前世ポイントッ! ~転生して楽しく異世界生活~

霜月雹花

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第104話

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 家に帰ってきた俺達は、早速買ってきた家具を地下室の部屋に設置する為に地下室に行こうと階段の所へ行くと下から誰かが上がって来る音がして止まっていると、爺ちゃんが本を片手に持って上がって来た。

「クリフか、丁度いい。この本もう読み終わったから返そうと思っておったんじゃ」

「もう読み終わったの? 結構、分厚いのによく数日で読めたね」

 そう言えば、本を貸してから爺ちゃんを会っていなかったから、もしかしたらここ数日ずっと読んでいたのかもしれない。

「まあ、そこら辺は儂は長年、本を読み続けて来たからのう……所でクリフ。その子は、誰なんじゃ?」

「そうか、爺ちゃんにアーリン紹介するの忘れてたね。爺ちゃん、この子は俺の新しい従者になったアーリンだよ」

「よろしく」

「うむ、よろしく……アーリンか、何処かで聞いた事のある名じゃな」

 爺ちゃんは、そう言いながら「本、有難うな儂ちょっと出かけてくるから」と言って階段を上って行った。

「なあ、リグルにアーリンが妖精だって言わなくてよかったのか?」

「あっ、そう言えば爺ちゃんって妖精見たいって言ってたな……まあ、今度で良いかな出掛けるって言ってたし」

「私もリグルには昔から見てたから話しをしてみたいから、時間があったら話をしてみたいわ」

 その後、俺達は階段を下りて地下室に入り買ってきた家具をアイテムボックスから出して配置して行った。一応、本棚には読み終わった爺ちゃんから貰った本を入れたり、ドラグノフから頂いた本を並べたりテーブルの上にはアーリンが妖精の国で育てていた花を飾りたいと言ったので瓶に魔法で水を入れて花を飾ったりと装飾して行った。

「さて、大分いい感じの部屋になったな」

「ねえ、クリフ君。ここに妖精の国との扉を作ってもいいかしら?」

「扉?」

「うん、妖精の国に帰る時毎回森まで戻るのって手間だし、どうせならここに扉を作って移動しやすくしたいの」

 そう言ったアーリンに「別にいいけど、それってまた移動とか出来るの?」と聞くと「王の私なら、扉を何処でも移動させれるわ」と返って来たので「それなら、良いよ」と言ってレドルの杖を登録している。もう1つの部屋の方に妖精の国への扉をアーリンは作った。

「扉って言うから、部屋の扉みたいなのを思ってたけど陣なんだな」

「うん、これに妖精の力を加えるとあちらで国の管理をしてる子達が審査して妖精の国へ入れるの私の場合、王だから無審査だけど他の妖精の場合は一度審査が通るから少し時間が掛かるのよ」

「何で他の妖精は、審査があるんだ?」

「クリフ君も多分少しは分かってると思うけど、この世界って色んなスキルや能力があるよね? そのスキルや能力の中に【洗脳系】の力って妖精にも効くの、それで悪い人間に洗脳された妖精が間違って妖精の国に入らない様に審査をして妖精の中に人間の力が加わってないか調べて入らせるの」

「成程、結構警戒してるんだな」

「ええ、昔っから人間には悪いのが居るからね~」

 と言いながら、陣の作成を終わらせ「一度、国に帰るけど直ぐに戻ってくるわ」と言って妖精の国へと行ってしまった。

「ドラグノフはどうする?」

「うむ、そうだな最近リバーシーしてないし、少しやらないか?」

「そうだな、良いよ。やろうか」

 ドラグノフは笑顔で自分のアイテムボックスからリバーシーの一式を取り出し、その後、夕方までリバーシーをやり続けた。やってて段々とドラグノフが強くなってきたのが分かって「ちょっと、上手くなったなドラグノフ」と言うと笑顔で「我も成長するからな」と言い、誇らしげに胸を張ったが結局その試合は俺が勝ってドラグノフが少し落ち込んでいた。

「あっ、そろそろ夕飯の時間帯だから上に戻るか」

「うむ、分かった。所でアーリン遅いな」

「そう言えば、直ぐに帰ってくるって言ったけど結構時間経ってるな、何か会ったのかな?」

 そう思いながらもう1つの部屋の陣の前でアーリンが出て来ないか待って居ると、強い魔力が感じその瞬間目の前にアーリンが疲れた顔をして現れた。

「どうした、アーリン? 行く時よりやつれてるぞ?」

「……ちっょと、仕事が溜まっててそれを消化してきたの……私、疲れたから先に寝させてもらうわ」

「わ、分かった。それじゃ、リビング行く前に俺の部屋に寄ってアーリンのベッドを設置するか」

「ありがとう、クリフ君~」

「大丈夫かアーリン? 我がおんぶして行こうか?」

 ドラグノフもいつも喧嘩してるアーリンの状態を心配してそう言うと「助かるわ~」と言ってドラグノフの首に手を回して掴んでドラグノフはアーリンが落ちないように手で押さえながら部屋に移動し、アイザックさんの所で買ったベッドを設置し、掛布団も出してアーリンを横に寝させた。
 俺達は、アーリンに「おやすみ」と言って部屋を出て行き夕食が準備されてるリビングに向かった。
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