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しおりを挟む「おはようございます。よく眠れました?」
史哉と拓磨は1階に降り、結月と穂高を探すと2人は既にキッチンと繋がった、ダイニングテーブルのある一室にいた。
エプロン姿で振り返る、結月の笑顔は眩しい。
「お洋服、洗濯も済んで、リビングにありますから」
「ありがとう、結月、悪いね」
安定期に入り、お腹の目立つ結月に史哉は素直にお礼と謝罪の言葉を口にしたが、結月は、微笑んだ。
「いえ。そんなことより、お腹すいたでしょう?もうすぐ、朝ごはん、出来ますから、座って待っててください。あ、コーヒーでも飲みますか?」
一通りは朝食が並んではいる、テーブルを史哉と拓磨は見つめる。
穂高が立ち上がり、
「俺が煎れるから、いいよ。結月」
結月の隣に立った穂高を結月は見上げ、笑顔を向ける。
史哉と拓磨はどうやら騒がしい、庭の方を振り返った。
「有坂の提案で、桜の木を植樹してるんだ。有坂が知り合いの業者を手配してくれてな」
両手に湯気を立てるコーヒーを持ち、何事だろう、と振り返っている2人に説明した。
「桜かあ....結月の出産、春、て言ってたもんな、確か」
拓磨が業者たちを眺めながら言うと、穂高は、ああ、とテーブルにカップを置き、ダイニングテーブルの椅子に腰掛けた。
続けて、拓磨と史哉も並んで椅子を引いた。
「お待たせしました」
全員分の味噌汁を結月はテーブルに運び、並べた。
既にテーブルには、鮭の塩焼き、玉子焼き、ほうれん草の胡麻和え、プチトマト、白米とが揃っている。
「凄いな....。結月が作ったの?」
「ええ、まあ...玉子焼きはまだ練習中で、少し歪ですし、お口に合うかわかりませんが」
結月がそれぞれの前に味噌汁を置き、全員で朝食を取った。
「うん。美味しい」
「頑張ってるな、結月」
史哉と拓磨の優しい声に、結月は少し照れた笑顔で応えた。
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