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5巻

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 第1話 二年の月日


 二年前、俺――アキトとじいちゃんとの因縁いんねんの戦い、俺の奴隷どれいであるレオンと竜王りゅうおうとの戦い等が終わった。
 そんなわけで一旦いったん落ち着いた俺は、俺の領地であるクローウェン領の運営に本腰を入れる事にした。
 そうして、レベル上げやらダンジョン探索なんて楽しい事を我慢して、この二年間、領地経営に本気で取り組んできたわけなんだが……


 ◇ ◇ ◇


「ご主人様、今日もお疲れ様」
「ああ、ありがとな、クロネ」

 俺が領地経営に本腰を入れると、今まで俺の冒険についてきていた者達もまた領地経営の方に回る事になった。
 一部そうではない者もいたが、大半の者は領地の問題解決案だったり改善案だったりを出し合ってくれている。
 なお、その中にはクロネもおり、今では俺の秘書として活躍していた。

「ご主人様も流石さすがに二年もこんな事してるから、最初に比べたら大分だいぶ慣れてきたわよね」
「まあな。父さん達の手伝いをしていて良かったって、領地経営を本格的に始めてから、感じたな。あんな書類のたばを毎日見るの、初めてだったら俺は逃げ出していたよ」
「この領地は人が多いから、その分書類仕事が増してるんでしょうね。王都と比較しても、こっちの方が人口が多いものね」

 二年前の時点で、ここクローウェン領は観光地として大陸中に名をとどろかせていた。
 だが、現在は更に多くの人が来ている。
 中にはそのまま住む者もおり、一月ひとつきで人口が一・五倍に増えた月もある。

「『ジルニア国の王都から人が少なくなって悲しい』って兄さんから言われた時は、本当にどういう顔をすればいいかわからなかったよ」

 今は何とか、王都に人の流れができる仕組みを作ったので、向こうにも人が流れている。そのおかげでここ最近は、兄さんと父さんの顔色をうかがう事もなくなった。

「そういえば最近、お前の夫のレオンの姿を見てないが、もしかしてまたレベル上げに行ってるのか?」
「そうみたいよ。でも今回はレオン主導じゃなくて、娘のレオーネが、レオンに頼み込んで迷宮探索に行ったのよね」
「レオーネがか? 珍しいな」
「ご主人様が活躍し出した時の年齢を聞いて、『自分も強くなりたい』って言い出したのよね~」

 クロネはそう言うと、責めるように俺の方をジーッと見てきた。

「別に俺は悪くないだろ? その話をした奴が悪い」
「別に悪いとは言ってないわよ。小さな子供がご主人様にあこがれて、冒険者を目指してしまうって話はよく聞くな~って思っただけよ」

 その言葉に俺は溜息ためいきき、天井てんじょうを見上げた。
 俺の活躍した出来事は、今では物語として語られている。
 そのせいか……若い冒険者はこれまでもいたが、レオーネのような、若すぎる冒険者志望の子供達も現れるようになった。
 流石に、小さな子供達が危険な冒険者をこころざしてしまうのは国の問題であるとして、俺はしばらく実家である王城に戻り、対策を考えるために何日も頭を抱えたのだったが……

「ううっ。思い出したらまた吐き気が……」
「小さな子供達が冒険者になりたがるのが問題になってた当時、ご主人様が帰ってきた時、見た事ないくらいやつれていたから相当きつかったって事はわかったわ」
「俺の人生の中の『死にそうになったランキング』で、トップ3には入るくらいにきつかった」

 あの時は、初めて机の上で気絶した。
 本当に極限状態で、アリスからはずっと心配されていた。

「それにしても、レオーネもついに迷宮探索に行き始めたか。お前とレオンの子供だから、能力的には問題ないだろうが……」
「どう成長するかが心配なんでしょ? 大丈夫よ。レオーネは近くでご主人様を見てきたからか、『そこまで派手な動きはしない』って言ってたわよ。私みたいな『裏で仕事をする人間を目指す』とも言ってたわ」
「裏の仕事って……まあ、その才能もあるだろうけど、レオーネには普通に暮らしてほしいところだな」
「私としてはどちらでも構わないわ。暗殺者の道に進んだとしても、それはそれで私の娘として私のつちかった力を継がせるわ」

