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しおりを挟む2人は自然と、どちらからともなく1つになった。
穂高を受け入れた瞬間、結月はこれまで感じたことのない幸福感に包まれた。
互いに息を弾ませ、時折、見つめ合い、キスを交わしながら求めあった。
結月の中で穂高が一際、大きくなり、白濁を結月の中を満たすように吐き出した。
「ああ...っ」
穂高を抱きしめ、結月は瞼を閉じ、その感覚を確かめた。
穂高は史哉とは全く異なる、セックスに結月を強く抱きしめた。
しばらく抱き合っているうちに、結月から少しずつ香りが薄れていく。
と、同時に穂高もまた我に返った。
結月を抱いてしまった自分....。
首元には番の印....。
「....ごめん、結月....」
「どうして謝るの....?」
不安そうに結月は穂高を見上げた。
「....心配しないで。僕を番にしなくてもいいよ。前世と今世は違うもの。お腹の子は僕1人で育てるから」
まっすぐに穂高を見つめ、しっかりとした口調で結月が告げた。
「違う....結月、お前、妊娠しているのに....俺....」
結月はきょとんとし、不安げな穂高を見上げた。
「....明日、病院に行こう」
「....病院?」
「結月、まだ安定期に入っていないだろう」
穂高の言葉でようやく、結月は意味がわかった。
穂高は番の印を付けたこともこれからの不安の種ではあったが、結月を抱いたせいで、お腹の子供に影響がないかを心配したのだ。
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