前世ポイントッ! ~転生して楽しく異世界生活~

霜月雹花

文字の大きさ
上 下
60 / 192

第60話

しおりを挟む
 次の日、いつもより少し遅いくらいの時間に目を覚まし、朝食の準備が出来ているとメイドさんが伝えに来たので寝間着から普段着に着替え部屋を出てリビングに向かった。
 リビングには、既に家族が全員揃っていた。

「クリフ。冒険者、楽しい?」

「うん、姉さん楽しいよ。昨日は昇級試験受けて今日結果が分かるんだよ。それで合格してたら、Dランク冒険者に成れるんだよ」

 食べ終わって休憩しているとアリエス姉さんから聞かれたのでそう答えた。アリエス姉さんは、俺がDランクに成れるかもという事に「凄いね。頑張ってるんだ」と笑顔で俺に言った。
 そして、その後少しだけ待ち合わせ時間まで時間があったから姉さん達と雑談し、登校時間になった姉さん達と一緒に俺は家を出た。今日の待ち合わせは、いつもより少しだけ遅い時間となっているので少し遠回りになるが商業区に寄って出店で何か気になる物が売っていないかみつつ、ギルドへと向かった。

「んっ? アリス、ミケ。一緒に来たのか?」

「うん、丁度来る時に一緒になったんだ」

「はい、少し早めに家を出たので散歩ついでにお店見てたらアリスちゃんと会ったから一緒に来たの」

 その後、3人で商業区をブラブラと店を見て回って結局、待ち合わせせずに会ってしまったのでギルドに着いたのは当初予定していた時間より2時間位遅い時間になった。ギルドに入ると今日は、いつもより冒険者の人の数が少ない感じだった。

「おはようございます。クリフ様、アリス様、ミケ様」

「レインさん、おはよう」

「おはよう。レインさん」

「レインさん、おはようございます」

 いつもの様にレインさんの受付に行き挨拶を交わした後、レインさんから「ギルド長が、部屋で待って居ますのでご案内しますね」と言われ、俺達はレインさんの案内の下ギルド長が居る部屋へと向かった。

「ギルド長、入りますよ」

 レインさんは部屋の扉をノックした後そう言って、扉を開け中に入った。中は、本棚やテーブルソファが設置されていて、部屋の奥には社長机の様な立派な作りをしている机の奥に椅子に座ったギルド長が居た。

「クリフ君達だね。案内ご苦労レイン。」

「はい、私は受付に戻りますね」

 レインさんは俺達を部屋に残し、扉を閉め出て行った。

「さて、早速本題に入らせてもらうけどクリフ君達の昇級試験の結果は……」

 ギルド長は、溜めに溜めて「……もちろん、合格だよ。おめでとう。この紙と一緒にギルドカードを後で受付で提出するんだよ」と言って椅子から立ち上がり俺達の方へきて1人1枚ずつ紙を貰った。そこには、色々と文字が書かれていたが内容的に「Dランク冒険者へ昇級」と書かれていた。

「Dランクになったクリフ君達は、これまで通りEランクの依頼も受ける事が出来るけどDランクの依頼とクリフ君達は3人のパーティーだからCランクの危険度的に低い依頼は受けれる事が出来るようになった。これまでの活動の様に頑張りなさい」

 ギルド長から言われた俺達は、「はい」と返事をして部屋から出て行った。そしてその後、受付まで戻りレインさんにギルド長に言われた通り先程貰った紙とギルドカードを提出した。
 受け取ったレインさんは一度奥の部屋に行き、数分後ギルドカードだけ持って帰って来た。

「Dランクに書き換えをしました。これで、クリフ様方は正式にDランク冒険者に成りました。また、Dランクになりましたのでこの国にあるダンジョン3つのダンジョンの内の1つである。【ローアン】へ入り事が出来るようになります。これまで通り依頼を受けるのも良いですがダンジョンで宝を目指して探索するのも良いですよ」

 レインさんがそう言うと後ろに居るアリス達が「クリフ君、ダンジョンに行こう」と言ったので依頼を受けようと思っていた俺だが二人が行きたそうにしていたのでレインさんに「それじゃ、早速ダンジョンへ探索しに行ってきますね」と言ってギルドから出て行き、ダンジョンを目指した。
 途中でダンジョンに入るなら何か必要になる物が無いかレインさんに聞いていたのでちゃんと雑貨屋で購入してダンジョンに向かった。
しおりを挟む
感想 192

