もう一度、誰かを愛せたら

ミヒロ

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バーベキュー

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昼前に目が覚めると、間近にある俊也の寝顔に驚いてしまった。

....そっか、昨夜、一緒に同じベッドで眠ったんだっけ。

金色の前髪がかかる、閉じた二重の瞼の長い睫毛も、通った鼻筋も、薄く開いた形のいい唇も綺麗だな、て思う。

....キス、したんだっけ。

唇を見て、鼓動が早くなる。

ぱち、と音がするんじゃないか、て感じで、俊也の瞼が開き、見つめていた俺を捉えた。

「お、おはよ。俊也」

「おはよ。樹」

優しい笑顔が愛おしい...。

起きたら、昼前だった。

互いにシャワーを浴びて、歯を磨いたりしてたら、豊が起きてきた。

「おはよ。昨夜、母さんに連絡しといた。心配してたからさ。流星群、見に来てる、て」

豊も顔を洗い、歯を磨きながら、話し出した。

「夏休み前なのに、夏休みに入ってから行けばいいのに、て最初言われたんだけど。初めて流星群、見たけど、凄かった、てつい早口になってさ、母さんも羨ましがりだして。彰人には話すんじゃないわよ、行きたい、て駄々こねるから、てさ」

そうして、口に溜まった歯磨き粉を吐き出し、水ですすぎ出した。

「豊のお母さんも虜にさせちゃう、てある意味、凄いね、流星群」

「彰人、て、豊の弟?小6だっけ」

「そう。あいつも見たかったろうなー。ま、あいつもいつか見れるだろ。タイミングさえ合えば」

「てか、涼太、まだ寝てるのかな」

「かもな、ったく、眠り姫かっての。起こしてくるわ」

「うん、お願いするね、豊。その間にバーベキューの準備、しとこうよ、俊也」

「ああ」

俺と俊也はバーベキューの用意。

豊は涼太を起こしに行った。

しばらくすると、

「....おはよう」

寝ぼけ眼を擦る涼太が起きてきた。

「シャワー浴びてきたら?涼太。目が覚めるかも」

「ん....そうする」

よたよたと覚束無い足取りで涼太はシャワールームに向かってる。

「眠れなかったのかな、涼太」

そんな涼太の後ろ姿を眺め、俊也が冷蔵庫から食材を取り出しながら言う。

「寝起き悪いから、涼太」

俺と野菜を切り分けながら、豊も涼太を見つめてそう言った。
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