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第十章

第406話 【迷宮調査・2】

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 ギルドを出た後、宿でドルトスさんと合流した。
 ドルトスさん以外の人が居なかったので、どこに行ったのか聞くと既に準備の為に買い出しに行ったとドルトスさんから教えられた。
 それから、迷宮について情報交換を行った。
 その際、俺は店の為に楽園から出て来た事を伝えた。

「そうだったのか……そうなると、早めに調査を終わらせる必要があるな」

「すみません、調査に行くと言ったのにこんな条件を出してしまって」

「気にするな、もしも数日以内で終わらなかったら俺達だけで行くから、気楽に一緒に調査行こうな」

 ドルトスさんにそう励まされた俺は、お礼を言って調査に向けての話し合いを再開した。
 話し合い中、お互いのレベルの話となった。

「そう言えば、ラルク達ってレベルはいくつくらいになったんだ?」

「あっ、やっぱりそこ気になりますか?」

「まあ、気になるというか一緒に戦う仲間だからな、ステータスを見せろとまでは言わんが、どのくらいの強さなのかは仲間として把握しておきたいからな、ちなみにこっちは俺が少し飛びぬけて150で、他のメンバーも130近辺のレベル帯だ」

「やっぱり、ドルトスさん達はレベル100超えていたんですね」

 流石、王都でも実力派のパーティーだ。
 普通の冒険者なら、まず〝100〟の壁を越えられずに居るのに、その壁を乗り越えている。

「それで、ラルク達はどうなんだ?」

「あ~……先に言っておきますけど、驚かないで聞いてくださいね」

 そう言って、俺は皆を代表してそれぞれのレベルをドルトスさんに教えた。

「ま、マジか?」

「最近、楽園の迷宮に籠ってレベル上げをしていたんです。出てくる魔物も、強い個体が多くて効率よくレベル上げが出来たんです」

「……ま、まああんな世界を作るやつだからな、それだけのレベルがあってもおかしくないか……」

 ドルトスさんはそう言って、少し落ち込んだ様子だった。
 その後、ドルトスさんのパーティーメンバーが宿へと戻って来たので、出発は出来るだけ早くと言われているので、明日の朝に出ると決まった。
 話し合いが終わり、俺達は帰宅しようと家に向かっている途中。
 店に寄って、数日間また来れないとナラバさんに伝えて帰宅した。

「ラルク君、迷宮調査の間なんだけど後衛は僕とマルコさん達でやるから、前衛に回ってくれないかな?」

 帰宅後、夕食を食べている席でアスラが真剣な顔をしてそう言って来た。

「んっ? 別にいいけど、どうしたんだ?」

「いやさ、ラルク君と一緒に後衛守ってるのも楽しいんだけどさ、自分の力がどれ程なのか分からなくてさ、いつも一緒に居るラルク君が居たら確かめにくいから、迷宮調査の間試してみたいんだ」

 成程な、確かに一緒にいるせいで自分の力がどれ程が分からなくなってるのか。

「良いよ。後衛は、アスラとマルコさん達に任せるよ」

「ありがとうラルク君」

 アスラは、嬉しそうに笑ってお礼を言った。

「そう言う訳で、レティシアさん。明日から一緒に前衛よろしく」

「うん、それは良いんだけど……ラルク君、訓練の時見たく全部自分で対処しようとしないでね? 今回の迷宮調査、調査がメインだけど私も腕試ししたいんだから」

 レティシアさんは、強く念を押すようにそう言って来た。

「大丈夫ですよ。ちゃんと自重しますから、今回は人も多いので支援に回るつもりです」

 そう言って、レティシアさんの了解を取り、俺は迷宮調査の間は前衛に回る事となった。
 その後、明日は早い時間に出発するので早めに就寝した。

 翌日、時間通り朝早く目が覚めた。
 リンとリアの見送られながら家を出た俺達は、ドルトスさん達との待ち合わせ場所に向かった。

「「「おはようございます」」」

「おう、おはようラルク、レティシア、アスラ」

「今日はよろしくな!」

「ラルク達と一緒に冒険に出れるの、楽しみにしてたよ」

 待ち合わせ場所に着くと、既にドルトスさん達が居て挨拶をした。
 合流した俺達は、楽園から連れてきて魔馬が引く馬車に乗り込み目的の迷宮へと向かった。

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