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第二章 迷宮へ挑む
第36話
しおりを挟む勇者を異空間へと入れた後、俺達は昨日話し合いをして、まず最初にやる事としてリクから頼まれた迷宮の攻略をする事にした。
「……ロイド君、凄さはが増してるね」
「ああ、俺自身凄く驚いてるよ」
迷宮に入り少し時間が経ち、魔物も出てきたので成長した自分の力を確認がしたくて俺が戦闘を行うと、僅か数秒の内に魔物を討伐し終えていた。それは、剣術でも魔法でもだ。身体能力に関しては、数値が見えないので分からないが魔法に関しては魔力量が約10倍に上がっていてたのもあって、今までより更に強い魔法を使う事が出来る様になっていた。
その後、リクから強敵ばかりだと聞いていた迷宮の魔物をほぼ一撃で討伐して行き、たった2時間程で100層目に到着すると、リクと話した場所で見たコアが壁に埋まっていたのを発見して破壊し、リクからの依頼の迷宮探索は終わった。
「何だか、あっけなかったね。委員長から強いものが居るよって聞いてたから期待してたけど、こんな早くに終わっちゃったね」
「アリサちゃん、委員長も流石にロイド様が覚醒する前はいい勝負が出来ると思っていたんだと思いますよ。現に私達には、良い感じに強いと感じる魔物が居たでしょ?」
コアがあった部屋で宝を回収しながらアリサ達がそんな話をしていると、強い魔力を感じ取りそちらの方を向くとリクが居て「ほんと、私もロイド君がこんな力を隠し持ってるなんて知りませんでしたよ」と言った。突然現れたリクにアリサ達が挨拶をし、リクから俺とだけで話がしたいと言われたのでアリサ達から少し離れて2人で話を始めた。
「久しぶり、って程時間は空いてないか? こっちにも出現出来たんだな」
「勿論ですよ。私の迷宮ですからね。それより、ロイド君その力は何なんですか? 私の迷宮を潜ってる時より明らかに異常な魔力の上がり方をしてますよね?」
「ああ、実はこれには色々と事情があってだな……」
俺はそう切り出して、リクにこの数日の間で起こった出来事を簡単に説明をした。すると、リクは「成程、力を封印されていたんだね」と妙に納得していた。
「意外とすんなり受け入れるんだな?」
「まあね。私もそう言うの罠を仕掛けられるから、外の魔法でもそういうのがあるんだなと理解は出来るよ。ただ、そんな何年も効果のある呪いは初めて聞いたけどね」
「まあ、吸血鬼の王族だったみたいだし従来の呪術より強力な呪いの掛け方をしっていたんじゃないか?」
俺がそう言うと、リクは「確かに王族ってなると隠してる秘術とかありそうだね」と納得していた。それから、アリサ達の元へ戻り暫く談笑してから転移魔法で一層目まで戻って来て迷宮の外へと出た。そして、俺達が出たのと同時にリクの迷宮は一瞬にして消え去った。多分、中の魔物も宝全て俺達が回収したら迷宮を消去したのだろう。
その後、王都へと戻って来て城に戻るとクロム王に呼ばれた。
「ロイド、早い帰りだったな攻略を諦めたのか?」
「いいえ、無事に100層目まで到達して全ての魔物、全ての宝を回収して帰ってきましたよ。力が溢れていて魔物を一瞬で倒していたのでこんな短時間で攻略出来ました」
「……まあ、もう。ロイドの力に驚くのは止めよう……それより、ロイドの耳に入れたい情報を手に入れたぞ」
「何ですか?」
俺がそう聞くとクロム王は驚く内容を発した。
「炎竜王ドラドルムが〝蜂の魔王〟と戦争を開始したみたいだ」
「はっ?」
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