84 / 192
第84話
しおりを挟む
村に着いた俺達一行は、直ぐに村の村長の家に向かい。父さんと、隊長さんが家に中に入って行き話し合いをして、数分後戻って来た父さんから「アイザックに頼んでた食料は、向こうの倉庫にそのまま入れておいてくれる?」と父さんから頼まれたアイザックさんは、「ああ、分かったよ。」と言って村長と一緒に倉庫の方へ向かった。
「クリフのアイテムボックスの中にある。食料も一旦ここの村に置いて山に行くから村長から貸してもらう家の隣に倉庫があるからその中に入れておこうか」
「うん、分かったよ」
返事をした後、父さんと一緒に倉庫へ向かいその中に行く時に入れた食料を置き、その後騎士団のいつものメンバーの人達と一緒に夕食を作り今日は早めに就寝する事になった。
そして次の日、山に登る組と村の中に残る組に分かれる事になった。もちろんの事なのだが、俺と最後の最後まで嫌がっていたアイザックさんは山に登る組に編成して貰った。父さんも山に登る組で、騎士団の隊長さんとクルディさん、その他騎士の人達が6人が山に登る事になった。
ルトアは、村に残る組で「竜に会ったら、色々聞かせてくれよな!」と言われた。
「クリフ。お願いだから、危険だと思ったらすぐに逃げてよね?」
「分かってるよ。僕だって、母さんを悲しませたくないしね」
道中、ずっと俺にそんな事を言っていた父さんも山の麓に着いた頃には一言も喋らず気を引き締めていた。
「グルルルルァァァァァァァァッ!!」
「「ッ!」」
行き成り頂上の方から、迫力のある咆哮が聞こえた。その声が聞こえた瞬間、着いて来ていた騎士の内2人が気絶をしてしまい、他の騎士達とアイザックさんは顔を青ざめていた。平気だったのは、俺、父さん、隊長の3名だけだった。
「クリム様、今のは……」
「ああ、ルディ。竜の咆哮だね。今のであの子達は気絶してしまったようだね。クリフは平気かい?」
「なんとか、大丈夫かな? こんなに離れてるのに凄い威圧だったね」
「うん、多分だけど竜種の中でも上位の存在なんだろうね。ルディ、この先には私とクリムとアイザックで行くから、君はその子達と一緒に村に帰っていてくれ」
その言葉を聞いた隊長さんは、「しかし、それだとクリム様達が危険です」と言い。後ろで顔を青ざめていたアイザックさんは「俺は、村に帰りたいんだが」と言っていた。
「ルディ、心配してくれるのは嬉しいんだけど多分この先だとあの子達には荷が重いだろうし、もし村に竜が来た場合君が居なかったら指揮をとれる者を居なくなってしまうから、もしもの為に村で待機していてくれ」
「ク、クリム様。すみません……」
気絶した2人の騎士の肩を担いでいた顔を青ざめている騎士達が父さんに謝罪をし、「気にしなくていいよ。君達が悪いわけじゃないからね」と言って、最後まで残ろうとしていた隊長さんに「頼むね」と父さんは言って、俺とアイザックさんを連れて登山を再開した。
「ク、クリム。俺、マジで帰りたいだけど……」
「その芝居、そろそろ止めないと君の所と契約してるお店切るよ?」
「わ、悪かったって本気にすんなよ! それに帰りたいのは本音だよ」
顔を青ざめていたアイザックさんは、父さんの一言で瞬時を平気そうな顔に戻った。
「クリフ。さっきのを聞いて分かったけど、この先に居るのは竜種の中でも上位の存在の竜。知能が低く暴れ回る下位の竜種より話し合いが出来るって点で言えば良い所なんだけど、もし話し合いをした結果悪かった場合、父さんでも手を焼くと思うから本当に覚悟を決めてね」
と今迄の忠告とは違い本気の忠告をしてきた父さんに「うん、僕もさっきので気が引き締まったよ」と言いアイテムボックスの中に入れておいた装備を着けた。
