前世ポイントッ! ~転生して楽しく異世界生活~

霜月雹花

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第135話

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 次の日、自分の〝2つ名〟が暫く決まらないと言う事が分かった俺は、いつも以上にスッキリと朝が起きれた。いつもの様に着替えた後、ゴレ助と一緒に裏庭でゴーレム作成を始めた。
 飛行訓練が結構、慣れて来たゴレ助は鳥(カラス)のゴーレムに入った状態で結構な高さまで飛ぶことが出来る様になっていた。

「ゴレ助、本当に賢い奴だな~」

 俺はゴレ助ほ褒めながら撫でてやると、嬉しそうに体をクネクネと動かし喜びを表現していた。この動作も可愛く、遂長く撫でてしまう。

「クリフ様、朝食の準備が出来ました」

「あっ、はい分かりました」

 ゴレ助の頭を撫でていると後ろからメイドさんにそう言われた俺は、ゴレ助を胸ポケットに入れ家の中に入った。そして、飯を食べ終わりソファで休憩しているとアリエス姉さんから「クリフ君、三日後って予定空いてる?」と聞かれた。

「今の所は、何も決めて無いよ。ミケは戻って来てるけど、アリスがまだ戻って来てないから、それまで遠出はしないって2人で決めたから」

「なら、今度の学園のパーティーに来ない? 生徒じゃないけど、家族として参加できるから」

「う~ん……」

 そう言われた俺は、どうしようか迷った。正直、学園のパーティーには行きたい、クラスメートの人達と久しぶりに会いたいしお世話になった先生にも挨拶をしたい。
 そう悩んでいると、母さんから「ナターシャ達も来るから、クリフも来たら?」と言われた。

「そうか、学園のパーティーって事は兄さん達も居るのか……うん、なら行くよ」

「やった。それじゃ、三日後の夕方から予定空けててね」

「うん、分かった。ちゃんと、空けとくよ」

 そう言うと、アリエス姉さんと横で待って居たエレミア姉さんがハイタッチをして喜んでいた。その後、ミケが家に遊びに来たのでドラグノフ達と姉さん達も呼んで皆でトランプを色んなゲームでその日、一日遊びつくした。お昼を家で食べたミケも白米は気にいってくれた様子だった。
 そして、次の日朝食を食べた後ギルドに行くとミケの隣に久しぶりに会う顔が見えた。

「おはよう。ミケ、それとアリス。おかえり」

「おはようございます。クリフ君」

「おはよう、クリフ君。それと、ただいま」

 久しぶりに会ったアリスに挨拶をし、3人でギルドの中に入った。アリスも帰って来たと言う事で、俺達は再度パーティー登録をする事にした。

「アリス様、お久しぶりです」

「お久しぶりです。レインさん」

「レインさん、俺達のパーティー登録して貰えますか?」

「はい、分かりました」

 レインさんにパーティー登録の用紙を貰い、3人の名前と記入すべき所を書き提出した。その時、俺のギルドカードに〝Cランク〟と書かれているのが見たアリス達は驚いた。

「クリフ君、ランク上がってたの?!」

「うん、まあ……ミケなら、知ってると思うけど毒竜の討伐でランクが上がったんだよ」

「そうだったんです……アリスちゃん、私達一歩遅れましたね」

「うん、でも僕達も頑張れば直ぐに追いつくよ! がんばろ、ミケちゃん」

 アリスの言葉にミケは「はい、頑張りましょう!」とやる気に満ちた声でそう言った。レインさんは、そんな俺達を見てクスッと笑った後、奥に行きパーティー登録の作業に行った。
 そして、戻って来たレインさんに「クリフ様達のパーティー登録は出来ました」と告げられた俺達は、早速何か依頼を受けようと依頼ボードの所へ行き【ダンジョンの魔石を取って来て欲しい】という依頼の紙をレインさんの所へ持って行き、その依頼を受けギルドから出ようとした所で「クリフ君~」と俺の名前が呼ばれ後ろを振り向くとルーシェが居た。

「ルーシェさん達久しぶりだね。最近、見なかったけど何処かに行ってたの?」

「最近、ダンジョンに籠ってたのよ。それより、クリフ君聞いたよCランクに上がったんでしょ? おめでとう」

「ありがとう。っと、アリス達に紹介するよ。この人は、ルーシェさん他に2人仲間の女の子かいるCランクの冒険者だよ」

「私は、ミケです。よろしくお願いします」

「僕は、アリスです。よろしくお願いします」

 ミケとアリスは、ルーシェに自己紹介をするとルーシェは「私は、ルーシェだよ。よろしくね」と笑顔で返答した。

「ルーネさんとアンネは一緒じゃないの?」

「今日は活動自体休みにして2人は、朝から買い物に行ってるんだよ。私も一緒に行ってたんだけど、新しい剣を買ったから試し切り序に何か依頼でも受けようかなって思ってたらクリフ君を見つけたの」

「そうだったのか……なら、一緒に来ます? 俺達もダンジョンに少し行く予定だったので」

「良いの? それじゃ、一緒に行きたいな」

 その後、ルーシェも加わり4人でダンジョンに向かった。
 その間にルーシェとミケ達は女の子同士と言う事も有り直ぐに仲良くなっていた。
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