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しおりを挟むああ!朝日が眩しい!
三泊四日の旅行日和!
新幹線の隣で、ふわあ、とお兄ちゃんがあくびした。
「昨日さ、ワクワクしすぎて、眠れなかった」
「あー、遠足前とか、あるあるだよね」
「うん。俺、いっつもそう」
そうして、窓際に座るお兄ちゃんはコツン、と窓に寄りかかり眠った。
...そっちじゃない。
お兄ちゃんの頭を持ち、自分の肩に乗せる。
よし、これでいい。
ふと、視線を降ろすと、すやすや眠る、兄の長い睫毛と薄ら開いた可愛らしい唇...。
両親とは席は離れているし、人目を気にしつつ、チュッ、なーんて事も出来るかなあ。
うふふふふ。
緩む頬を両手で抑えてると、肩を叩かれた。
「あら、優斗は寝ちゃったの?これ、お弁当」
母から2つの駅弁を渡された。
起きたら、あーん、したりして、食べさせ合いっこしよっ。
...あ、お兄ちゃんの寝顔、見てたら、眠くなってきた。
気かつけば、お兄ちゃんは目を覚ましてた。
「おはよ、奏斗」
「おはよう、お兄ちゃん」
「駅弁、食べよ?」
「うん!」
キタキタキタキター!!!
「うわあ!美味しそ!ね、奏斗」
「う、うん」
駅弁を開くなり、キラキラと満面な笑みのお兄ちゃん。
「いっただきまーす!」
あ。
「お兄ちゃん....」
「ん?」
「箸、逆」
「え?あー!」
途端、動揺した兄は箸を床に落とし、しょんぼり。
結局、僕の箸を交互に使いながら、駅弁を食べた。
てか、お兄ちゃんと付き合い始めて浮かれてしまい、お兄ちゃんがドジな事、最近、忘れちゃってるかも。
駅弁は美味しかった。
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西条ネア
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