あなたにおすすめの小説

公爵家三男に転生しましたが・・・

キルア犬
ファンタジー
前世は27歳の社会人でそこそこ恋愛なども経験済みの水嶋海が主人公ですが… 色々と本当に色々とありまして・・・ 転生しました。 前世は女性でしたが異世界では男! 記憶持ち葛藤をご覧下さい。 作者は初投稿で理系人間ですので誤字脱字には寛容頂きたいとお願いします。

【完結】前世の不幸は神様のミスでした?異世界転生、条件通りなうえチート能力で幸せです

yun.
ファンタジー
~タイトル変更しました~ 旧タイトルに、もどしました。 日本に生まれ、直後に捨てられた。養護施設に暮らし、中学卒業後働く。 まともな職もなく、日雇いでしのぐ毎日。 劣悪な環境。上司にののしられ、仲のいい友人はいない。 日々の衣食住にも困る。 幸せ?生まれてこのかた一度もない。 ついに、死んだ。現場で鉄パイプの下敷きに・・・ 目覚めると、真っ白な世界。 目の前には神々しい人。 地球の神がサボった?だから幸せが1度もなかったと・・・ 短編→長編に変更しました。 R4.6.20 完結しました。 長らくお読みいただき、ありがとうございました。

幼女と執事が異世界で

天界
ファンタジー
宝くじを握り締めオレは死んだ。 当選金額は約3億。だがオレが死んだのは神の過失だった! 謝罪と称して3億分の贈り物を貰って転生したら異世界!? おまけで貰った執事と共に異世界を満喫することを決めるオレ。 オレの人生はまだ始まったばかりだ!

神による異世界転生〜転生した私の異世界ライフ〜

シュガーコクーン
ファンタジー
 女神のうっかりで死んでしまったOLが一人。そのOLは、女神によって幼女に戻って異世界転生させてもらうことに。  その幼女の新たな名前はリティア。リティアの繰り広げる異世界ファンタジーが今始まる!  「こんな話をいれて欲しい!」そんな要望も是非下さい!出来る限り書きたいと思います。  素人のつたない作品ですが、よければリティアの異世界ライフをお楽しみ下さい╰(*´︶`*)╯ 旧題「神による異世界転生〜転生幼女の異世界ライフ〜」  現在、小説家になろうでこの作品のリメイクを連載しています!そちらも是非覗いてみてください。

異世界転生~チート魔法でスローライフ

玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。 43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。 その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」 大型連休を利用して、 穴場スポットへやってきた! テントを建て、BBQコンロに テーブル等用意して……。 近くの川まで散歩しに来たら、 何やら動物か?の気配が…… 木の影からこっそり覗くとそこには…… キラキラと光注ぐように発光した 「え!オオカミ!」 3メートルはありそうな巨大なオオカミが!! 急いでテントまで戻ってくると 「え!ここどこだ??」 都会の生活に疲れた主人公が、 異世界へ転生して 冒険者になって 魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。 恋愛は多分ありません。 基本スローライフを目指してます(笑) ※挿絵有りますが、自作です。 無断転載はしてません。 イラストは、あくまで私のイメージです ※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが 少し趣向を変えて、 若干ですが恋愛有りになります。 ※カクヨム、なろうでも公開しています

転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。

克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります! 辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。

うっかり女神さまからもらった『レベル9999』は使い切れないので、『譲渡』スキルで仲間を強化して最強パーティーを作ることにしました

akairo
ファンタジー
「ごめんなさい!貴方が死んだのは私のクシャミのせいなんです!」 帰宅途中に工事現場の足台が直撃して死んだ、早良 悠月(さわら ゆずき)が目覚めた目の前には女神さまが土下座待機をして待っていた。 謝る女神さまの手によって『ユズキ』として転生することになったが、その直後またもや女神さまの手違いによって、『レベル9999』と職業『譲渡士』という謎の職業を付与されてしまう。 しかし、女神さまの世界の最大レベルは99。 勇者や魔王よりも強いレベルのまま転生することになったユズキの、使い切ることもできないレベルの使い道は仲間に譲渡することだった──!? 転生先で出会ったエルフと魔族の少女。スローライフを掲げるユズキだったが、二人と共に世界を回ることで国を巻き込む争いへと巻き込まれていく。 ※9月16日  タイトル変更致しました。 前タイトルは『レベル9999は転生した世界で使い切れないので、仲間にあげることにしました』になります。 仲間を強くして無双していく話です。 『小説家になろう』様でも公開しています。

転生したら神だった。どうすんの?

埼玉ポテチ
ファンタジー
転生した先は何と神様、しかも他の神にお前は神じゃ無いと天界から追放されてしまった。僕はこれからどうすれば良いの? 人間界に落とされた神が天界に戻るのかはたまた、地上でスローライフを送るのか?ちょっと変わった異世界ファンタジーです。

処理中です...