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第103話
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アイザックさんの後ろを付いて行き案内された場所には、大きな建物があり【アイザック商店】と掛けられた看板がドーンと目立つ場所にあった。アイザックさんは、その建物の扉を開けて中に入り「どうした? 入って良いよ」と驚いている俺を中に案内してくれた。
外からでも分かった通り、その建物は一階建てではなく5階建てでアイザックさんは3階にある【家具屋】に俺達を連れて行ってくれた。
「ここが俺の店で一番の家具を揃えている場所だ。見て回って来ていいから、じっくりと見てくれ」
「はい」
アイザックさんに言われた通り俺は、ドラグノフ達と一緒に店内を散策をし始めた。店内にある家具は、どれも高級そうで材質も良い物を使っているのか滑らかな感じを出し他の店とは高級感が違った。ドラグノフが「クリフ、あっちにあるベッド我の背丈にあってそうだ」と言って俺を引っ張って行った場所には、俺が今使っているベッドより大きく身長が高いドラグノフでも横になっても十分余る位の長さをしたベッドがあった。
「良い物に目を付けたな、それは巨人族以外の種族が全員寝れて、それでいて余裕感をもったベッドなんだ。それにこのベッド、少し弄っててなクリフ。その横にあめレバーを下ろしてみてくれ」
「これ?」
アイザックさんに言われるがまま、ベッドの頭部分にあったレバーを下ろすとベッドが変形して行き、先程の大きなベッドが四角い箱へと変化した。
「これは、アイテムボックスやアイテムバッグを持たない人が持ち運びやすくするために俺の商店だけが使える技法で作った物なんだよ」
「す、すげ~、さっきまでのベッドとは思えない……」
「我もこんな物、初めて見たな」
「私も初めて見たわ、人間って凄いのね」
と俺、ドラグノフ、アーリンは今見たベッドの変形に驚き、アイザックさんはそんな俺達を満足そうに「凄いだろ。これが俺の商店の技術なんだぜ」と誇らしげに言った。
その後も色々な家具を見せて貰い。テーブルや椅子、そしてアーリンとドラグノフ用のベッドを購入する事にした。金は、ドラグノフから巻き上げたのが沢山あったので躊躇いもせずに使ったがそろそろ自分の金銭感覚が狂い始めたかもしれないなと危機感を覚えつつ、買い物を終わらせた。
「そうだ。一応、今後お得意様にもなりそうだしコレを渡しておくよ」
「会員カード?」
アイザックさんから渡された者は、金属のプレートで【アイザック商店・会員カード】と書かれていた。
「これは、俺かここの他の支部を任せてる幹部達が気に入った者にだけ渡す。特別なカードで、これがあれば俺の商店では特注品を作る時や買い物する時に安く買えたり、アイザック商店お抱えの職人へ注文したりできるカードなんだよ」
「い、良いんですか? そんな物を俺に渡して?」
「ああ、クリフは何か凄いオーラを感じるからな今の内に手を付けときたいって考えもあるんだが、単に俺が気に入ったってのもあるんだよ」
笑いながらアイザックさんが言うと、ドラグノフが「我も主の事気に入った」と言いアーリンも「クリフ君の味方をするなら、私も貴方の事気に入ったわ」と言いアイザックさんは「竜に気に入られた何て初めてだな」と笑いながら言った。
「それじゃ、そろそろ俺達帰りますね」
「また、何か必要なら家に来いよ。殆どの物ならどこの商店よりあるからな」
「はい、その時はまたよろしくお願いします」
その後、建物の外までアイザックさんは来てくれて別れた。帰り道、ドラグノフ達に「もしかして、さっき」と他の人には聞こえない大きさで話しかけると、「うむ、我の加護を与えたぞ」「私もよ」と言った。
「いやいや、アイザックさん商人なのに竜王と妖精王の加護なんて付けられたら逆に困るんじゃないか」
「そうか? まあ、別に害はないだろうし加護自体神の気まぐれで付けられる物なんだから気にしないんじゃないか?」
「ドラグノフと違って、私の場合妖精は人にも知られているから喜んでもらえる筈よ」
と二人は言ったが、特に問題が起きませんようにと心の中で祈りながら帰り道を歩いて行った。
★☆★
アイザック商店・王都本部特別室に1人の男性が入って来た。入って来たのは、ショーラン王国でも数多くの商人が居る中でSランク商人として商業ギルドに所属している。アイザック・ランパート、手に資料を持って部屋の中ある椅子にドカッと座った。
「クリフか……クリムの息子ってだけでも価値があるが、それ以上にあの子はクリム以上のオーラが感じるな、これは先に動いていて正解だったかもな」
アイザックは固有能力として【オーラ識別】という能力を持っていて、人が生まれた時より持っているオーラの量を見る事が出来るのだ。そして、クリフのオーラを見た時「これは、早く行動するか」と誰よりも早く動きその結果、竜王と妖精王2つの加護を手に入れた。