 まあ、確かに元暗殺者であるクロネからしたら、娘がその道に進んだとしても特に止めず、逆にそっちの道を勧めそうだ。

「俺としてはレオーネには、普通に育ってほしい気持ちではあるんだけどな……」
「先の事はわからないわね」

 クロネはそう言うと、「今日の仕事は終わったので」と部屋から出ていった。
 俺も、仕事の片付けをしてから仕事部屋を出た。


 それから俺は、仕事で頭を使いすぎたせいで糖分が欲しくなり、食堂に顔を出してお菓子を出してもらった。
 そこにいた奴隷が話しかけてくる。

「ご主人様、そういえばまたクロガネさんのうわさが流れてましたよ」
「……またか」

 クロガネは二年前、修業の旅に出てから一度も帰ってきていない。
 噂が流れてきたり、本人から連絡が入ってきたりするので、別に心配はしていない。
 しかし、ここ最近はクロガネの噂がよく出回ってるみたいで、もしかしたらこっちに戻ってきているのかもしれない。

「クロガネさん、二年前の時点で相当強かったですけど、どのくらい強くなって帰ってくるのか楽しみですね」
「そうだな。まあでも、あいつが帰ってきたらまた周りが騒がしくなりそうだな……あいつの相手をするのもたまにならいいけど、それが続くと、現状だと俺が倒れそうだな」

 そう言うと、話していた奴隷は「ご主人様が倒れないように、俺達頑張ります!」と言ってくれた。
 その後、食堂で糖分補給を終えた俺は、婚約者のアリスのいる部屋に向かった。


 ◇ ◇ ◇


「あっ、アキト君。お仕事終わったの?」
「うん。さっき終わったよ」

 アリスはライムを頭の上に乗せて編み物をしていた。
 二年前までライムの世話は奴隷達に任せていたが、ここ最近はアリスが面倒を見ている。
 本来、あるじである俺が見るべきなのだが、仕事で忙しくて面倒を見きれない。しかし、ライムもライムで俺と離れたくないため、互いにゆずり合った結果が、アリスが面倒を見るという今の形となっている。

「ライムもアリスの護衛、お疲れ様」
「~」

 俺の言葉に対して、ライムは嬉しそうに横にプルプルとふるえた。
 それから俺はアリスの隣に座り、アリスの編み物が終わるまで本を読む事にした。


「アキト君、終わったよ~」
「んっ? あれ、俺いつの間にか寝てたのか?」
「本を読み始めて三分もしないうちに寝ちゃってたよ。相当疲れてたんだね」
「マジか……」

 アリスの声で目を開けた俺は、寝ていた事実に驚く。
 それから枕にしていたアリスのひざから顔を上げ、ソファーに座り直した。

「ごめんな。膝、大丈夫か?」
「大丈夫だよ。それより本当に疲れてるならちゃんと寝た方が良いよ? お出かけするって約束だったけど、別に今日じゃなくても大丈夫だよ」
「いや、約束は約束だから行くよ。それに、少し寝て、体力も回復したから大丈夫」

 心配するアリスにそう言って、俺はアリスを連れて街の方へと転移で移動した。


 今日は、前からアリスと約束をしていたお出かけをする日だ。そのため、いつもより早く仕事を切り上げたのだった。
 まあ、切り上げるために頑張りすぎて、アリスに心配をかけさせたのは失態しったいだ。

「さてと。久しぶりのデートだから楽しもうか」
「うん!」
「~」
「……って、ライムもついてきたか」

 アリスの頭の上で、楽しそうにプルプル震えるライムが目に入る。

「ライムちゃん、最近、私の頭の上が定位置になってて、いるのに気づかなかったよ。どうする? 一度お家に連れて帰る?」
「ん~……まあ、領内の街だし大丈夫だろう。大人しくしてるんだぞ?」
「~」

 俺の言葉にライムは返事をするかのように体を震わせた。
 それから俺達は、街中を歩き始めた。


「あっ、ご主人様! それにアリス様も、今日はデートですか?」

 街中を歩いていると、巡回中のジルと遭遇した。
 自警団のリーダーとして彼もまた、レオンやクロガネとそろって成長を続けている。師であるサジュさんが二年前にこの街に越してきてから、休みの日もサジュさんに稽古けいこをつけてもらっているらしい。
 多分剣術だけでいえば、ジルニア国のトップ5には入る実力を持っているだろうな。

