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第二章 迷宮へ挑む
第37話
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クロム王から告げられた内容に俺は暫く理解するのに時間が掛かった。そして、内容を理解した俺はクロム王に詳しい内容を聞いた。
「私も知ったのは、ついさっきなんだ。竜人国に居る私の知人から、使い魔を使って手紙が届き、炎竜族と蜂の魔王が戦争を始めたと書いてあったのだ」
「……蜂の魔王って確か、炎竜族が治めている国の隣国ですよね? 記憶上では、仲が良かったはずですけど」
「ああ、だから私も驚いた。しかし、こうも立て続けに魔王が戦争を仕掛けているとなると奇妙でならんな……」
顎に手をやり考え込むようにクロム王は言った。そんなクロム王を見て、俺も「やっぱり、裏で何者かが動いてると仮定した方が良いですね」と呟いた。それから、俺達は今後の動きを見てどうするか考えようとその話は一旦終わり、次に俺が住んでいた村の事になった。
「まず、ロイドの元婚約者でもあったルネという女とその一家は、勇者の権力を盾に王都で好き勝手過ごしていた様で、色んな所で迷惑行為をしておったから牢に閉じ込めておる」
「……最近、見ないなと思ったらそんな所に居たのか」
ルネ達の迷惑行為についてクロム王に聞くと、無銭飲食からつけ払いと言って色んな店で無理矢理商品を持って行ったりしていたらしい。もう、それは殆ど隠れてやっていないだけの泥棒と一緒だ。商人達や店主等も勇者の連れという事を知っていたので、何も出来なかったが今回の事件で国が勇者を捕らえのでルネ達の盾がなくなり訴えられて捕まったらしい。
「では、取りあえずあの一家に関しては置いて置くとして村に関してどうしますか? 俺が魔法で邪魔をしていると文句を言われましたけど」
「ああ、そっちの事だが、既に手は打ってあるから大丈夫だ」
俺の問いかけにクロム王がそう答えた。まあ、こっちの件に関しては実害は出て無いので俺も深く首は突っ込むつもりは無かったがどんな事をしたのかクロム王に聞くと、村長を別の者に変えて週に一度クロム王直属の部下で絶対に裏切らない人を視察として送ると言っていた。
(成程、完全な監視をするって事か)
まあ、一人の元村人へ難癖つけただけで監視されるのもおかしな話ではあるが、この案を出したのはクロム王でそれを受理したのがこの国であるから俺は口出しをしなかった。
その後、クロム王の私室を退出した俺は部屋の外で話し合いが終わるのを待っていたアリサ達と一緒に俺の借りている部屋に向かいクロム王から聞いた内容を伝えた。
「成程、あの人達は捕まったんですね」
「ああ、まあこれで俺が相手しなくて済むから良かったよ。取りあえず、心配していた事は既にクロム王が全部やっていてくれたみたいだ。本当に助かったよ」
「お父様はやる時はやる人ですよ。ロイド様にはあんな感じに接してますけど、民からの信頼度は結構ありますから」
ミリアはクロム王の事をそう誇らしげに言うとアリサから「ミリアって、いつもは隠してるけど結構クロム王の事好きよね」と言うと、ミリアは耳まで赤くして否定をしていたが、俺から見てもミリアはクロム王の事が好きなんだと分かる。
「ミリアのクロム王好きな件は一旦置いて置いて、次の目的だが魔王との戦争が行われている最中ではあるが炎竜族の国に行こうと考えている」
「まあ、このメンバーにロイド君の配下も沢山居るみたいだし心配する事は無いんじゃないかな?」
「そうですね。ロイド様お一人でも魔王程度なら楽勝に倒せるでしょうし、気を重くせずに炎竜族の国に行きましょう」
俺の言葉にアリサ、ミリアがそう答えるとミキとモモも俺が居るなら安心と言って魔王との戦争中なのにも関わらず行く気満々であった。しかし、アリサ達に関しては魔王討伐を既に経験済みではあるしミリアも早々やられる程弱くはないので俺自身、皆付いてくるだろうと予想していた。
「まあ、一番危険なのはリズなんだが……リズ、今回の炎竜族の国に行く際は異空間の中で待っていてもらえないか?」
「い、異空間ですか? それって私も入れるんですか?」
俺の言葉にリズは困惑した様子でそう答えた。まあ、行き成り別世界に入れと言われたら誰だって困惑はするだろう。
「一応、生物も入れる空間はある。リフェル達も暮らしてるから、死んだりする事は無い。ただ、まあ個性的な奴も居るから極力リフェルの近くから離れない様にした方が良いが、どうする? 嫌なら、こっちに残っていてもらうが」
