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第一章 旅の始まり
第16話
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奴隷商へと着いた俺達は、兵士さんが奴隷商人と話しをすると「馬車の操縦が出来る奴隷ですか。ありますよ少しお待ちください」と言われて、奴隷商の建物の客間で俺達は待つ事になった。
「ここに来て言うのもなんだけど、皆は奴隷に対して思う所とかないの?」
「特に無いかな? 私達の世界でも、こういった世界を舞台をした作品には奴隷が居たから、そういうもんだと認識してるし」
「私は、姫という立場上がありましたので奴隷の方には、これまで何度かお会いしたことがありますが、私も特に思う所はありません。奴隷制度もきちんとされていますので」
アリサ達に奴隷についてどう思っているのか聞くと、そう帰って来たので俺は皆が大丈夫なら良いかと思い奴隷がつれて来られるのを待った。そして、商人が戻って来たのはそれから10分程してからだった。
戻って来た商人は、後ろに手枷と足枷を付けられた老若男女種族もバラバラな人達を連れて来た。
「こちらが当店に置いております。馬車を動かすことが出来る奴隷たちになります。お勧めは、こちらの獣人族の男ですね。元は、商人をやっていたらしいですが借金で奴隷落ちになった者なので長期の長旅でも使えますよ」
商人からのそう言われたが、俺は俺で魔眼を使用して、どの奴隷が良いのか見ているとミリア姫から裾を引っ張られて顔を近づけると「あの子が良いですよ」と言われて、そちらを向くと俺達と変わらない歳位の獣人族の女性であった。俺は、その女性を魔眼で見てミリア姫が言いたい事が分かったので、この奴隷を買う事に決めた。
「そうですか……すみません。そこの女性の獣人族の方はいくらになりますか?」
「えっ? この子ですか……そうですね。元勇者パーティーの方ですし、お安く売って金貨5枚でどうでしょうか?」
提示された金額は奴隷の平均値段としては少し高めではあるが、打倒のラインであったので俺はそれで買うと言って手続きを進ませる事にした。そして、手続きをすんなりと終わり奴隷の主は俺にして購入した奴隷と共に馬車に戻って来た。
「ロイド様、ちょっとお力を貸していただけますか?」
「えぇ、分かっていますよ。彼女の治療ですよね」
ミリア姫からの言葉に俺はそう返答をして、獣人族の女性の体に手を当てて魔力が止まっている箇所を活性化させて魔力の流れをスムーズにする様にした。すると、これまでずっと沈黙状態だった女性は「あっ……」と声を出した。
「えっ、私。喋れる!?」
獣人族の女性は、自分の声が出た事に驚き馬車の中なのに立ち上がった。驚き立ち上がった女性を危ないからと言って座らせてミリア姫が説明をした。すると、女性は深々と俺に頭を下げて「これから先、何があろうとご主人様に付いて行きます」と言われた。
「あの~、ロイド君。ミリアちゃん、何が起こっているのか私達にも教えてくれないかな?」
「完全に蚊帳の外よね」
「のけ者にされるのは悲しいぞ……」
とアリサ達が若干、顔を膨らませてそう言って来たので俺は三人に獣人族の女性が何かしらの病気で声が出なくなっていたのを俺とミリア姫が見つけて、それを治療した事を伝えた。
「えっ、じゃあさっきの商人から騙されたの!?」
「騙しては居ないよ。俺達は〝馬車の操縦が出来る奴隷〟と言っただけで〝会話が可能な馬車を操縦出来る奴隷〟とは言ってなかったからね。まあ、それでも若干高めの値段設定だったのは驚いけど」
アリサが先程の商人に対して怒っていたのでそう教えてあげて、奴隷の方を見つつ俺はある事に気が付いた。
「そう言えば、貴女の名前を知らないけど名前はあるよね?」
「はい。私は、リズでございます。ご主人様」
女性はリズと名乗り、先程と同じ様に深々と頭を下げた。それから、俺達はリズが若干ボロボロの服しか持っていない事を聞かされたので王都を出る前に服屋へと寄り、リズの服と下着、そして旅の道中に魔物から襲われても致命傷を防ぐ為の革装備を購入、その際に自分の分の装備も購入して王都の外へと出てきた。
「それでは、私はここまでです。良い旅をしてきてください」
王都の外へ出た後、ここまで馬車を操縦してくれた兵士さんが馬車から降りて別れの挨拶をして、兵士さんは王都の中へと戻って行った。兵士さんから変わってもらった御者席に座ったリズは「動かします」と言って手綱を操り、馬車を移動させ始めた。