「そうだよ。ジルは見回りか?」
「はい。最近また人が増え始めたので、見回りの頻度を増やしているんです」
「そうか、頑張ってくれよ。街の安全はお前に任せてるからな」
「はい!」

 ジルは俺の言葉に元気良く返事をすると、「お邪魔じゃましては悪いので」と言ってすぐに去っていった。

「……ジルの奴、また暫く見ないうちに大きくなってたな。あいつ、どこまで背を伸ばすんだ?」

 俺はボソッとつぶやいた。
 二年前の時点でもそれなりの身長があったジルだが、二年経って180センチを超え、更に数センチ伸びたようだった。

「本当に大きいよね。たまに噂で聞くけど、ジル君のファンもいるらしいよ?」
「背が高いし、顔もそこそこ良いからな。それに、自警団のリーダーという役職もある。まあ、モテるのもわかるな……はぁ、俺も早く身長伸びないかな」

 身長……俺はこれに関してずっと悩んでいた。
 というのも、二年前から、俺の身長というか、俺の体は成長していないのだ。
 その一方で、周りだけが成長しているので俺は不安を感じている。
 最近だと、アリスとも身長がほぼ同じになってるし。

「でも、アキト君のお爺さんのリオンさんは、アキト君ももうすぐしたら成長するって言ってたし大丈夫だよ。それにほら、お兄さんのエリクさんと、お姉さんのアミリスさんも一時期成長が止まってたけど、今じゃ凄く成長してるし」
「そうだと良いんだけどな……」

 アリスが言うように、同じ親を持つ兄さん、姉さんも一時期成長が止まっていたが、今では二人とも立派に成長して、大人の美男美女となっている。
 だから俺も大丈夫だと思いたいが……
 二人が成長し出した歳は、もう過ぎてるんだよな……
 そう考えて俺は再び不安になったが、今はアリスとのデートの途中だからな。
 嫌な考えを振り払う。
 その後、少しおなかいたという事で、行きつけの定食屋に入って、めしを食べる事にしたのだった。


「やっぱり、ここの料理は美味おいしいな」

 料理を食べ終えた俺は、久しぶりにこの店の料理を食べれて満足げにそう言うと、アリスも「本当に美味しいよね」と言った。
 ここは庶民的な店で、値段もそこまで高くなく、俺の領地の中でもかなり人気がある。
 領主御用達ごようたしという宣伝も相まって、連日行列ができる人気店なのだ。
 一応俺は領主特権というか、この店のオーナーが俺の奴隷という事もあるので、専用の場所を用意されている。更には、いつでも好きな時に食べに来られる状態となっている。

「それにしても、本当に俺の奴隷達はこの二年で更に成長したな……」
「アキト君の奴隷の人達、凄く頼もしい人達ばかりだよね」
「ああ、レオンやクロネだけが昔は目立ってたが、今じゃ色んな分野の人材がいるからな。色んな所で、俺の奴隷の名前を耳にするよ」

 二年前までは、俺の奴隷の中で有名な奴といえば、レオンかクロネ、それにジルくらいだった。
 しかし今では、各分野に俺の奴隷達はいて、その多くが功績を残している。
 中でも、転生者組の奴隷達の活躍は凄い。
 料理人の転生者であるドルグは、他国にいくつも出店する料理店のオーナーをしている。ネモラは、あふれる製作意欲を止める事なく、数多くの魔道具を作っている。
 こうした転生者組のおかげで俺は、異世界に来ているのに、前世の地球のような暮らしをできているのだ。
 そこで、ふと思い出した俺は話題を変える。

「そうだ。そろそろクロガネが戻ってきそうだから、盛大に出迎えてやろうと思うんだ。で、何かプレゼントを渡そうと思うんだけど……何か案とかある?」
「クロガネ君が戻ってくるの? ん~、クロガネ君の好きな物とかわからないけど。一番喜びそうなのって、アキト君と戦う事じゃないかな?」
「いや、まあそうかもしれないけど……」
「アキト君も最近は運動全然してないって言ってたし、丁度ちょうどいいからこの機会にまたレベル上げとかしてみたら?」

