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第一章
第69話 【迷宮探索・5】
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翌日、早めに起床した俺は朝食の準備をしていると、隣のテントからウィルが起きて来た。
「おはよう。ウィル」
「おはよう。今日もアルフがご飯作ってるの?」
「うん。俺の担当だからね」
俺がそう言うと、ウィルは俺が作ってる料理を見て。「今日のも美味しそうだね」と言った。
「料理も商会で暮らし始めてからやり始めたって言ってたけど、その割には手際が良くない?」
「慣れだよ。これでも学園に行く日は、自分で弁当を作ってるからね」
「弁当も作ってるの? 昔から頑張り屋なのは知ってたけど、訓練もしながら弁当作りって体壊さないの?」
「今の所、全く問題は無いかな? まあ、謹慎生活の時の方が色々と制限されて辛かったから、その時に耐性が出来たんだと思う」
ウィルの質問に対して、俺がそう答えるとウィルは「あっ、ごめん」と謝って来た。
「別に謝る事じゃないよ。謹慎生活は辛かったけど、今は別に気にしてないからね」
「いや、でも考えなしに喋ってたから……」
「そんな事別に気にしてなく良いよ。俺自身が気にしてないんだから」
落ち込むウィルに俺はそう言って、話題を変える事にした。
「そう言えばさ、ウィルはクラリスと会ったんだよね? 元気にしてた?」
「体調的は元気そうだったけど、やっぱりアルフと離れて落ち込んでは居るね。だけど、クラリスも強い子だからいつかアルフと再会を夢見て頑張ってたよ」
「そっか、やっぱりクラリスは強いな~、あの家に生まれて良かった事はクラリスと出会てた事だけだよ」
「僕がこういうのもあれだけど、あんな家に生まれてアルフとクラリスみたいな子供が出来上がるなんて本当に奇跡だと思うよ」
ウィルの言った通り、あんな家に生まれて俺とクラリスという子供が出来上がったのは本当に奇跡だと俺自身そう思う。
その後、師匠達も起きて来て話しながら作り終えた朝食を食べる事にした。
「ウィルとダラムスさんはこの後はどうするんですか? 俺と師匠は、夕方まで迷宮探索をするつもりですが」
「う~ん……同行したいけど昨日の話を聞いた感じ、レベル上げの邪魔したくないから先に帰るよ」
「邪魔って、別にウィルを邪魔とは思わないよ?」
「そう言ってくれるのは嬉しいけど、今回は帰るよ。他にもやらないといけない事もあるからね」
ウィルはそう言うと、ダラムスさんと共に安全地帯から出て行った。
「本当に邪魔には思ってないのにな……」
「まあ、やる事があるって言ってたみたいだから、多分そっちが本命だろうな。ダラムスと少し聞いたが、ウィルは今もアルフの家の事を色々と調べてるみたいだからな」
「えっ、そうなんですか?」
「みたいだぞ。まあ、取り合えず今日はレベル上げを頑張るんだ。時間はそんなに無いからな」
師匠からそう急かされた俺は「は、はい!」と返事をし、今日の迷宮探索を始めた。
それから、半日掛けて〝初心の迷宮〟を隅々まで探索して、魔物を見つけては倒し続け、目標である30レベルに到達する事が出来た。
ただ途中から時間がギリギリだろうと気づいた俺は、ずっと走っていて30レベルに到達したと分かった瞬間、完全に体力が切れてしまった。
「……な、何とかギリギリ達成出来ました」
「固定で上がるとはいえ、1500匹を二日で狩り終えるとはな……正直、20後半行けたらいい方だと思ってたけど、アルフのやる気は俺の想像以上だったよ」
「迷宮に来れる日はあまりないですからね……魔物も途中から数が少なくなって、本当に焦りました」
「人が居ないとはいえ、アルフが狩りまくってたから湧いてなかったんだろうな」
それから俺と師匠は迷宮を出て、馬車に乗って王都に向かって移動を始めた。
既に陽は落ちかけていて、王都に着くのは陽が完全に落ちた頃になりそうだ。
「アルフ。王都に着いたら起こしてやるから、魔法の訓練はせずに休むんだ。明日は学園があるんだから、休めるうちに休んだ方が良いぞ」
