前世ポイントッ! ~転生して楽しく異世界生活~

霜月雹花

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第113話

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 母さん達とも一緒にトランプで遊んだ後、昼食は竜の里で大量に手に入れる事が出来た米を料理人の人達に頼み炊いてもらい兄さん達にも食べて貰った。兄さん達にも米は好評で「凄く美味しいよ」と喜んでくれた。昼食を食べた後は、トランプをやるか他の事をやるかで迷った結果、外で皆で遊ぶことにした。(トランプで負け続けたドラグノフとアーリンがやりたく無いと言い出したから)

「外に出たは、良いけど何する?」

「う~ん、そうだね。それじゃ、鬼ごっこでもしようか」

「鬼ごっこか~、前はクリフ君といっつもしてたけど最近してなかったね。久しぶりにやりたいな~」

 レリック兄さんが〝鬼ごっこ〟を提案するとアリエス姉さんが賛成と言い、エレミア姉さんとクラリス兄さんも賛成となったので裏庭で皆で鬼ごっこする事になった。

「でも、裏庭だと障害物何もないから面白味に欠けるよ?」

「そうだね。土魔法で土壁でも作ろうか?」

「クリフ君。なら、私が障害物生やしてげるよ」

 とアーリンが言ったので任せることにした。アーリンが「皆、一旦裏庭から離れて」と言ったので一度裏庭の端まで行くとアーリンが地に手を置き魔力を流すと裏庭に生えていた草がボワッと生え更に木が生えたりと一気に様変わりした。

「後片付けの時はまた私がやるから、これでいい感じに障害物出来たでしょ?」

「ありがとう。アーリン」

「よし、なら皆ジャンケンで鬼を決めようか」

 レリック兄さんが言うとレリック兄さんの所に集まりジャンケンをした。鬼は1人と決め負けたのは俺だった。

「それじゃ、クリフ。30秒数えたら捕まえに来て、一応鬼だと分かる様にこの布を鬼の目印にするから皆覚えててね」

 そう言ってレリック兄さんから赤い布を渡された俺はそれを手に巻き「分かった。それじゃ、数えるよ~」と俺が「い~ち」と数え始めると一斉に皆散り散りへ走って行った。アーリンの生やした草は丁度1m位あり隠れるのにも使えれる感じで数え終わると目で確認する限り何処にもいなかった。

「それじゃ、捕まえに行くよ~」

 始まった事を伝える為に大きな声でそう言った俺は走り出した。走り始めて数十秒後、草の陰に隠れていたクラリス兄さんを見つけ俺は走って兄さんに近づいた。
 兄さんは俺に気が付くと逃げ出そうとしたが更に早く走った俺に捕まった。「はい、兄さん。30秒数えてね」と言いながら赤い布を渡した。
 兄さんは、「クッソ~、クリフ足早すぎ~」と言って「い~ち」と数え始めた。
 クラリス兄さんから出来るだけ遠くに逃げた俺は草に隠れると先に隠れていたアリエス姉さんとエレミア姉さんが居た。

「クリフ君、鬼じゃなくなったの?」

「うん、クラリス兄さんが今は鬼だと思うよ」

「クラリス兄さん、クリフ君と追いかけっこで勝負するってワザと近くに居たのよね。クリフ君、足が速いからもう少し遠くに居た方が良いよって言ったのに」

「あはは、そうだったの? 通りで直ぐ近くに居たと思ったよ」

 クラリス兄さんが考えていた事をアリエス姉さんから聞き、それだったら後で勝負しに行こうかなと考えていると前の草からクラリス兄さんが出て来た。

「うわっ! びっくりした~」

「ちっ、避けられたか、だがクリフこっから勝負だッ!」

 そう言ってクラリス兄さんは俺に向かって走り出した。俺の横に居た姉さん達には見向きもせず俺の方へ走って来たので俺はクラリス兄さんとは正反対の方へ逃げ始めた。そして、途中でレリック兄さんを見つけた俺はクラリス兄さんを背中の一歩手前まで引き付けレリック兄さんへタッチさせた。

「ちょっとクリフ。僕を身代わりにしたでしょ」

「だって、クラリス兄さんが暴走したんだからしょうがないよ。それとルール追加で鬼を付けられた相手にはタッチできないってルールしてよ」

 俺がそう言うとレリック兄さんは「そうだね。分かったよ、またクラリスが暴走すると思うし、それでいいよ」と言うと俺が隙を見せた瞬間タッチされた。「ちゃんと布も渡れて、30秒も数えてたからね」と言われた。

「……レリック兄さんって勉強の方が得意じゃなかったの?」

「どっちかって言うと勉強の方が得意だけど、これでも殿下の護衛だからね?」

「そうだった……」

 そして俺はレリック兄さんから赤い布を渡され30秒数え始めた。数え終わった俺は先程姉さん達と別れた場所に戻ると既に姉さん達が居なくなっていたので走りながら探し始めるとアーリンが隠れていたのでタッチをし布と追加ルールを説明して逃げた。
 その後も鬼ごっこは続き、アーリンの後アリエス姉さんがタッチされ鬼になったアリエス姉さんから一緒に逃げていたエレミア姉さんが転んでタッチされ鬼になり、一度も鬼になっていないドラグノフがワザとエレミア姉さんから鬼を交代すると全速力で俺を追い始めた。

「ドラグノフッ、後で覚えてろよッ!」

 俺に一点集中してるドラグノフから必死に草木を避けながら逃げていた俺だったが、草の根に足を取られ転びドラグノフからタッチされた。タッチした時のドラグノフは笑顔で「久しぶりにクリフとの勝負で勝ったぞ」とニコヤカに言って俺が30秒数える間に何処かへ消えた。
 鬼ごっこを夕方まで続けた結果、皆ヘトヘトになる位遊び疲れて地面に横になっていた。家の方からメイドさんが来ると「夕食の準備が出来ました」と伝えられたのでアーリンに頼み草木を元に戻し家へと帰って行った。
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