 アリスのその言葉に俺は少しだけ考え、ある不安について口にした。

「クロガネとの戦いのために俺がまたそうやって動くと……今は大人しくしてる爺ちゃんやレオンが、『戦おう戦おう』ってうるさくなりそうなんだよな……」
「あ~、それはあるかもね。今でもたまにリオンさんが家に来て、アキト君を誘おうとしてるよね」
「ああ、あの誘いに乗ったが最後……なんだよな。また俺は、最強の魔法使いに、最強の竜王にと、戦いを申し込まれる日々に逆戻りだよ」

 そう言いながら俺は、ブルッと震えてしまった。
 アリスは話題を変えるように、「でも、クロガネ君が喜びそうな事って他にあるかな?」と言った。

「……それが思いつかないんだよな」
「まあ、もう少し考えてみようよ。まだ帰ってくるまでは時間があるんでしょ?」
「一応後で、かげ達にクロガネの居場所について聞くつもりだよ」

 そう言った後、俺達は定食屋を出た。
 それからデートの続きをして、日が落ちかけた頃に家に戻ってきたのだった。


 その後、アリスと別れた俺は影を呼び出し、クロガネの居場所について知っているか尋ねた。

「クロガネなら、今はジルニア国内にいますよ」
「って事は、マジで戻ってきてるのか」
「はい。本当はもう少し早めに帰る予定だったみたいですけど、道中でリオン様と会って暫く二人で行動してたみたいです」
「爺ちゃんと行動か……なるほど、それで最近爺ちゃん、家に来てなかったのか」

 一週間前までは頻繁に来ていた爺ちゃんだったが、ここ数日は顔を出していない。なるほど、クロガネを見つけて、彼と遊んでいたのか。

「そうなると、高確率で一緒にこっちに来そうだな……マジでクロガネの出迎え、どうしよう」

 影からの報告を聞いた後、俺は良い案が思いつかず、その日は悩みながら眠る事になった。


 ◇ ◇ ◇


 そして翌日、仕事を始める前にクロネに、「クロガネへの出迎えとして何かプレゼントをしようと思うが、何が良いか」と聞いてみた。

「そりゃ勿論もちろん、ご主人様との対戦権利でしょうね。クロガネならそれが一番喜ぶと思うわね」
「お前もその考えか……」

 アリスと同じ回答をしたクロネに対し、俺はガクッと肩を落とした。
 その日は一日、仕事をしながらどんなプレゼントが良いか考え続けた。


 そうして夕食の時間となり、仕事を終えてリビングに行くと、先にアリスが待っていた。

「アキト君、今日もお疲れ様」
「ありがとう。アリス」

 そう言って俺はアリスの隣の席に座り、運ばれてきた夕食を食べ始めた。

「それで、クロガネ君のプレゼントは何か決まったの?」
「新しい武具とかで喜ぶかなって考えに至ったけど……結局一番喜ぶのは、俺との戦闘権利だろうな」

 一応、クロガネへの帰還祝いは考えついた。
 さっき言ったように「新しい武具でもやろうかな」という安易なものだ。
 とはいえ、この二年で武具生産技術も上がり、以前よりも性能が高い武具を、俺の奴隷達は使っている。俺がクロガネに武具を渡したのは随分前だから、変えても良さそうだろうと考えたというわけである。

「まあ、それでもクロガネ君は喜ぶと思うし、それでいいんじゃない?」
「確かに、喜ぶ物を与えられるならこれでも良いけど、一番喜ぶ物をわかってて他をあげようとしてるのが、何だかちょっと自分の中で引っかかるんだよな……」

 俺がそう言うと、アリスは「アキト君、実はクロガネ君と戦いたいとか思ってるんじゃないのかな?」と聞いてきた。

「俺の方がクロガネと? ……あ~、多分そうかもしれない」

 アリスの言葉のおかげで、自分の中で何となく引っかかっていた気持ちがわかった。
 自分では「嫌だ嫌だ」と言いつつも、俺は「この二年間修業に行っていたクロガネと戦いたい」と心のどこかで思っていたのだ。