「は、はい。分かりました」
師匠の言葉に俺は返事をし、横になり王都に着くまで休む事にした。
そうして数時間後、師匠から起こしてもらって外を見ると陽は完全に落ちて既に商会の敷地内に居た。
「師匠が馬を動かしてるのに、荷台で寝させていただきありがとうございます」
「気にするな。それより、体調に問題が無いならこのままエルドさんの所に報告に行こうと思うが大丈夫か?」
「はい。寝たおかげで体力も戻ったので大丈夫です」
約五時間睡眠が出来た俺は、迷宮での疲れも大分とれていた。
そして師匠の言葉にそう返事をした後、俺と師匠は商会の建物に入りエルドさんの仕事部屋に向かった。
「アレン、アルフ。無事に帰ってきたようだな、おかえり」
エルドさんの仕事部屋に入ると、エルドさんはそう優しい声音でそう出迎えてくれた。
それから俺と師匠は、エルドさんに報告を始めた。
「二日、それも移動時間が十時間失ってるのに1500匹も魔物を倒したのか!? 流石に無茶をさせたんじゃないか?」
「俺も口では30を超えようとは言いましたが、予想では20後半だと思ってたんですよ。ですが、アルフの頑張りは俺の予想を超えていまして、時間ギリギリで30になったんですよね……今回ばかりは、無茶をさせたと俺も思ってます」
「強くなるのに越した事は無いが、アルフが壊れたら元も子もないぞ……無事に達成できたから良かったが、次からはアルフの頑張りも考慮して目標を定めるんだぞ」
師匠はエルドさんからそう忠告をされ、気落ちした様子で「すみませんでした」と謝罪を口にした。
「あの、無茶は少しはしまたけど、無事に強くなったので師匠をあまり責めないであげてください……」
「アルフ。アレンの事を師匠として大事に想ってるのは、儂も理解している。だがな今回の忠告は大事な事だ。それはアレンも理解している筈だ」
「エルドさんの言われた通り、今回は完全に俺のミスだ。次からはアルフの頑張りも考慮して、目標を設定するようにする」
師匠を庇った俺の言葉にエルドさんは師匠の責任と言い、師匠もその言葉に頷きながらそう言った。
「アルフが強くなりたいと言う気持ち、その大きさを俺が把握出来てなかった。そこは師匠として駄目な所だった」
「目標についてはちゃんと話しておくべきだったと反省だな、次に何かしら目標を決める際は無茶をしない程度に設定をしようかの」
「そうですね。俺一人だと、無茶をさせてしまうかも知れません。その時は、よろしくお願いします」
そう師匠とエルドさんは言い、報告会兼反省会は終わった。
次に迷宮で会ったウィル達との話になり、エルドさんの耳には既にその事は伝わっていた。
「もしかして、ウィルが商会に来たんですか?」
「本人は来ておらんよ。手紙が届いたんだ」
エルドさんはそう言いながら、手紙の内容を共有してくれた。
その中にはノルゼニア家の悪事、隠蔽してきた隠された事実が書かれており、既にエルドさんはその事実を国に話して調べてる段階らしい。
「……子供に奇妙な魔法をかけるような家だったので、悪い事とかもしてるだろうなとは思ってましたけどそこまで酷いとは思いませんでした」
話を聞いて俺は自分の想いをそう口にすると、師匠とエルドさんは驚いた顔をした。
「アルフ。お主、幼い頃から精神系の魔法を掛けられていたのか?」
「実際にどういった魔法かは分かりませんが、多分そういった系統の魔法だと今は思います」
「……本当に酷い家だな」
その後、今日は疲れも溜まっているからとそれ以上の話は無く解散となった。
それから俺は、風呂と夕食を済ませて自室の椅子に座り考え事をしていた。
「家が酷い場所というのは知ってたけど、まさかあれ程とはな……クラリス。大丈夫かな」
家がどうなろうと今更俺は何も思わない、国に悪事が見つかって取り潰れようが捕まろうがどうだっていい。
だけど一つ気がかりなのは、クラリスの事だ。
ウィルの話から今はまだ大丈夫だろうけど、いつ危険になるのか不安で仕方がない。
「今の俺に出来る事は、訓練を続けて強くなる事だけ……クラリス。無事でいてくれよ」
