～ニドコイ～私は二度恋をする

プロローグ

あの日の記憶

ある丘の夕焼けの日
「ねぇ…和月（かずき）…」
とある女の子が言う。
「どうしたの…？夕日…」
とある男のが言う。
「これからもずっと…一緒だよね…？」
と夕日という名前の女の子が何故か心配そうにいう。
「………当たり前。これからもいっしょだよ」
と和月という男の子が言う。
「そうだよね…！うん！これからも一緒！」
と女の子がニカッと笑って嬉しそうにはしゃぐ。
「ああ…」
と男の子がどこか悲しげに言う。
………この時、私が和月に気づいれていれば…
数日後
プルルルル
夕日のもとへある電話がかかってきた。
それは…和月の母親からだ。
「もしもし？」
と私が出た。すると…
「あ…夕日ちゃん…？」
と和月の母親が少し暗く言った。
「は…はい。」
何か異様な雰囲気がした。そしてこの後、和月の母親が話すことはあまりにも残酷な話だった。
「……今日、車の事故で和月が死んだの…っ」
と和月の母親が泣いていった。
「………え？」
………
私は突然のことで頭が真っ白になった。
そしてそのまま、和月のお葬式の日となり、和月の母親が泣いて、和月の父親と一緒にいた。
私は、自然と涙が溢れていた。理解したのだやっと、和月がもう死んでこの世にいないことに。
私はこの日を境に言葉…声を失った……。

あれから、2年後。私は声を失ったまま、高校生に入学することになった。