夜行列車　───行き

アクヤ
「貴方の"忘れ物"は、
こちらにありますよ。」
何かを忘れた方がやってくる
忘記駅。
そんな噂を昔、祖母から
聞いた覚えがある。
ただ、普通の生活を普通に続けていた
だけだった。
じゃあ、私は何故今、
この、忘記駅に居るのだろう。
「いらっしゃいませ。
───"お待ちしておりますよ"」
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