「んっ? クリフのその武器、もしかしてガルフの爺の所のやつか?」
「はい、先日作ってもらったばかりの剣です」
「へぇ~、ガルフの爺。クリフの事認めてんだな……よしっ、もし何か素材で困った時があれば俺に言いな【豪商アイザック】の2つ名を持つ俺だったらなんでも手に入れてらよ」
「本当ですか? それは、有難いです」
アイザックさんからそう言われた俺は、頭の中で「アイザックさんに頼めば、米とか手に入れれるかな? それに他の調味料とかも……」と考えだし、それを見ていた父さんが「アイザック、こんな所で商売とは流石だね」と言った。
その後俺達は慎重に登山をして良きもう直ぐ頂上だと言う所で行き成り地面が大きく揺れた。
「地震?」
「いや、これは魔法で起こったようだ。もしかしたら、誰かが竜と戦ってるのかも知れない」
その言葉を言った父さんは、「何処の冒険者だ? ここに竜が居るのを知ってるのはクールベルト家でも数人とレグルス様位な筈なのに……」と呟き少し急いで頂上へ目指した。
そして、頂上に着いた俺達の目に映ったのは1人のローブを着た魔法使いと巨大な体を持った紅い竜が戦っている姿だった。
「クリフのアイテムボックスの中にある。食料も一旦ここの村に置いて山に行くから村長から貸してもらう家の隣に倉庫があるからその中に入れておこうか」
「うん、分かったよ」
返事をした後、父さんと一緒に倉庫へ向かいその中に行く時に入れた食料を置き、その後騎士団のいつものメンバーの人達と一緒に夕食を作り今日は早めに就寝する事になった。
そして次の日、山に登る組と村の中に残る組に分かれる事になった。もちろんの事なのだが、俺と最後の最後まで嫌がっていたアイザックさんは山に登る組に編成して貰った。父さんも山に登る組で、騎士団の隊長さんとクルディさん、その他騎士の人達が6人が山に登る事になった。
ルトアは、村に残る組で「竜に会ったら、色々聞かせてくれよな!」と言われた。
「クリフ。お願いだから、危険だと思ったらすぐに逃げてよね?」
「分かってるよ。僕だって、母さんを悲しませたくないしね」
道中、ずっと俺にそんな事を言っていた父さんも山の麓に着いた頃には一言も喋らず気を引き締めていた。
「グルルルルァァァァァァァァッ!!」
「「ッ!」」
行き成り頂上の方から、迫力のある咆哮が聞こえた。その声が聞こえた瞬間、着いて来ていた騎士の内2人が気絶をしてしまい、他の騎士達とアイザックさんは顔を青ざめていた。平気だったのは、俺、父さん、隊長の3名だけだった。
「クリム様、今のは……」
「ああ、ルディ。竜の咆哮だね。今のであの子達は気絶してしまったようだね。クリフは平気かい?」
「なんとか、大丈夫かな? こんなに離れてるのに凄い威圧だったね」
「うん、多分だけど竜種の中でも上位の存在なんだろうね。ルディ、この先には私とクリムとアイザックで行くから、君はその子達と一緒に村に帰っていてくれ」
その言葉を聞いた隊長さんは、「しかし、それだとクリム様達が危険です」と言い。後ろで顔を青ざめていたアイザックさんは「俺は、村に帰りたいんだが」と言っていた。
「ルディ、心配してくれるのは嬉しいんだけど多分この先だとあの子達には荷が重いだろうし、もし村に竜が来た場合君が居なかったら指揮をとれる者を居なくなってしまうから、もしもの為に村で待機していてくれ」
「ク、クリム様。すみません……」
気絶した2人の騎士の肩を担いでいた顔を青ざめている騎士達が父さんに謝罪をし、「気にしなくていいよ。君達が悪いわけじゃないからね」と言って、最後まで残ろうとしていた隊長さんに「頼むね」と父さんは言って、俺とアイザックさんを連れて登山を再開した。