そう俺は願いながら、ベッドに横になり不安な気持ちのせいで中々寝れなかった。
しかし、二日間の疲労のおかげで時間が経てば眠気が訪れ眠りにつく事が出来た。
「おはよう。ウィル」
「おはよう。今日もアルフがご飯作ってるの?」
「うん。俺の担当だからね」
俺がそう言うと、ウィルは俺が作ってる料理を見て。「今日のも美味しそうだね」と言った。
「料理も商会で暮らし始めてからやり始めたって言ってたけど、その割には手際が良くない?」
「慣れだよ。これでも学園に行く日は、自分で弁当を作ってるからね」
「弁当も作ってるの? 昔から頑張り屋なのは知ってたけど、訓練もしながら弁当作りって体壊さないの?」
「今の所、全く問題は無いかな? まあ、謹慎生活の時の方が色々と制限されて辛かったから、その時に耐性が出来たんだと思う」
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「別に謝る事じゃないよ。謹慎生活は辛かったけど、今は別に気にしてないからね」
「いや、でも考えなしに喋ってたから……」
「そんな事別に気にしてなく良いよ。俺自身が気にしてないんだから」
落ち込むウィルに俺はそう言って、話題を変える事にした。
「そう言えばさ、ウィルはクラリスと会ったんだよね? 元気にしてた?」
「体調的は元気そうだったけど、やっぱりアルフと離れて落ち込んでは居るね。だけど、クラリスも強い子だからいつかアルフと再会を夢見て頑張ってたよ」
「そっか、やっぱりクラリスは強いな~、あの家に生まれて良かった事はクラリスと出会てた事だけだよ」
「僕がこういうのもあれだけど、あんな家に生まれてアルフとクラリスみたいな子供が出来上がるなんて本当に奇跡だと思うよ」
ウィルの言った通り、あんな家に生まれて俺とクラリスという子供が出来上がったのは本当に奇跡だと俺自身そう思う。
その後、師匠達も起きて来て話しながら作り終えた朝食を食べる事にした。
「ウィルとダラムスさんはこの後はどうするんですか? 俺と師匠は、夕方まで迷宮探索をするつもりですが」
「う~ん……同行したいけど昨日の話を聞いた感じ、レベル上げの邪魔したくないから先に帰るよ」
「邪魔って、別にウィルを邪魔とは思わないよ?」
「そう言ってくれるのは嬉しいけど、今回は帰るよ。他にもやらないといけない事もあるからね」
ウィルはそう言うと、ダラムスさんと共に安全地帯から出て行った。
「本当に邪魔には思ってないのにな……」
「まあ、やる事があるって言ってたみたいだから、多分そっちが本命だろうな。ダラムスと少し聞いたが、ウィルは今もアルフの家の事を色々と調べてるみたいだからな」
「えっ、そうなんですか?」
「みたいだぞ。まあ、取り合えず今日はレベル上げを頑張るんだ。時間はそんなに無いからな」
師匠からそう急かされた俺は「は、はい!」と返事をし、今日の迷宮探索を始めた。
それから、半日掛けて〝初心の迷宮〟を隅々まで探索して、魔物を見つけては倒し続け、目標である30レベルに到達する事が出来た。
ただ途中から時間がギリギリだろうと気づいた俺は、ずっと走っていて30レベルに到達したと分かった瞬間、完全に体力が切れてしまった。
「……な、何とかギリギリ達成出来ました」
「固定で上がるとはいえ、1500匹を二日で狩り終えるとはな……正直、20後半行けたらいい方だと思ってたけど、アルフのやる気は俺の想像以上だったよ」
「迷宮に来れる日はあまりないですからね……魔物も途中から数が少なくなって、本当に焦りました」
「人が居ないとはいえ、アルフが狩りまくってたから湧いてなかったんだろうな」
それから俺と師匠は迷宮を出て、馬車に乗って王都に向かって移動を始めた。
既に陽は落ちかけていて、王都に着くのは陽が完全に落ちた頃になりそうだ。
「アルフ。王都に着いたら起こしてやるから、魔法の訓練はせずに休むんだ。明日は学園があるんだから、休めるうちに休んだ方が良いぞ」
「は、はい。分かりました」
師匠の言葉に俺は返事をし、横になり王都に着くまで休む事にした。
