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第162話

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 ギルドに着いた俺達は中を見渡すと、ギルドの端でミケ達が座っているのを見つけ近づいて行くと明らかに残念そうに見えた。

「えっと、どうしたんだ?」

「あっ、クリフ君。えっと、さっきギルドの人にクランについて話をしらメンバーに少なくとも5年以上冒険者を続けている人が必要って言われたの」

「成程な、ルーネ達は冒険者歴何年何だ?」

「私とルーシェがもう直ぐ3年目になろうとしてるかな? アンネが2年を過ぎたくらいだから、全然ダメなのよ」

 確かに年齢的な事を考えると、まあその位だろう。しかし、こうなると5年以上の冒険者歴を持っていて、尚且つ俺達とクランを結成してくれる人って……

「あっ、ガルドさんは確かにクランにも所属してないし、冒険者歴も長かった筈だ」

「ガルドさん? クリフ君の知り合いの人?」

「ああ、王都の外から来た人で最近街の依頼を率先してやってる冒険者なんだよ。ちょっと、そこらへん探してくるから皆は待ってて」

 俺はそう言って、ミケ達にギルドで待っててもらう様に言ってガルドさんを探し始めた。探し始めて10分くらいで八百屋のおっちゃんから「ガルドさんなら、王都の森の近くに木を伐採しに行ってるよ」と教えて貰ったので俺はおっちゃんに「ありがとう!」と言って、森へ向かった。
 そして、森が見えてくるとスキンヘッドの男性を見つけた。

「ガルドさんッ!」

「うぉッ! びっくりした。何だ、クリフか? どうしたんだ。そんなに焦って?」

「あの単刀直入に聞きますけどガルドさんって、クランに所属してますか?」

「いや、昔は言ってた時期は合ったがそこは抜けて今は一人で活動してるぞ?」

 心の中で「よしッ!」とガッツポーズをして、ここに来た理由を話した。

「成程な、確かにクランは良い物だしな、俺もクランに入ってた時期は自分で装備のメンテをしなくて良いし、素材を分ける手間も信頼できるやつだったから簡単だったな……」

「なら、一緒にクラン立ち上げに協力してくれませんか? ガルドさんなら、冒険者の知識豊富そうですし、皆にアドバイスなんかも出来そうなので俺の中では入って欲しいんですけど」

「……う~ん、俺としちゃあクリフと組めるなら嫌なわけでは無いが他の奴等と初対面で鞍人は居るのはちょっと無理だな、俺からだと若い連中の教育者としては入れるのなら悪くないが、そっちの仲間が俺の事をどう思うかが問題だな」

「……そうですね。なら、この後今集まってるクランの仲間と会って貰えますか?」

 そう言うと、ガルドさんは「おう……と言いたいところだが、今日の依頼がまだ残ってるんだよ」と言われた。

「依頼って、この森の木の伐採ですか?」

「ああ、伐採しておかないと更に木が増えて魔物の巣になるからな、伐採したは木は土木のおっさん達が必要としてるから、綺麗に取らないといけなくて一人で時間かけてやってるんだよ」

「……よし、なら俺も手伝います。これさえ、終われば来れるんですよね?」

 俺がそう聞くと「そうだな、だが結構な量切るぞ? 時間大丈夫か?」と聞かれた俺は、「大丈夫です。ガルドさんはちょっと離れていてくださいね」と言ってガルドさんは森から少し離れた位置に移動した。
 レベル8の雷(風)属性魔法で綺麗にシュパッと切り倒れる前にアイテムボックスの中に入れ、残った木の足部分を土魔法で掘り上げそれもアイテムボックスの中に入れ、荒れた大地は再度土魔法で綺麗に整地した。それを繰り返して、ガルドさんに何処までやるかを聞きながら進めて行き僅か20分も掛からない内に森の木の伐採は終わった。

「……俺が数時間かけて少し、進んだのをお前は一瞬でやり終わるって、本当にクリフは恐ろしいな」

「魔法の使い方には自信ありますからね。さっ、早く土木の人達に木を渡して以来の達成報告に行きましょう」

 そう言って、ガルドさんにも強化魔法を使い移動時間を少なくし、土木のおっさん達に木を渡し、ギルドで依頼の達成報告をした。そして、ミケ達が待って居たテーブルにガルドさんを連れて行き、皆に紹介した。
 見た目、怖いガルドさんを始めた見たルーネ達は驚くだろうなと思いながら紹介して貰うと、「えっ? ガルドさんですか?!」と驚いていた。そして、その反応にガルドさんも「もしかして、ルーネ達か?」と驚いていた。
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