勇者に幼馴染で婚約者の彼女を寝取られたら、勇者のパーティーが仲間になった。~ただの村人だった青年は、魔術師、聖女、剣聖を仲間にして旅に出る~

霜月雹花

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第一章 旅の始まり

第9話

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 昼食を食べる事になったとなったが、現時点ではまだ早朝に近いので昼までの間、アリサ達とクロム王から貸してもらった客間で今後の事を話し合う事にした。

「ねぇ、ロイド君。もう一度、ステータスを見せてもらっても良いかな?」

「別にいいけど?」

 話し合いの途中、アリサが急に俺のステータスを確認したいと言ったので俺は、ステータスをアリサに見せた。すると、アリサは「やっぱり」と呟いてミキとモモにも俺のステータスを見る様に進めた。

「ロイド君の加護と称号の欄〝???〟になってる。それに種族の所も〝?〟って付いてるわ。あの時は、レベルと魔力に驚いて見落としてたけど何でこんな風になってるの?」

「あぁ、それか……実は、それ俺にも分からないんだよ」

 旅をしていた時は確かに、称号も加護も普通に表示されていたのだが村で暮らすようになっていつの間にか称号と加護の欄が全て消えて〝???〟となってしまった。以前は、加護の欄には複数の神からの加護か表示されていたし、称号も結構色々とあった。

「それじゃ、種族もその時から?」

「いや、種族に関しては元からだな、ステータスの表示方法を教えてもらった時からずっと〝人間?〟ってなってるよ」

「気にならないの?」

「まあ、気にならないってのは嘘になるけど親に聞いても全く教えてくれなかったからな、〝?〟は付いてるけど人間は人間だし、まあいいかな? って感じだな」

 そう俺が言うと、アリサは「ロイド君って意外と適当な人?」と言われてしまった。そんなアリサ達に、俺のステータスを見せてるけどアリサ達のは見せて貰ってない事を思い出して3人のステータスを見せてもらう事にした。


名 前:アリサ・カガ
年 齢:18
種 族:人間
職 業:魔術師
レベル:102
魔 力:70000
【スキル】
〖無詠唱:8〗   〖魔術(雷):8〗  〖魔術(氷):4〗
〖魔術(光):10〗〖合成魔法:6〗   〖障壁:10〗
〖魔力制御:9〗  〖魔力強化:8〗   〖耐性(毒):10〗
〖耐性(精神):10〗〖耐性(魔):10〗〖鑑定:7〗
〖インベントリ:7〗
【固有能力】
言語(全) 魔導の心
【加護】
・魔導神
【称号】
・異世界から召喚されし者 ・魔王を討伐した者



名 前:ミキ・シイナ
年 齢:18
種 族:人間
職 業:聖女
レベル:109
魔 力:65000
【スキル】
〖無詠唱:8〗  〖魔法(聖):10〗〖再生魔法:8〗
〖緩和魔法:6〗 〖魔力強化:7〗  〖拡散魔法:7〗
〖並行思考:8〗 〖精神強化:7〗  〖集中:7〗
〖耐性(全):7〗〖鑑定:6〗    〖インベントリ:8〗
【固有能力】
言語(全) 慈愛の心
【加護】
・聖神
【称号】
・異世界から召喚されし者 ・魔王を討伐した者



名 前:モモ・シンドウ
年 齢:18
種 族:人間
職 業:剣聖
レベル:111
魔 力:56000
【スキル】
〖剣術:9〗   〖魔術(聖):7〗 〖魔法(火):4〗
〖付与魔法:5〗 〖身体強化:8〗  〖忍耐:7〗
〖挑発:7〗   〖鑑定:5〗    〖インベントリ:6〗
〖耐性(毒):6〗〖耐性(精神):7〗〖耐性(麻痺):7〗
〖耐性(魔):7〗
【固有能力】
言語(全) 武人の心
【加護】
武神
【称号】
・異世界から召喚されし者 ・魔王を討伐した者


 3人のステータスは平均的に魔力が高く、それぞれが職業にあった神からの加護を受け取っていた。また、それぞれに合う【固有能力】も持っていて、流石は異世界から召喚された人達だなと感じた。それから、俺達はステータスのスキル構成や自分の得意不得意を話し合い誰がどの位置で戦闘を行うか等を決めて行った。
 その結果、剣聖で耐久力のあるモモとオールラウンダーな戦い方が出来る魔法剣士である俺が前衛を行い。純粋な魔法使いであるアリサと回復役のモモを後衛とした陣形をアリサが提案した。

「これが戦いの陣形として良い形かな、どう思うロイド君?」

「う~ん……まあ、良いと思うよ。俺は比較的に何でもこなせられる自身があるから前衛でも構わないよ」

 俺がそう言うと、アリサは嬉しそうに「うん。それじゃ、迷宮に潜る時や戦闘の時はこれで行こうね」と笑顔で言った。

「ロイドと一緒に前衛か……背中を預けられるから安心だな、勇者の時は信用できずにずっと気を張り詰めていたがロイドなら気楽に戦えそうだ」

「任せてくれ、これでも両親と旅してた時はサポートに徹してたからモモとの連携を上手くいかせるよ」

 そう俺が言うと、モモは嬉しそうに笑顔になって「よろしくロイド」と握手を交わした。そんな俺とモモのにアリサとミキは「ズルいわよモモ。ロイド君と握手なんかして!」「そうです。モモ、少しは自重しなさい」と怒られていた。
 怒られたモモは溜息を吐いて、アリサとモモに向かって呆れた口調で話し始めた。

「……ねえ、二人ともロイドは、急な接近は止めて欲しいって言ってるだけで普通に友人として接すれば嫌な顔はしないんだよ? ねえ、ロイド?」

「あぁ、友人としての接し方なら別に気にしないよ。馬車に乗ってる時に言った気がするけど?」

 俺の言葉にアリサとミキは、朝が弱くて早起きをして馬車に乗っていたあの時の記憶が曖昧だったみたいだ。だから、この二人だけモモとは違う接し方をしてたんだなと理解した。

「成程、最初はお友達からって事ね。それじゃ、改めてロイド君。よろしくね」

「ロイドさん、よろしくお願いします。これから、頑張って行きましょうね」

 手を差し出しながらそう言って来たアリサとミキに「よろしくね。アリサ、ミキ」と返し握手をした。
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