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第163話
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まさか、ルーネ達とガルドさんが知り合いだったという事実に俺も驚いていた。その後、ガルドさんとルーネ達の関係を離してもらうと、ガルドさんとルーネ達が居た孤児院が同じ場所で、ルーネ達が小さい頃ガルドさんと一緒に暮らしていたらしい。
「えっ、ガルドさんって孤児だったんですか?」
「ああ、まあな記憶にある限り俺はずっと孤児院で暮らしてたよ。院長に聞いたら、赤ん坊の俺が施設の前に置かれていたらしいんだよ」
「へぇ、意外ですね。そんな過去があるのに王都に来た時、問題行動起こしてたなんて」
俺がそう言うと、ガルドさんは「クリフ、それは許してくれって、俺だって今は反省してるんだからさ」と言って謝って来た。そして、ルーネ達とガルドさんの話を聞いて行くうちにミケやアリスもガルドさんと仲良くなっているようなので、本題に入った。
「それで、俺の考えとしてはガルドさんを俺達のクランに入ってもらいたいんだけど、皆は良いかな?」
「僕は、良いよ。だって、クリフ君が連れて来た人って事は、信用できる人だしね~」
アリスがそう言うと、ミケも「私も良いですよ」と言ってくれた。そして、ルーネ達も「ガルドさんとまた一緒になれるなら私達も嬉しいです」と言ってくれたので、満場一致で賛成のようだ。
「それじゃ、ガルドさん。皆、良いって言ってくれたのでガルドさんも良いですよね?」
「ああ、俺として断る理由も無いしな、それにルーネ達には教え切れなかった事も沢山あるし、これからが楽しみだ」
そう言ってくれたガルドさんにルーネ達も喜び、早速受付でクラン申請書を貰って来て、皆でクランの用紙に名前を書いて行った。まず最初にクランの名前なのだが、アリスとミケの提案で『導かれた者達』という名前が出た。
「えっと、その名前の意味は何だ?」
「う~ん、意味って言うと変だけど、ほら私達ってクリフ君を中心にして知り合った人達でしょ? だから、クリフ君に付いて行ったら楽しいとか、面白いとか思って集まって来た人達って意味で考えてみたの」
アリスがそう言うと、ルーネ達も「あっ、それ良いかも」「由来を聞いたら、なんかしっくりと来たわ」と言い、ガルドさんも「おお、中々カッコいい名前じゃねえか」と言って、俺以外は大賛成のようだった。まあ、俺としても別に悪いと感じはしなかったので、クラン名に『導かれた者達』と書いた。
そして、次にクランリーダーなのだがガルドさんも一緒になって「クリフ「君」で決まり」と言われてしまい、反論する余地も無くリーダー枠に名前を書かされた。そして、全ての項目を書き終わり、俺はクラン申請書を持って受付に向かった。
「レインさん、すみません先程のクラン申請書書き終わったので登録してください」
「はい、分かりました。えっと、クラン名【導かれた者達】リーダーはクリフ君で間違いないですか?」
「はい、大丈夫です」
「それでは、クラン設立に掛かる費用として銀貨10枚出してください」
「はい」
金を取り出し、レインさんに渡すと「それでは、クランの登録をしてきますので暫くお待ちください」と言われたので、一旦みんなの所に戻った。
「どうでした?」
「何も言われなかったから、多分無事に設立出来るだろうな」
そう言うと、皆ホッとしていた。まあ、一度駄目と言われていたのでもし駄目だったらどうしようと思っていたのだろう。
「まあ、設立は無事に出来るとして、その後の事を考えないとだな……今、実家で暮らしてるのは俺とアリスとミケだけだよな?」
俺がそう聞くと、ルーネ達とガルドさんが「そうだよ」と答えた。それを聞いた俺は、考えだした。
「……よし、ならクランで使う建物でも買うか」
「「「「「「えっ?」」」」」」
俺が考え込み、出した答えに俺以外の皆が驚いた。それは、そうだろう行き成り家を買おうとしてるのだから、俺は取りあえず皆に事情を話した。
「さっきの紙には、書いてなかったけどクランって1つの建物を買うか、宿に交渉してメンバーの集まる場所を確保してるんだよ。俺の家は、別に問題は無いと思うけど貴族街だから、さっきの話しを聞くとガルドさんとか嫌でしょ?」
「ああ、確かに貴族はちょっと苦手だな……」
先程、ルーネ達との昔話をしていた時の話でガルドさんが貴族を苦手としている事を話しをしていたのを聞いて、俺の家は無理だろうと判断した。
「アリスやミケの家にも迷惑かけられないし、かといってルーネ達やガルドさんが止まってる宿に交渉するのも面倒だろ? なら、いっその事ルーネ達とガルドさんが寝泊まり出来る位の建物を買って、そこをメンバーが集まる場所にしないか?」
俺がそう言うと、ガルドさんから「別に集まる場所を確保するってのは、良いとしてその建物の金はどうするんだ? 俺達にそんな大金は無いぞ?」と言われた。
「そこは、大丈夫ですよ。これでも、俺は竜を倒して大金を持ってるから大丈夫、それにそういった施設を準備するのもリーダーとして必要だと思うし」
そう言うと、皆から「流石に一人で建物の代金を出させるクランは無いよッ!」と反論された。その後、1対6の言い合いをして3分の2を俺が出し、残り3分の1を俺以外の皆で出すと決定した。