そして、この男は今後クリフとクリフの仲間に対し他の商人を寄せ付けない程手を回して行くのであった。
外からでも分かった通り、その建物は一階建てではなく5階建てでアイザックさんは3階にある【家具屋】に俺達を連れて行ってくれた。
「ここが俺の店で一番の家具を揃えている場所だ。見て回って来ていいから、じっくりと見てくれ」
「はい」
アイザックさんに言われた通り俺は、ドラグノフ達と一緒に店内を散策をし始めた。店内にある家具は、どれも高級そうで材質も良い物を使っているのか滑らかな感じを出し他の店とは高級感が違った。ドラグノフが「クリフ、あっちにあるベッド我の背丈にあってそうだ」と言って俺を引っ張って行った場所には、俺が今使っているベッドより大きく身長が高いドラグノフでも横になっても十分余る位の長さをしたベッドがあった。
「良い物に目を付けたな、それは巨人族以外の種族が全員寝れて、それでいて余裕感をもったベッドなんだ。それにこのベッド、少し弄っててなクリフ。その横にあめレバーを下ろしてみてくれ」
「これ?」
アイザックさんに言われるがまま、ベッドの頭部分にあったレバーを下ろすとベッドが変形して行き、先程の大きなベッドが四角い箱へと変化した。
「これは、アイテムボックスやアイテムバッグを持たない人が持ち運びやすくするために俺の商店だけが使える技法で作った物なんだよ」
「す、すげ~、さっきまでのベッドとは思えない……」
「我もこんな物、初めて見たな」
「私も初めて見たわ、人間って凄いのね」
と俺、ドラグノフ、アーリンは今見たベッドの変形に驚き、アイザックさんはそんな俺達を満足そうに「凄いだろ。これが俺の商店の技術なんだぜ」と誇らしげに言った。
その後も色々な家具を見せて貰い。テーブルや椅子、そしてアーリンとドラグノフ用のベッドを購入する事にした。金は、ドラグノフから巻き上げたのが沢山あったので躊躇いもせずに使ったがそろそろ自分の金銭感覚が狂い始めたかもしれないなと危機感を覚えつつ、買い物を終わらせた。
「そうだ。一応、今後お得意様にもなりそうだしコレを渡しておくよ」
「会員カード?」
アイザックさんから渡された者は、金属のプレートで【アイザック商店・会員カード】と書かれていた。
「これは、俺かここの他の支部を任せてる幹部達が気に入った者にだけ渡す。特別なカードで、これがあれば俺の商店では特注品を作る時や買い物する時に安く買えたり、アイザック商店お抱えの職人へ注文したりできるカードなんだよ」
「い、良いんですか? そんな物を俺に渡して?」
「ああ、クリフは何か凄いオーラを感じるからな今の内に手を付けときたいって考えもあるんだが、単に俺が気に入ったってのもあるんだよ」
笑いながらアイザックさんが言うと、ドラグノフが「我も主の事気に入った」と言いアーリンも「クリフ君の味方をするなら、私も貴方の事気に入ったわ」と言いアイザックさんは「竜に気に入られた何て初めてだな」と笑いながら言った。
「それじゃ、そろそろ俺達帰りますね」
「また、何か必要なら家に来いよ。殆どの物ならどこの商店よりあるからな」
「はい、その時はまたよろしくお願いします」
その後、建物の外までアイザックさんは来てくれて別れた。帰り道、ドラグノフ達に「もしかして、さっき」と他の人には聞こえない大きさで話しかけると、「うむ、我の加護を与えたぞ」「私もよ」と言った。
「いやいや、アイザックさん商人なのに竜王と妖精王の加護なんて付けられたら逆に困るんじゃないか」
「そうか? まあ、別に害はないだろうし加護自体神の気まぐれで付けられる物なんだから気にしないんじゃないか?」
「ドラグノフと違って、私の場合妖精は人にも知られているから喜んでもらえる筈よ」
と二人は言ったが、特に問題が起きませんようにと心の中で祈りながら帰り道を歩いて行った。
★☆★
アイザック商店・王都本部特別室に1人の男性が入って来た。入って来たのは、ショーラン王国でも数多くの商人が居る中でSランク商人として商業ギルドに所属している。アイザック・ランパート、手に資料を持って部屋の中ある椅子にドカッと座った。
「クリフか……クリムの息子ってだけでも価値があるが、それ以上にあの子はクリム以上のオーラが感じるな、これは先に動いていて正解だったかもな」
アイザックは固有能力として【オーラ識別】という能力を持っていて、人が生まれた時より持っているオーラの量を見る事が出来るのだ。そして、クリフのオーラを見た時「これは、早く行動するか」と誰よりも早く動きその結果、竜王と妖精王2つの加護を手に入れた。
そして、この男は今後クリフとクリフの仲間に対し他の商人を寄せ付けない程手を回して行くのであった。
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