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しおりを挟むこんなこともあるだろう、とあらかじめ、穂高は庭にテーブルや椅子もある。
料理をそれぞれ、庭に運ぶ作業。
「あ!翔ちゃん、手伝って!」
庭にいた穂高、拓磨、美希の彼氏の翔太がキッチンからの美希の声を聞き、
「俺たちも手伝うか」
と、部屋に上がった。
「結月はいいよ」
料理を載せた皿の並ぶトレイを手にした結月だったが、拓磨が笑顔でそれを手に取った。
「あ、でも...」
「できるだけ、軽いもの...あ、ワイン。ワインでいいよ、結月」
史弥も結月を気遣い、声を掛け、料理を運ぶ。
「え?でも史哉、お前も妊娠中だろ、安定期にも入ってないんじゃ」
穂高も手伝いながら、史哉を振り返る。
「あー、うん、三ヶ月」
それを聞くなり、穂高は史哉が手にしていた、野菜やきのこ類がふんだんに入っている、鯛のカルパッチョ、美希が好きなアボカドを入れたシーザーサラダを載せたトレイを奪った。
「あ!なにすんだよ、穂高!」
結月にも若干は手伝ってもらったが、拓磨の母から教わった自信作を奪われ、穂高の親切心を忘れ、思わず怒鳴る。
「料理の品数が豊富で、テーブルだけでは難しそうですね...レジャーシートがあったと思います、すぐにお持ち致しますのでお待ちください」
執事の早坂が小走りで部屋の奥へ向かった。
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