【R18 完結】Rain Story 〜大人のカフェ時間、禁断のひととき〜

麻璃央

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エピローグ

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シャワーの後、身支度を終え、再び店内に戻るとルイがコートを片手に待っていてくれた。



あんなことした後なのに、何事もなかったかのような完璧なルイの姿にいちまつの寂しさを感じる。



(仕方ないよね。だってそういうお店なんだから)



自分に言い聞かせながら、なんとか平静を装い、レジに向かった。



「カナさん、本日はご利用ありがとうございました、お会計はこちらになります」



カードで支払った後、会員システムの書かれた案内書を手渡され、コートを羽織らせてもらう。



しつこい勧誘もなく、少しホッとする。



そのままドアまでエスコートをされながら、いよいよお見送りだ。



ガチャッ。



ドアノブを回すルイの美しい手。



「雨、、、



いつのまにか、上がったみたいですね」




「ええ」




「素敵な雨宿りの時間をお過ごしいただけたのなら嬉しいのですが、、」




そう言って深くお辞儀をし、手を振るルイ。



「またいつでも雨宿り、お待ちしております」




「傘がなかったらね、、」



笑顔で返し、店を後にした。




数メートル歩いて、振り返ると、まだ手を振っている。



次に急に雨に振られたら、私はどうするのだろうか。





完(おわり)
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