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第十章
第187話 番外編・アリスとデート
しおりを挟む急遽、アリスとデートをする事にした俺は、使用人に頼みお出かけ用の服装に髪型もセットしてもらった。
アリスにも使用人に頼み、先に終わった俺はアリスのおめかしが終わるのを待った。
「アキト君。お待たせ~」
「ッ! 大丈夫だよ。俺もさっき終わったところだから、可愛く仕上げて貰ったねアリス」
「うん。アキト君もカッコいいよ!」
アリスとそう言って、部屋に入ってきた。
使用人達によって、様変わりしたアリスの姿に驚いたが、平静を装って対応した。
いやいやマジで、アリス可愛すぎだろッ!
小さい頃から人形みたいで可愛く、成長した今は更に可愛くなって化粧をしたら更にパワーアップして、もう今すぐ抱きしめたい感情で一杯になってしまった。
「それじゃ、行こうかアリス」
「うん」
それから俺は、アリスと手を繋いで転移魔法で移動した。
まず最初に、ジルニア国の王都に建てた商会の建物だ。
新築で内装は綺麗に仕上がっており、既に家具なども搬入済みだった。
建物自体、以前まで王都の拠点として使っていた場所で商業区とも割と近いので、便利な場所に建てる事が出来た。
まあ、商会の中にはこれまで通り活動拠点としても使う事を想定し、仮眠室や鍛冶場等色々と作っている。
「うん、中々良い感じに出来てるな」
「そうだね。私のお家よりきれいな造りしてるとおもうよ。アキト君の奴隷さん達って、凄い人達が沢山いるんだね」
「あぁ、色んな所から集めたからな」
アリスが奴隷達の事を褒めると、建物中で色々と準備していた奴隷達が嬉しそうな顔をした。
それからアリスと建物から出た俺は、商業区の方へと歩いて行った。
建物の確認は終わったので、後はアリスとのデートを楽しむ事にした。
「アリス何か欲しい物あるか?」
「う~ん、欲しい物は特に……」
俺の言葉にアリスは悩んでいると、アリスはふと歩みを止めて服屋さんの前で立ち止まった。
そして、アリスは「中を見ても良い?」と聞いて来たので、良いよと言って一緒に服屋に入った。
女性物の服を見ずアリスは、男性用の服の方をジックリと見て回った。
もしかして、アリス俺の為に服を選んでいるのかな?
そう思った俺は、何も言わずアリスの後ろを着いて回った。
店の中に入って十数分が経ち、色々と見て回ったアリスは一つの服を手に取った。
その服は、黒を基調したコートだった。
「アキト君。この服試着してみて」
「んっ、分かった。ちょっと、待ってて」
渡されたのがコートだったので、試着室に入らずその場で腕を通した。
すると、アリスは「うん。アキト君にピッタリ」と笑顔で言った。
「コートか……余り着た事なかっけたど、似合ってる?」
「うん似合ってるよ! アキト君って、エルフさんの血が入ってて大人っぽいからコートとか似合いそうって思ったんだ」
「そっか。それじゃ、折角アリスが選んでくれたし、このコートは購入しようかな、まだ肌寒い季節だしデートの時はこれを着る事にするよ」
その後、俺もアリスに似合いそうな青のコートを選んで、二人でコートを着てデートを再開した。
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