「い、いえ入らせてもらいます。私もご主人様達の近くに居たいです。もし、こっちの残っていてご主人様達が帰ってこなかったら嫌です!」
リズはそう勢いよく言うとモモが「心配しなくて、私達は絶対に帰って来るよ」とリズの頭を撫で、アリサ達もモモと同じ様にリズの頭を撫で始めた。
「私も知ったのは、ついさっきなんだ。竜人国に居る私の知人から、使い魔を使って手紙が届き、炎竜族と蜂の魔王が戦争を始めたと書いてあったのだ」
「……蜂の魔王って確か、炎竜族が治めている国の隣国ですよね? 記憶上では、仲が良かったはずですけど」
「ああ、だから私も驚いた。しかし、こうも立て続けに魔王が戦争を仕掛けているとなると奇妙でならんな……」
顎に手をやり考え込むようにクロム王は言った。そんなクロム王を見て、俺も「やっぱり、裏で何者かが動いてると仮定した方が良いですね」と呟いた。それから、俺達は今後の動きを見てどうするか考えようとその話は一旦終わり、次に俺が住んでいた村の事になった。
「まず、ロイドの元婚約者でもあったルネという女とその一家は、勇者の権力を盾に王都で好き勝手過ごしていた様で、色んな所で迷惑行為をしておったから牢に閉じ込めておる」
「……最近、見ないなと思ったらそんな所に居たのか」
ルネ達の迷惑行為についてクロム王に聞くと、無銭飲食からつけ払いと言って色んな店で無理矢理商品を持って行ったりしていたらしい。もう、それは殆ど隠れてやっていないだけの泥棒と一緒だ。商人達や店主等も勇者の連れという事を知っていたので、何も出来なかったが今回の事件で国が勇者を捕らえのでルネ達の盾がなくなり訴えられて捕まったらしい。
「では、取りあえずあの一家に関しては置いて置くとして村に関してどうしますか? 俺が魔法で邪魔をしていると文句を言われましたけど」
「ああ、そっちの事だが、既に手は打ってあるから大丈夫だ」
俺の問いかけにクロム王がそう答えた。まあ、こっちの件に関しては実害は出て無いので俺も深く首は突っ込むつもりは無かったがどんな事をしたのかクロム王に聞くと、村長を別の者に変えて週に一度クロム王直属の部下で絶対に裏切らない人を視察として送ると言っていた。
(成程、完全な監視をするって事か)
まあ、一人の元村人へ難癖つけただけで監視されるのもおかしな話ではあるが、この案を出したのはクロム王でそれを受理したのがこの国であるから俺は口出しをしなかった。
その後、クロム王の私室を退出した俺は部屋の外で話し合いが終わるのを待っていたアリサ達と一緒に俺の借りている部屋に向かいクロム王から聞いた内容を伝えた。
「成程、あの人達は捕まったんですね」
「ああ、まあこれで俺が相手しなくて済むから良かったよ。取りあえず、心配していた事は既にクロム王が全部やっていてくれたみたいだ。本当に助かったよ」
「お父様はやる時はやる人ですよ。ロイド様にはあんな感じに接してますけど、民からの信頼度は結構ありますから」
ミリアはクロム王の事をそう誇らしげに言うとアリサから「ミリアって、いつもは隠してるけど結構クロム王の事好きよね」と言うと、ミリアは耳まで赤くして否定をしていたが、俺から見てもミリアはクロム王の事が好きなんだと分かる。
「ミリアのクロム王好きな件は一旦置いて置いて、次の目的だが魔王との戦争が行われている最中ではあるが炎竜族の国に行こうと考えている」
「まあ、このメンバーにロイド君の配下も沢山居るみたいだし心配する事は無いんじゃないかな?」
「そうですね。ロイド様お一人でも魔王程度なら楽勝に倒せるでしょうし、気を重くせずに炎竜族の国に行きましょう」
俺の言葉にアリサ、ミリアがそう答えるとミキとモモも俺が居るなら安心と言って魔王との戦争中なのにも関わらず行く気満々であった。しかし、アリサ達に関しては魔王討伐を既に経験済みではあるしミリアも早々やられる程弱くはないので俺自身、皆付いてくるだろうと予想していた。
「まあ、一番危険なのはリズなんだが……リズ、今回の炎竜族の国に行く際は異空間の中で待っていてもらえないか?」
「い、異空間ですか? それって私も入れるんですか?」
俺の言葉にリズは困惑した様子でそう答えた。まあ、行き成り別世界に入れと言われたら誰だって困惑はするだろう。
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リズはそう勢いよく言うとモモが「心配しなくて、私達は絶対に帰って来るよ」とリズの頭を撫で、アリサ達もモモと同じ様にリズの頭を撫で始めた。
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