「あ~、その気持ちが知れただけでもスッキリしたな。ありがとな、アリス」
「えへへ、アキト君と過ごして大分経つからね~。アキト君の、本心みたいなものもわかるようになったんだよ」

 アリスはそう自慢げに言うと俺に、「それじゃあ、クロガネ君と戦うの?」と聞いてきた。

「ん~……まあ、周りに人がいない所を見つけられたらな。ひとまず新しい武具を渡して、人がいない所で戦おうかなって」
「その時はちゃんと私も呼んでね? 久しぶりにアキト君が戦ってる姿も見たいから」
「うん。わかってる。ちゃんとその時は連れていくよ」

 そう言うと、アリスは嬉しそうな顔をして「楽しみにしてるね」と言った。
 その後、夕食を食べ終えた俺は風呂に入り、寝室でアリスと一緒に寝たのだった。


 ◇ ◇ ◇


 それから翌日、俺は仕事部屋ではなく、地下の訓練場に来ていた。
 そこでまず、久しぶりにステータスを確認をした。


 名 前 :アキト・フォン・クローウェン
 年 齢 :12
 種 族 :クォーターエルフ
 身 分 :王族、公爵、クローウェン商会・商会長
 性 別 :男
 属 性 :全
 レベル :326
 筋 力 :40754
 魔 力 :55079
 びん しょう :38978
  運  :78
 スキル :【鑑定:MAX】【剣術:MAX】【身体能力強化:MAX】
        【気配察知:MAX】【全属性魔法:MAX】【魔法強化:MAX】
            【無詠唱むえいしょう:MAX】【念力ねんりき:MAX】【魔力探知:MAX】
          【瞑想めいそう:MAX】【威圧いあつ:MAX】【指揮:MAX】
            【付与術:MAX】【偽装:MAX】【信仰心:MAX】
          【錬金術:MAX】【調理:MAX】【手芸:MAX】
            【使役術:MAX】【技能譲渡:MAX】【念話ねんわ:MAX】
            【木材加工:MAX】【並列思考:MAX】【縮地しゅくち:MAX】
            【予知:MAX】【咆哮ほうこう:MAX】【幻術:MAX】
            【防御の構え:MAX】【精神耐性:MAX】【直感:MAX】
            【忍耐力:MAX】【魔法耐性:MAX】【千里眼:MAX】
            【限界突破:MAX】【棒術:MAX】【短剣術:MAX】
            【槍術そうじゅつ:MAX】【大剣術:MAX】【鞭術べんじゅつ:MAX】
            【魔法剣:MAX】【サーチ:MAX】【毒耐性:MAX】
            【麻痺耐性:MAX】
 固有能力:【超成長】【魔導まどうの才】【武道ぶどうの才】
        【全言語】【図書館EX】【技能取得率上昇】
                  【原初魔法げんしょまほう】【心眼しんがん】【ゲート】
 称 号 :努力者 勉強家 従魔じゅうま使い
              魔導士 戦士 信仰者
          料理人 妖精の友 戦神 
      挑む者
 加 護 :フィーリアの加護 アルティメシスの加護 アルナの加護
          ディーネルの加護 フィオルスの加護 ルリアナの加護
                  オルムの加護


 この二年、修業から離れていたため成長はあまりない。
 変わった点といえば、年齢が上がった事。そして、たまの息抜きで魔物を狩りに出かけてもいたので、数レベルだけ上がっていた事だ。

「クロガネのレベルに関しては、爺ちゃんと戦ってるだろうから、爺ちゃんと近いレベルまで上がってそうだな……」

 あの爺ちゃん、俺の所に来ず、クロガネの相手をしているんだろう。
 相当レベルを上げているのは予想できる。

「そうなると、すぐにでもレベル上げに行きたいところだが……今すぐに行ったとしても非効率だろうな。とりあえず体を動かして、クロガネとの戦いに向けて調整をしよう」

 それから俺は、クロガネの帰還がはっきりするまでの間、仕事を始める前に軽く運動をするようにした。
 日に日に俺は昔の感覚を取り戻していき、完全に感覚が戻った頃に、俺の所にとある知らせが入った。
 その知らせとは――クロガネが戻ってきたという報告だった。


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