まあ、まだ建物の下見もしていないのでお金がどれだけ掛かるのか分からないが、取りあえず次の目的は〝皆で集まれて寝泊まりできる建物〟になった。
「えっ、ガルドさんって孤児だったんですか?」
「ああ、まあな記憶にある限り俺はずっと孤児院で暮らしてたよ。院長に聞いたら、赤ん坊の俺が施設の前に置かれていたらしいんだよ」
「へぇ、意外ですね。そんな過去があるのに王都に来た時、問題行動起こしてたなんて」
俺がそう言うと、ガルドさんは「クリフ、それは許してくれって、俺だって今は反省してるんだからさ」と言って謝って来た。そして、ルーネ達とガルドさんの話を聞いて行くうちにミケやアリスもガルドさんと仲良くなっているようなので、本題に入った。
「それで、俺の考えとしてはガルドさんを俺達のクランに入ってもらいたいんだけど、皆は良いかな?」
「僕は、良いよ。だって、クリフ君が連れて来た人って事は、信用できる人だしね~」
アリスがそう言うと、ミケも「私も良いですよ」と言ってくれた。そして、ルーネ達も「ガルドさんとまた一緒になれるなら私達も嬉しいです」と言ってくれたので、満場一致で賛成のようだ。
「それじゃ、ガルドさん。皆、良いって言ってくれたのでガルドさんも良いですよね?」
「ああ、俺として断る理由も無いしな、それにルーネ達には教え切れなかった事も沢山あるし、これからが楽しみだ」
そう言ってくれたガルドさんにルーネ達も喜び、早速受付でクラン申請書を貰って来て、皆でクランの用紙に名前を書いて行った。まず最初にクランの名前なのだが、アリスとミケの提案で『導かれた者達』という名前が出た。
「えっと、その名前の意味は何だ?」
「う~ん、意味って言うと変だけど、ほら私達ってクリフ君を中心にして知り合った人達でしょ? だから、クリフ君に付いて行ったら楽しいとか、面白いとか思って集まって来た人達って意味で考えてみたの」
アリスがそう言うと、ルーネ達も「あっ、それ良いかも」「由来を聞いたら、なんかしっくりと来たわ」と言い、ガルドさんも「おお、中々カッコいい名前じゃねえか」と言って、俺以外は大賛成のようだった。まあ、俺としても別に悪いと感じはしなかったので、クラン名に『導かれた者達』と書いた。
そして、次にクランリーダーなのだがガルドさんも一緒になって「クリフ「君」で決まり」と言われてしまい、反論する余地も無くリーダー枠に名前を書かされた。そして、全ての項目を書き終わり、俺はクラン申請書を持って受付に向かった。
「レインさん、すみません先程のクラン申請書書き終わったので登録してください」
「はい、分かりました。えっと、クラン名【導かれた者達】リーダーはクリフ君で間違いないですか?」
「はい、大丈夫です」
「それでは、クラン設立に掛かる費用として銀貨10枚出してください」
「はい」
金を取り出し、レインさんに渡すと「それでは、クランの登録をしてきますので暫くお待ちください」と言われたので、一旦みんなの所に戻った。
「どうでした?」
「何も言われなかったから、多分無事に設立出来るだろうな」
そう言うと、皆ホッとしていた。まあ、一度駄目と言われていたのでもし駄目だったらどうしようと思っていたのだろう。
「まあ、設立は無事に出来るとして、その後の事を考えないとだな……今、実家で暮らしてるのは俺とアリスとミケだけだよな?」
俺がそう聞くと、ルーネ達とガルドさんが「そうだよ」と答えた。それを聞いた俺は、考えだした。
「……よし、ならクランで使う建物でも買うか」
「「「「「「えっ?」」」」」」
俺が考え込み、出した答えに俺以外の皆が驚いた。それは、そうだろう行き成り家を買おうとしてるのだから、俺は取りあえず皆に事情を話した。
「さっきの紙には、書いてなかったけどクランって1つの建物を買うか、宿に交渉してメンバーの集まる場所を確保してるんだよ。俺の家は、別に問題は無いと思うけど貴族街だから、さっきの話しを聞くとガルドさんとか嫌でしょ?」
「ああ、確かに貴族はちょっと苦手だな……」
先程、ルーネ達との昔話をしていた時の話でガルドさんが貴族を苦手としている事を話しをしていたのを聞いて、俺の家は無理だろうと判断した。
「アリスやミケの家にも迷惑かけられないし、かといってルーネ達やガルドさんが止まってる宿に交渉するのも面倒だろ? なら、いっその事ルーネ達とガルドさんが寝泊まり出来る位の建物を買って、そこをメンバーが集まる場所にしないか?」
俺がそう言うと、ガルドさんから「別に集まる場所を確保するってのは、良いとしてその建物の金はどうするんだ? 俺達にそんな大金は無いぞ?」と言われた。
「そこは、大丈夫ですよ。これでも、俺は竜を倒して大金を持ってるから大丈夫、それにそういった施設を準備するのもリーダーとして必要だと思うし」
そう言うと、皆から「流石に一人で建物の代金を出させるクランは無いよッ!」と反論された。その後、1対6の言い合いをして3分の2を俺が出し、残り3分の1を俺以外の皆で出すと決定した。
まあ、まだ建物の下見もしていないのでお金がどれだけ掛かるのか分からないが、取りあえず次の目的は〝皆で集まれて寝泊まりできる建物〟になった。
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