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しおりを挟むそして、朝。
ドアのノックで結月を抱き、眠っていた穂高は目を覚ました。
結月をベッドに寝かせたまま、穂高はドアを開けると、笑顔の拓磨と拓磨を後ろから抱き締め、拓磨の肩に顎を乗せた、史哉が既に着替え、立っていた。
「ゆっくり休めたか?」
「ああ。お陰さまで」
瞼を擦りながら、結月も目を覚ました。
「おはよ。結月、昨夜はどうだった?」
史哉の笑顔に、寝起きで頭が回らない結月がいる。
「昨夜、て...?」
「なあんだ、しなかったの?もしかして、遠慮した?あ、もしかして、僕たちの声がうるさかった?」
史哉の素直な言葉だが、結月は思いきり、むせた。
「あのなあ、お前らと一緒にするな....」
あろう事か、史哉は拓磨に口付けをし、舌を絡め合わせ、拓磨も応じた。
穂高も結月も突然の二人の激しい接吻に言葉を失い、結月に至っては目を丸くしながらも釘付けになった。
慌てて、穂高は結月の目を片手で覆った。
「結月がいるのにやめろよ。朝っぱらから盛んな」
「見えない、見えないよ、穂高先生」
ちゅ、と音を立て、唇を離した史哉は笑った。
「結月は見たがってるみたいだけど?」
ようやく、穂高の手が瞼から退いたが、既に二人はキスを終えていて、がっかりする結月がいた。
「....せっかく、初めて、間近で見れたのに」
思わず、漏れた結月の本音に、拓磨と史哉は爆笑した。
「見たけりゃいつでも見せてやるよ。朝食、出来たみたいだから。二人共、着替えて降りてこい。じゃ、後でな」
そう言って、拓磨と史哉は一階へ降りた。
口を尖らせ、拗ねながら、パーカーを脱ぐ結月を、穂高は秘かにため息をつきながら、見守った。
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