言葉に、周りに居た他の農家の人達もビクッと反応して、耳を傾けていた。
「そこは大丈夫ですよ。これまで以上に頑張ってください。既に、野菜の引き取り先には話を通して、これまで以上に野菜を卸して貰えるようになりましたから、安心して野菜作りに励んでください」
そう言うと、農家の人達は曇っていた表情がパァと晴れて「ありがとうございます!」とお礼を言った。
ラックさんには、お世話になりっぱなしだ。
ラックさんとしては、俺のお陰で商会が更に大きく出来たって言ってたけど、それ以上に俺はラックさんに世話になっている。
「それで、今日はどういった用で来たのかな?」
「ええ、以前から少しずつ野菜が余るようになってきていまして、少し商会に下ろす数を増やそうかなと思いまして、今日来たのですが。楽園産の野菜の売れ行きは、今も順調ですか?」
「順調だね。なんなら、ドルスリー商会が売っていた既存の品より、楽園産の野菜は多く売れているよ」
ラックさんはそう言いながら、ここ最近の売行の資料を渡してくれた。
それには、ラックさんが元々売っていた野菜の二倍から三倍程の数、楽園産の野菜は売れていた。
「売れていたのは嬉しいですけど、ラックさんの商売を邪魔してるみたいで、すみません……」
「そこは全然気にしなくていいよ。楽園産でも、既存の品でもどちらでもドルスリー商会には利益が入っているからね。逆に、ラルク君本人が売り出すより、私を通して売ってくれている方が助かっているよ」
ラックさんは、そう本音をぶちまけた。
確かに、俺が売った方が利益的にも良いだろうが、今更お金を稼ぎたい! と思ってはいない。
個人資産は、既にアルスさんの城を建てられる程のお金は持っている。
「まあ、お金は今の所そんなに必要としていませんからね。でも、それなら良かったです。どのくらい野菜を増やしても大丈夫ですか?」
「そうだね。今も欲しいというお客さん相手に、満足に渡せてなかったから今の5倍まで引き上げても、私としては助かるね」
「そ、そんなに良いんですか?」
「ああ、楽園産というかラルク君が卸している野菜は美味しいと、食関連の店では評判でね。私のお店では、他の農家のは既に取り扱ってなくて楽園産の米と野菜で作っているんだよ」
まさかそんなにラックさんが、楽園で作られている野菜を気に入ってくれているとは知らなかった。
その事実に俺は、嬉しい思い「ありがとうございます」とお礼を言った。
「まあ、でも私の本音は5倍程卸して欲しいって思ってるけど、ラルク君としては大丈夫かい?」
「そこは大丈夫ですよ。農地の拡大も行っていて、野菜が増加する一方なんですよね。今現時点でも、俺の収納魔法には大量の野菜が入ってますし……ああ、でも5倍は流石にやりすぎな感じもしますので、3倍程の数で少し様子見をしても良いですか?」
「うん、大丈夫だよ。私としては、楽園の野菜はいくらあっても困らないからね」
ラックさんは笑顔でそう言って、来月からはこれまでの3倍程の野菜を卸す契約を結んだ。
後日、俺は楽園にもう一度入り余っている野菜の回収を行った。
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