そうして数時間後、師匠から起こしてもらって外を見ると陽は完全に落ちて既に商会の敷地内に居た。
「師匠が馬を動かしてるのに、荷台で寝させていただきありがとうございます」
「気にするな。それより、体調に問題が無いならこのままエルドさんの所に報告に行こうと思うが大丈夫か?」
「はい。寝たおかげで体力も戻ったので大丈夫です」
約五時間睡眠が出来た俺は、迷宮での疲れも大分とれていた。
そして師匠の言葉にそう返事をした後、俺と師匠は商会の建物に入りエルドさんの仕事部屋に向かった。
「アレン、アルフ。無事に帰ってきたようだな、おかえり」
エルドさんの仕事部屋に入ると、エルドさんはそう優しい声音でそう出迎えてくれた。
それから俺と師匠は、エルドさんに報告を始めた。
「二日、それも移動時間が十時間失ってるのに1500匹も魔物を倒したのか!? 流石に無茶をさせたんじゃないか?」
「俺も口では30を超えようとは言いましたが、予想では20後半だと思ってたんですよ。ですが、アルフの頑張りは俺の予想を超えていまして、時間ギリギリで30になったんですよね……今回ばかりは、無茶をさせたと俺も思ってます」
「強くなるのに越した事は無いが、アルフが壊れたら元も子もないぞ……無事に達成できたから良かったが、次からはアルフの頑張りも考慮して目標を定めるんだぞ」
師匠はエルドさんからそう忠告をされ、気落ちした様子で「すみませんでした」と謝罪を口にした。
「あの、無茶は少しはしまたけど、無事に強くなったので師匠をあまり責めないであげてください……」
「アルフ。アレンの事を師匠として大事に想ってるのは、儂も理解している。だがな今回の忠告は大事な事だ。それはアレンも理解している筈だ」
「エルドさんの言われた通り、今回は完全に俺のミスだ。次からはアルフの頑張りも考慮して、目標を設定するようにする」
師匠を庇った俺の言葉にエルドさんは師匠の責任と言い、師匠もその言葉に頷きながらそう言った。
「アルフが強くなりたいと言う気持ち、その大きさを俺が把握出来てなかった。そこは師匠として駄目な所だった」
「目標についてはちゃんと話しておくべきだったと反省だな、次に何かしら目標を決める際は無茶をしない程度に設定をしようかの」
「そうですね。俺一人だと、無茶をさせてしまうかも知れません。その時は、よろしくお願いします」
そう師匠とエルドさんは言い、報告会兼反省会は終わった。
次に迷宮で会ったウィル達との話になり、エルドさんの耳には既にその事は伝わっていた。
「もしかして、ウィルが商会に来たんですか?」
「本人は来ておらんよ。手紙が届いたんだ」
エルドさんはそう言いながら、手紙の内容を共有してくれた。
その中にはノルゼニア家の悪事、隠蔽してきた隠された事実が書かれており、既にエルドさんはその事実を国に話して調べてる段階らしい。
「……子供に奇妙な魔法をかけるような家だったので、悪い事とかもしてるだろうなとは思ってましたけどそこまで酷いとは思いませんでした」
話を聞いて俺は自分の想いをそう口にすると、師匠とエルドさんは驚いた顔をした。
「アルフ。お主、幼い頃から精神系の魔法を掛けられていたのか?」
「実際にどういった魔法かは分かりませんが、多分そういった系統の魔法だと今は思います」
「……本当に酷い家だな」
その後、今日は疲れも溜まっているからとそれ以上の話は無く解散となった。
それから俺は、風呂と夕食を済ませて自室の椅子に座り考え事をしていた。
「家が酷い場所というのは知ってたけど、まさかあれ程とはな……クラリス。大丈夫かな」
家がどうなろうと今更俺は何も思わない、国に悪事が見つかって取り潰れようが捕まろうがどうだっていい。
だけど一つ気がかりなのは、クラリスの事だ。
ウィルの話から今はまだ大丈夫だろうけど、いつ危険になるのか不安で仕方がない。
「今の俺に出来る事は、訓練を続けて強くなる事だけ……クラリス。無事でいてくれよ」
そう俺は願いながら、ベッドに横になり不安な気持ちのせいで中々寝れなかった。
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