67 / 116
66
しおりを挟む穂高が結月を胸に抱き、眠りに落ちる頃。
二人の斜め前の一室では互いに生まれたままの姿になり、拓磨の上で史哉は拓磨に手を着き、腰を揺らしていた。
「二人も今頃、こんな風に愛し合ってるのかな」
吐息混じりに史哉は尋ね、腰を小刻みに揺らすたびに、結合部から自らの愛液と拓磨のカウパーが粘着質な卑猥な音を立てる。
「....さあ、どうだろうな」
頬を紅潮させ、自らの勃起を受け入れ、笑みを浮かべる、史哉の妖艶な姿に拓磨は視線を奪われた。
「あっ....あん、気持ちいい...拓磨も下からお願い....」
瞼を閉じ、拓磨に史哉は催促し、拓磨も手伝い、下から史哉を優しく突き上げた。
「....穂高にもそんな姿、見せてたのか?」
史哉は目を開けると、真剣な眼差しの拓磨の瞳とぶつかった。
「....拓磨でも嫉妬するんだ」
腰を揺らし、甘い吐息を織り交ぜ、史哉は拓磨に説いた。
「そりゃ....俺だって、一人の男だし」
史哉の顔が綻んだ。
「....良かった。僕に嫉妬してくれるんだ」
「ああ。....お互い様だな」
史哉は後ろに手を突き、絶頂の為に本格的に腰を小刻みに動かした。
「あ、あ....っ!もっと突いて、拓磨....」
腰を弓なりにし、頬を染めた史哉の為に拓磨が下から史哉を突く。
「あっ、あっ....イキ、そう、イク....拓磨....」
先に絶頂に達したのは史哉だった。
しばらくして、史哉は濡れそぼった蕾から拓磨の勃起を抜き、咥える。
まだ安定期に入っていない史哉を激しく突いて、拓磨がイクわけにいかず、最後は必ず、史哉が丁寧に拓磨の勃起をフェラし、イかせていた。
「あ....史哉」
拓磨を見上げながら、口を窄め、頭を上下させる史哉の瞳に吸い込まれそうになる。
「....イク、イク、史哉....!」
見つめ合いながら、拓磨は史哉の口に射精し、史哉は躊躇うことなく、ゆっくり喉を鳴らし飲み干した。
拓磨は史哉を引きずり上げると口付けをした。
「....もう、二度とお前以外、抱かない。お前も抱かせない」
「....ありがとう、拓磨。嬉しい....」
二人もまた、いつまでも舌を絡め合わた。
2
お気に入りに追加
145
あなたにおすすめの小説
元ベータ後天性オメガ
桜 晴樹
BL
懲りずにオメガバースです。
ベータだった主人公がある日を境にオメガになってしまう。
主人公(受)
17歳男子高校生。黒髪平凡顔。身長170cm。
ベータからオメガに。後天性の性(バース)転換。
藤宮春樹(ふじみやはるき)
友人兼ライバル(攻)
金髪イケメン身長182cm
ベータを偽っているアルファ
名前決まりました(1月26日)
決まるまではナナシくん‥。
大上礼央(おおかみれお)
名前の由来、狼とライオン(レオ)から‥
⭐︎コメント受付中
前作の"番なんて要らない"は、編集作業につき、更新停滞中です。
宜しければ其方も読んで頂ければ喜びます。

淫愛家族
箕田 はる
BL
婿養子として篠山家で生活している睦紀は、結婚一年目にして妻との不仲を悩んでいた。
事あるごとに身の丈に合わない結婚かもしれないと考える睦紀だったが、以前から親交があった義父の俊政と義兄の春馬とは良好な関係を築いていた。
二人から向けられる優しさは心地よく、迷惑をかけたくないという思いから、睦紀は妻と向き合うことを決意する。
だが、同僚から渡された風俗店のカードを返し忘れてしまったことで、正しい三人の関係性が次第に壊れていく――
消えない思い
樹木緑
BL
オメガバース:僕には忘れられない夏がある。彼が好きだった。ただ、ただ、彼が好きだった。
高校3年生 矢野浩二 α
高校3年生 佐々木裕也 α
高校1年生 赤城要 Ω
赤城要は運命の番である両親に憧れ、両親が出会った高校に入学します。
自分も両親の様に運命の番が欲しいと思っています。
そして高校の入学式で出会った矢野浩二に、淡い感情を抱き始めるようになります。
でもあるきっかけを基に、佐々木裕也と出会います。
彼こそが要の探し続けた運命の番だったのです。
そして3人の運命が絡み合って、それぞれが、それぞれの選択をしていくと言うお話です。



【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる