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第130話

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 家戻った俺はいつもより帰りが早いし、飯もガルドさんと食べていたのでそのまま裏庭に行き魔法の練習をする事にした。今日は、少し土魔法を集中的にやろうと考えた。

「これゴーレムとか作れないかな?」

 そう思った俺は早速、土を操り俺の背の高さ位の土人形を作った。しかし、ここからどう動かすのか考えていると、そう言えば闇属性は精神系の魔法もあるので闇属性を上手く使えば動かるのでは? と思った俺は、闇属性を土人形へ送った。

「……ッ!」

「壊れたか……魔力の調整が難しいな、しかし少し動いたから望みは少しあるな」

 少し望みが見えた俺は土魔法と闇魔法を同時に使い調整をしながらゴーレムの完成を目指し、練習を始めた。
 そして、俺は辺りが暗くなるまで練習を続け何とか手のひらサイズのゴーレムが一歩動かせる事に成功した。

「……今日は、ここまでにしよう。これ以上続けたら、途中で倒れそうだ」

 俺は、ゴーレムを土に戻し家に戻った。そして、リビングに行き夕食を食べ、風呂は久しぶりに父さんと入った。そう言えば、今日一日ドラグノフ達を見て無いなと思い部屋に戻るとベッドの中に居て「もしかして、一日中寝てたのか?」と呟き、まあ良いかと思い俺も自分のベッドに入り眠った。
 次の日、朝起きるとドラグノフ達がベッドから消えていた。まあ、地下室でリバーシーの練習をしているのだろうと思い行って見ると2人は居たが、していたのリバーシーではなく見た感じババ抜きだった。

「流石にリバーシー、飽きたのか?」

「あら、クリフ君。おはよう。うん、流石にアレだけやったら少し見たくない気分になっちゃって前にコレで遊んだ時にクリフ君から教えて貰った遊びをしてたの」

「うむ、この遊び我でも少しは少しは出来るみたいだからなリバーシーの次に面白いな」

 ドラグノフはそう言っているが、アーリンが耳打ちで「ああいってけど、もう2戦やって2敗してるのよ。ドラグノフ」と教えてくれた。

「そうか、それじゃ俺も参加しようかな朝飯まで時間あるし」

「良いわ、ドラグノフだけじゃ勝負にならないもの」

「我も良いぞ」

 その後、俺も参加したババ抜きは朝飯の時間まで続いた。俺とアーリンが1位2位争いをして、ドラグノフはドベとなった。
 朝飯を食べた後、どうせ皮鎧が出来るまで依頼は行かない予定だったので裏庭でゴーレムの練習をしていると、爺ちゃんが後ろから近づいてきた。

「何じゃ、クリフ。ゴーレムを作っておるのか?」

「爺ちゃん。爺ちゃんはゴーレム作れる?」

「いや、儂は出来ぬが知り合いに1人ゴーレムの作成に長けた者がおるんじゃよ」

「やっぱ、居るんだ。その人のゴーレムって、どうだった?」

「奴のは凄かったのう。巨大なゴーレムを作ったり、素早いゴーレムを作ったり色んな用途に分けて使い勝手のいいゴーレムを作っておったぞ」

 それを聞いた俺は「マジで?」と言った顔をして驚いた。小さなゴーレムを一歩動かすだけでも、やっとなのにそんな事が出来る人が居るなんて

「その人って、今何処に居るの?」

「う~ん、どうなんじゃろうな最後に会ったのが10年前だし、王都に居るのかも分からんな」

「……会って見たかったな、その人に少しでもゴーレムについて教えて貰いたかった」

「んっ? ゴーレムについてなら、本にも載っておるぞ?」

 爺ちゃんのその言葉に「えっ?」と言って返すと、本をアイテムボックスから取り出し、ページをパラパラと捲って行った。

「ほらっ、ここじゃここ」

「本当だ」

 そこには、俺が行っていたようにゴーレムは土魔法と闇魔法、そして付与魔法で行う魔法と書いてあった。

「爺ちゃん、ちょっと進んだと思うよ」

「そうか、それなら良かったのう。また、何か分からなくなったらいつでも聞いてくれて良いぞ」

「うん、分かった。ありがとう」

 そう言って、練習を再開した俺を見届け爺ちゃんは家に戻って行った。多分、俺が飯の時に難しい顔をしてたのを見て助言しに来てくれたのだろう。

「さてと、それじゃ続きをやりますか……」

 そう言って、ゴーレム作成を始めた。
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