外れスキルと馬鹿にされた【経験値固定】は実はチートスキルだった件

 15歳を迎えた者は神よりスキルを授かる。
 どんなスキルを得られたのか神殿で確認した少年、アルフレッドは【経験値固定】という訳の分からないスキルだけを授かり、無能として扱われた。
 そして一年後、一つ下の妹が才能がある者だと分かるとアルフレッドは家から追放処分となった。
 しかし、一年という歳月があったおかげで覚悟が決まっていたアルフレッドは動揺する事なく、今後の生活基盤として冒険者になろうと考えていた。

「スキルが一つですか? それも攻撃系でも魔法系のスキルでもないスキル……すみませんが、それでは冒険者として務まらないと思うので登録は出来ません」

 だがそこで待っていたのは、無能なアルフレッドは冒険者にすらなれないという現実だった。
 受付との会話を聞いていた冒険者達から逃げるようにギルドを出ていき、これからどうしようと悩んでいると目の前で苦しんでいる老人が目に入った。
 アルフレッドとその老人、この出会いにより無能な少年として終わるはずだったアルフレッドの人生は大きく変わる事となった。
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