「ク、クリム。俺、マジで帰りたいだけど……」
「その芝居、そろそろ止めないと君の所と契約してるお店切るよ?」
「わ、悪かったって本気にすんなよ! それに帰りたいのは本音だよ」
顔を青ざめていたアイザックさんは、父さんの一言で瞬時を平気そうな顔に戻った。
「クリフ。さっきのを聞いて分かったけど、この先に居るのは竜種の中でも上位の存在の竜。知能が低く暴れ回る下位の竜種より話し合いが出来るって点で言えば良い所なんだけど、もし話し合いをした結果悪かった場合、父さんでも手を焼くと思うから本当に覚悟を決めてね」
と今迄の忠告とは違い本気の忠告をしてきた父さんに「うん、僕もさっきので気が引き締まったよ」と言いアイテムボックスの中に入れておいた装備を着けた。
「んっ? クリフのその武器、もしかしてガルフの爺の所のやつか?」
「はい、先日作ってもらったばかりの剣です」
「へぇ~、ガルフの爺。クリフの事認めてんだな……よしっ、もし何か素材で困った時があれば俺に言いな【豪商アイザック】の2つ名を持つ俺だったらなんでも手に入れてらよ」
「本当ですか? それは、有難いです」
アイザックさんからそう言われた俺は、頭の中で「アイザックさんに頼めば、米とか手に入れれるかな? それに他の調味料とかも……」と考えだし、それを見ていた父さんが「アイザック、こんな所で商売とは流石だね」と言った。
その後俺達は慎重に登山をして良きもう直ぐ頂上だと言う所で行き成り地面が大きく揺れた。
「地震?」
「いや、これは魔法で起こったようだ。もしかしたら、誰かが竜と戦ってるのかも知れない」
その言葉を言った父さんは、「何処の冒険者だ? ここに竜が居るのを知ってるのはクールベルト家でも数人とレグルス様位な筈なのに……」と呟き少し急いで頂上へ目指した。
そして、頂上に着いた俺達の目に映ったのは1人のローブを着た魔法使いと巨大な体を持った紅い竜が戦っている姿だった。
38
お気に入りに追加
6,380
あなたにおすすめの小説
公爵家三男に転生しましたが・・・
キルア犬
ファンタジー
前世は27歳の社会人でそこそこ恋愛なども経験済みの水嶋海が主人公ですが…
色々と本当に色々とありまして・・・
転生しました。
前世は女性でしたが異世界では男!
記憶持ち葛藤をご覧下さい。
作者は初投稿で理系人間ですので誤字脱字には寛容頂きたいとお願いします。
無能と呼ばれたレベル0の転生者は、効果がチートだったスキル限界突破の力で最強を目指す
紅月シン
ファンタジー
七歳の誕生日を迎えたその日に、レオン・ハーヴェイの全ては一変することになった。
才能限界0。
それが、その日レオンという少年に下されたその身の価値であった。
レベルが存在するその世界で、才能限界とはレベルの成長限界を意味する。
つまりは、レベルが0のまま一生変わらない――未来永劫一般人であることが確定してしまったのだ。
だがそんなことは、レオンにはどうでもいいことでもあった。
その結果として実家の公爵家を追放されたことも。
同日に前世の記憶を思い出したことも。
一つの出会いに比べれば、全ては些事に過ぎなかったからだ。
その出会いの果てに誓いを立てた少年は、その世界で役立たずとされているものに目を付ける。
スキル。
そして、自らのスキルである限界突破。
やがてそのスキルの意味を理解した時、少年は誓いを果たすため、世界最強を目指すことを決意するのであった。
※小説家になろう様にも投稿しています
転生令嬢の食いしん坊万罪!
