勇者に幼馴染で婚約者の彼女を寝取られたら、勇者のパーティーが仲間になった。~ただの村人だった青年は、魔術師、聖女、剣聖を仲間にして旅に出る~

霜月雹花

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第三章 対蜂の魔王軍

第48話

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 俺の魔法が直撃し、半壊した城へとそのまま降り立つと城の中に居たであろう者達が地面に横たわっていた。その中には、金黒の服を着たやけに豪華なドレスを着た女性もいて一瞬でそいつが〝蜂の魔王〟だと認識した。

「何者じゃ!?」

「何者って、聞く必要があるか? 今から死ぬ奴に教える義理は無いだろ?」

 怒気を含んだ声色で目の前に魔王に言うと、一瞬ビクンッと体が反応した魔王はニタリと笑い「魔王を舐めるでないぞ」と言いながら姿が変わり、大きな蜂へと変貌した。そして、一瞬にして俺の目の前から消えた。

「遅いな」

「ガハッ!」

 目の前から消えた魔王は、奇襲をかけるつもりだったのか真上から襲って来た。しかし、それに気づいていた俺は長い尻尾でバシンッと叩き落とした。だが、直ぐに起き上がると魔力を高めて次は正面から襲い掛かって来た。

「どうした。魔王さん? さっきまでの威勢はどうしたよッ!」

「ぐぅッ!」

「オラッ、、蜂さんならブンブン空を飛んでみろよ!」

 そう言いながら魔王の体を竜の手で鷲摑みし、空へと勢いよく投げ飛ばした。投げ飛ばされた魔王は、上昇するスピードが速すぎるのか羽を上手く使いこなす事が出来ずにじたばたしていた。そんな光景を見上げていた俺は、口を大きく開けて魔力を高め、竜種族が使う技の一つ〝ブレス〟を魔王に向かって放った。
 しかし、そこで魔王は迫ってくるブレスに気が付いたようですんでの所で回避し、空で荒い息をして呼吸を整えていた。

「この、クソガキがぁぁぁ!!」

 魔王は俺におちょくられた事にキレたのか魔力が一気に上昇し、俺目掛けて先程までの数倍のスピードが接近してきた。

「だから、遅いんだよ」

「ガッ! な、何故、お前はそれ程までの強さを持っているんじゃ!」

「……そうだな、冥土の土産に俺のステータスを教えてやるよ」

 俺はそう言って、魔王の手を掴んだまま「ステータスオープン」と口にして、魔王にも見えるようにステータスを表示した。


名 前:ロイド・フォン・フィルバハド
年 齢:15
種 族:半竜半魔人族
職 業:魔法剣士
レベル:147
魔 力:950000
【スキル】
〖無詠唱:10〗  〖魔術(全):10〗〖魔法(全):10〗
〖結界:10〗   〖魔力制御:10〗 〖魔力強化:10〗
〖身体強化:10〗 〖剣術:10〗   〖耐性(全):10〗
〖調理:10〗   〖竜魔法:10〗  〖呪術:10〗
〖神魔法:10〗  〖限界突破:10〗 〖威圧:10〗
〖覇者:10〗
【固有能力】
言語(全) 魔導の魔眼 竜化 魔化 血魔法 
【加護】
・全能神ウェルミルスの加護 ・知神ノウェルズ ・血神シャルティリ
・竜神ドルヴォルグ    ・魔神マグォルティ・戦神アルバハルバ
・迷宮神ダンダロス    ・聖神セラフィル ・炎神エルヴォル
・水神ミスルトゥ     ・風神フゥラルト ・地神ダルドォル

【称号】
・神々に祝福されし者・神々から試練を受けた者・神の試練を突破した者
・迷宮を突破した者 ・覇道を歩む者     ・覇道を極めし者
・次期竜王候補   ・次期魔王候補     ・神へと至る者


「なッ!」

 魔王は俺のステータスを確認して、驚き声を失った。

「お前が誰に喧嘩を売ったのか、よく理解したか?」

「ま、魔力が95万とか、おかしすぎるでしょ……魔王の私でさえ、40万なのよ……それに、何よ。この加護の多さは……」

 魔王は到底かなう相手ではない者を敵にしたのだと理解したのか、抵抗する力を弱めた。俺はそんな魔王に対して「死後の世界でも神様に可愛がってもらう様に頼んでおくよ」と言って、俺は至近距離からブレスを放ち魔王を跡形も無く消し飛ばした。
 魔王討伐後、城に仕えていた魔人族は俺に対して降伏宣言をし、無事に戦争は炎竜人族の勝利として終わりを迎えた。その際、蜂の魔王の味方をしていた周辺国は蜂の魔王の領土事、全て炎竜人族が奪い取り膨大な土地と資源を炎竜人族は得る事が出来た。
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