色々とあったが、これでやっと俺達の旅が始まった。最初は、アリサ達と4人での旅かと思っていたが、ミリア姫とリズが参加して6人という人数での旅が始まった。
「ここに来て言うのもなんだけど、皆は奴隷に対して思う所とかないの?」
「特に無いかな? 私達の世界でも、こういった世界を舞台をした作品には奴隷が居たから、そういうもんだと認識してるし」
「私は、姫という立場上がありましたので奴隷の方には、これまで何度かお会いしたことがありますが、私も特に思う所はありません。奴隷制度もきちんとされていますので」
アリサ達に奴隷についてどう思っているのか聞くと、そう帰って来たので俺は皆が大丈夫なら良いかと思い奴隷がつれて来られるのを待った。そして、商人が戻って来たのはそれから10分程してからだった。
戻って来た商人は、後ろに手枷と足枷を付けられた老若男女種族もバラバラな人達を連れて来た。
「こちらが当店に置いております。馬車を動かすことが出来る奴隷たちになります。お勧めは、こちらの獣人族の男ですね。元は、商人をやっていたらしいですが借金で奴隷落ちになった者なので長期の長旅でも使えますよ」
商人からのそう言われたが、俺は俺で魔眼を使用して、どの奴隷が良いのか見ているとミリア姫から裾を引っ張られて顔を近づけると「あの子が良いですよ」と言われて、そちらを向くと俺達と変わらない歳位の獣人族の女性であった。俺は、その女性を魔眼で見てミリア姫が言いたい事が分かったので、この奴隷を買う事に決めた。
「そうですか……すみません。そこの女性の獣人族の方はいくらになりますか?」
「えっ? この子ですか……そうですね。元勇者パーティーの方ですし、お安く売って金貨5枚でどうでしょうか?」
提示された金額は奴隷の平均値段としては少し高めではあるが、打倒のラインであったので俺はそれで買うと言って手続きを進ませる事にした。そして、手続きをすんなりと終わり奴隷の主は俺にして購入した奴隷と共に馬車に戻って来た。
「ロイド様、ちょっとお力を貸していただけますか?」
「えぇ、分かっていますよ。彼女の治療ですよね」
ミリア姫からの言葉に俺はそう返答をして、獣人族の女性の体に手を当てて魔力が止まっている箇所を活性化させて魔力の流れをスムーズにする様にした。すると、これまでずっと沈黙状態だった女性は「あっ……」と声を出した。
「えっ、私。喋れる!?」
獣人族の女性は、自分の声が出た事に驚き馬車の中なのに立ち上がった。驚き立ち上がった女性を危ないからと言って座らせてミリア姫が説明をした。すると、女性は深々と俺に頭を下げて「これから先、何があろうとご主人様に付いて行きます」と言われた。
「あの~、ロイド君。ミリアちゃん、何が起こっているのか私達にも教えてくれないかな?」
「完全に蚊帳の外よね」
「のけ者にされるのは悲しいぞ……」
とアリサ達が若干、顔を膨らませてそう言って来たので俺は三人に獣人族の女性が何かしらの病気で声が出なくなっていたのを俺とミリア姫が見つけて、それを治療した事を伝えた。
「えっ、じゃあさっきの商人から騙されたの!?」
「騙しては居ないよ。俺達は〝馬車の操縦が出来る奴隷〟と言っただけで〝会話が可能な馬車を操縦出来る奴隷〟とは言ってなかったからね。まあ、それでも若干高めの値段設定だったのは驚いけど」
アリサが先程の商人に対して怒っていたのでそう教えてあげて、奴隷の方を見つつ俺はある事に気が付いた。
「そう言えば、貴女の名前を知らないけど名前はあるよね?」
「はい。私は、リズでございます。ご主人様」
女性はリズと名乗り、先程と同じ様に深々と頭を下げた。それから、俺達はリズが若干ボロボロの服しか持っていない事を聞かされたので王都を出る前に服屋へと寄り、リズの服と下着、そして旅の道中に魔物から襲われても致命傷を防ぐ為の革装備を購入、その際に自分の分の装備も購入して王都の外へと出てきた。
「それでは、私はここまでです。良い旅をしてきてください」
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色々とあったが、これでやっと俺達の旅が始まった。最初は、アリサ達と4人での旅かと思っていたが、ミリア姫とリズが参加して6人という人数での旅が始まった。
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