ねこたま本店
ファンタジー
訳も分からないまま命を落とし、訳の分からない神様の手によって、別の世界の公爵令嬢・プリムローズとして転生した、美味しい物好きな元ヤンアラサー女は、自分に無関心なバカ父が後妻に迎えた、典型的なシンデレラ系継母と、我が儘で性格の悪い妹にイビられたり、事故物件王太子の中継ぎ婚約者にされたりつつも、しぶとく図太く生きていた。
そんなある日、プリムローズは王侯貴族の子女が6~10歳の間に受ける『スキル鑑定の儀』の際、邪悪とされる大罪系スキルの所有者であると判定されてしまう。
プリムローズはその日のうちに、同じ判定を受けた唯一の友人、美少女と見まごうばかりの気弱な第二王子・リトス共々捕えられた挙句、国境近くの山中に捨てられてしまうのだった。
しかし、中身が元ヤンアラサー女の図太い少女は諦めない。
プリムローズは時に気弱な友の手を引き、時に引いたその手を勢い余ってブン回しながらも、邪悪と断じられたスキルを駆使して生き残りを図っていく。
これは、図太くて口の悪い、ちょっと(?)食いしん坊な転生令嬢が、自分なりの幸せを自分の力で掴み取るまでの物語。
こちらの作品は、2023年12月28日から、カクヨム様でも掲載を開始しました。
今後、カクヨム様掲載用にほんのちょっとだけ内容を手直しし、1話ごとの文章量を増やす事でトータルの話数を減らした改訂版を、1日に2回のペースで投稿していく予定です。多量の加筆修正はしておりませんが、もしよろしければ、カクヨム版の方もご笑覧下さい。
※作者が適当にでっち上げた、完全ご都合主義的世界です。細かいツッコミはご遠慮頂ければ幸いです。もし、目に余るような誤字脱字を発見された際には、コメント欄などで優しく教えてやって下さい。
※検討の結果、「ざまぁ要素あり」タグを追加しました。
暇つぶし転生~お使いしながらぶらり旅~
暇人太一
ファンタジー
仲良し3人組の高校生とともに勇者召喚に巻き込まれた、30歳の病人。
ラノベの召喚もののテンプレのごとく、おっさんで病人はお呼びでない。
結局雑魚スキルを渡され、3人組のパシリとして扱われ、最後は儀式の生贄として3人組に殺されることに……。
そんなおっさんの前に厳ついおっさんが登場。果たして病人のおっさんはどうなる!?
この作品は「小説家になろう」にも掲載しています。
異世界転生はどん底人生の始まり~一時停止とステータス強奪で快適な人生を掴み取る!
夢・風魔
ファンタジー
若くして死んだ男は、異世界に転生した。恵まれた環境とは程遠い、ダンジョンの上層部に作られた居住区画で孤児として暮らしていた。
ある日、ダンジョンモンスターが暴走するスタンピードが発生し、彼──リヴァは死の縁に立たされていた。
そこで前世の記憶を思い出し、同時に転生特典のスキルに目覚める。
視界に映る者全ての動きを停止させる『一時停止』。任意のステータスを一日に1だけ奪い取れる『ステータス強奪』。
二つのスキルを駆使し、リヴァは地上での暮らしを夢見て今日もダンジョンへと潜る。
*カクヨムでも先行更新しております。
30代社畜の私が1ヶ月後に異世界転生するらしい。
ひさまま
ファンタジー
前世で搾取されまくりだった私。
魂の休養のため、地球に転生したが、地球でも今世も搾取されまくりのため魂の消滅の危機らしい。
とある理由から元の世界に戻るように言われ、マジックバックを自称神様から頂いたよ。
これで地球で買ったものを持ち込めるとのこと。やっぱり夢ではないらしい。
取り敢えず、明日は退職届けを出そう。
目指せ、快適異世界生活。
ぽちぽち更新します。
作者、うっかりなのでこれも買わないと!というのがあれば教えて下さい。
脳内の空想を、つらつら書いているのでお目汚しな際はごめんなさい。
こちらの異世界で頑張ります
kotaro
ファンタジー
原 雪は、初出勤で事故にあい死亡する。神様に第二の人生を授かり幼女の姿で
魔の森に降り立つ 其処で獣魔となるフェンリルと出合い後の保護者となる冒険者と出合う。
様々の事が起こり解決していく
【完結】前世の不幸は神様のミスでした?異世界転生、条件通りなうえチート能力で幸せです
yun.
ファンタジー
~タイトル変更しました~
旧タイトルに、もどしました。
日本に生まれ、直後に捨てられた。養護施設に暮らし、中学卒業後働く。
まともな職もなく、日雇いでしのぐ毎日。
劣悪な環境。上司にののしられ、仲のいい友人はいない。
日々の衣食住にも困る。
幸せ?生まれてこのかた一度もない。
ついに、死んだ。現場で鉄パイプの下敷きに・・・
目覚めると、真っ白な世界。
目の前には神々しい人。
地球の神がサボった?だから幸せが1度もなかったと・・・
短編→長編に変更しました。
R4.6.20 完結しました。
長らくお読みいただき、ありがとうございました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる